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第二章
73『はじめての……フライドポテト』
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フランクが、未知なる調理パン【ホットドッグ】を食している間、アンナリーナはきゅうりを薄切りにし、塩を振っておく。
大量のハムを刻んでいると、魂を飛ばしていたフランクがこちら側に戻ってきた。
「リーナ、あ、あれ、あれは」
「うんうん、また後で好きなだけ作ってあげるから、じゃがいも剥いてね」
皮を剥かれたじゃがいもをポテトマッシャーで潰していく。
このとき【加圧】を使ってズルをする。アンナリーナの料理はできる限り魔法を使って労力を軽減していた。
「リーナ、終わった、次は?」
フランクが、アンナリーナの手元を見てそわそわしている。
本当に芋が好きなんだな、と笑っていて、ふと思いついた。
「次もじゃがいもなんだけど皮を剥いておいてくれる?」
渡されたじゃがいもを器用に剥いている横で、アンナリーナはポテトサラダの仕上げにかかった。
マッシュポテトに塩胡椒してよく混ぜる。そして大量のマヨネーズを搾り出し、混ぜ合わせる前にほんの少しの砂糖を加える。こうすると出来上がりがまろやかになるのだ。
そこに塩もみしたきゅうり、風魔法を使って水を切った玉ねぎのスライス、ハムを投入していく。
後は味を見ながら、塩胡椒で味を調えていくだけ。
アンナリーナは玉ねぎの食感が大好きなのだが、果たしてフランクの舌に合うのだろうか。
「はい、味見」
顔だけこちらを向けて口を開けて待つフランクに、フォークでひとすくいして口に運んでやる。
「……」
手で口を覆い、黙って咀嚼している姿を見て、失敗したかな~ などとアンナリーナがたそがれていると。
「リーナ!
これ、すごいよ!!
このポテトサラダ、生の玉ねぎなんて入れるからどうなるかとハラハラしてたんだけど、めちゃ美味い!」
アンナリーナの手からフォークを奪い取って、ボウルから直接食べる行儀の悪さだが、それだけ美味しく思ってくれたのだろう。
今日は許す事にした。
それよりも次の料理だ。
ちゃんとすべての仕事をやり終えていたフランクからジャガイモを受け取り、アンナリーナは新たな鍋を出した。
中華鍋をさらに深めにしたそれは、特注の揚げ物用鍋だ。
それに油……【異世界買物】で購入した植物油をトクトクと注ぎ込んでいく。
この世界では植物油は高価だ。
料理には主にバターが使われ、バターの焦げやすい性質から揚げ物文化が発達しなかったようだ。
王都の王族や貴族なら食しているのかもしれないが、フランクなどは見た事も聞いた事もないだろう。
油を温めている間にジャガイモをお馴染みのステック状に切り【加温】で軽く加熱しておく。
そして油が適温になるとジャガイモを入れていった。
木の大皿にキッチンペーパーを敷き、ちょうど良く揚がったポテトを上げていく。
あとは適量の塩をふりかけて出来上がり。言わずと知れた、フライドポテトだ。
「フランク、フランク。
ちょっと、これ食べてみ?」
指でつまんで2本、口に近づけると、口の中のものを飲み込み、水を一口飲んでフライドポテトを食べた。
サクッとした食感に続いて芋自体の甘みに塩味。
何よりも油で揚げることによって、今まで食べたことのないものに変身しているのだ。
カッと目を見開いたフランクがアンナリーナの手首を掴み、その手に持っていた残りを口にする。
そして最後にアンナリーナの指までを口にした。
ねっとりと舐めあげる、最早愛撫としか言いようのない、その行動にアンナリーナはたじろいだ。
そんな彼女を、フランクは真摯な目で見つめている。
「リーナ、改めて申し込む。
俺と結婚してくれ」
胃袋を掴んで、結婚を申し込まれてもあまり嬉しくはないのだが。
「私が成人を迎えたとき、その時にまだ想いが変わらなかったら考えてあげる。ほら、冷めないうちに食べて?」
ジャガイモ5個分のフライドポテトはすべてフランクの腹に収まった。
そして今はボウルを抱えてポテトサラダを食べている。
「なあ、あれ、あの料理は何て言うんだ?」
「料理……料理ってほどのものじゃないけどあれは【フライドポテト】って言うのよ」
「俺、あんな美味いもの、初めて食った」
何度目かになる言葉にアンナリーナは笑った。
確かに、高価な油で芋を揚げようなどと考えるものはいないだろう。
「あれ、湯じゃないよな?
あれにくぐらせて何してたんだ?」
確かに揚げ物を知らない者からしたらけったいな料理方法だっただろう。
「あれは油……植物油油を熱して “ 揚げて ”あるのよ。やっぱり知らない?」
「あ、油? 植物油っ?!
あんな高価なものドバドバっと?!
何て恐ろしい……一体いくらすると思ってるんだ? 信じられない……」
植物油の値段、アンナリーナの使った量約1.5ℓ、ちなみに最低でも金貨5枚はする。
「美味しかったんだからいいじゃない」
どこまでも、一般常識からズレているアンナリーナだった。
大量のハムを刻んでいると、魂を飛ばしていたフランクがこちら側に戻ってきた。
「リーナ、あ、あれ、あれは」
「うんうん、また後で好きなだけ作ってあげるから、じゃがいも剥いてね」
皮を剥かれたじゃがいもをポテトマッシャーで潰していく。
このとき【加圧】を使ってズルをする。アンナリーナの料理はできる限り魔法を使って労力を軽減していた。
「リーナ、終わった、次は?」
フランクが、アンナリーナの手元を見てそわそわしている。
本当に芋が好きなんだな、と笑っていて、ふと思いついた。
「次もじゃがいもなんだけど皮を剥いておいてくれる?」
渡されたじゃがいもを器用に剥いている横で、アンナリーナはポテトサラダの仕上げにかかった。
マッシュポテトに塩胡椒してよく混ぜる。そして大量のマヨネーズを搾り出し、混ぜ合わせる前にほんの少しの砂糖を加える。こうすると出来上がりがまろやかになるのだ。
そこに塩もみしたきゅうり、風魔法を使って水を切った玉ねぎのスライス、ハムを投入していく。
後は味を見ながら、塩胡椒で味を調えていくだけ。
アンナリーナは玉ねぎの食感が大好きなのだが、果たしてフランクの舌に合うのだろうか。
「はい、味見」
顔だけこちらを向けて口を開けて待つフランクに、フォークでひとすくいして口に運んでやる。
「……」
手で口を覆い、黙って咀嚼している姿を見て、失敗したかな~ などとアンナリーナがたそがれていると。
「リーナ!
これ、すごいよ!!
このポテトサラダ、生の玉ねぎなんて入れるからどうなるかとハラハラしてたんだけど、めちゃ美味い!」
アンナリーナの手からフォークを奪い取って、ボウルから直接食べる行儀の悪さだが、それだけ美味しく思ってくれたのだろう。
今日は許す事にした。
それよりも次の料理だ。
ちゃんとすべての仕事をやり終えていたフランクからジャガイモを受け取り、アンナリーナは新たな鍋を出した。
中華鍋をさらに深めにしたそれは、特注の揚げ物用鍋だ。
それに油……【異世界買物】で購入した植物油をトクトクと注ぎ込んでいく。
この世界では植物油は高価だ。
料理には主にバターが使われ、バターの焦げやすい性質から揚げ物文化が発達しなかったようだ。
王都の王族や貴族なら食しているのかもしれないが、フランクなどは見た事も聞いた事もないだろう。
油を温めている間にジャガイモをお馴染みのステック状に切り【加温】で軽く加熱しておく。
そして油が適温になるとジャガイモを入れていった。
木の大皿にキッチンペーパーを敷き、ちょうど良く揚がったポテトを上げていく。
あとは適量の塩をふりかけて出来上がり。言わずと知れた、フライドポテトだ。
「フランク、フランク。
ちょっと、これ食べてみ?」
指でつまんで2本、口に近づけると、口の中のものを飲み込み、水を一口飲んでフライドポテトを食べた。
サクッとした食感に続いて芋自体の甘みに塩味。
何よりも油で揚げることによって、今まで食べたことのないものに変身しているのだ。
カッと目を見開いたフランクがアンナリーナの手首を掴み、その手に持っていた残りを口にする。
そして最後にアンナリーナの指までを口にした。
ねっとりと舐めあげる、最早愛撫としか言いようのない、その行動にアンナリーナはたじろいだ。
そんな彼女を、フランクは真摯な目で見つめている。
「リーナ、改めて申し込む。
俺と結婚してくれ」
胃袋を掴んで、結婚を申し込まれてもあまり嬉しくはないのだが。
「私が成人を迎えたとき、その時にまだ想いが変わらなかったら考えてあげる。ほら、冷めないうちに食べて?」
ジャガイモ5個分のフライドポテトはすべてフランクの腹に収まった。
そして今はボウルを抱えてポテトサラダを食べている。
「なあ、あれ、あの料理は何て言うんだ?」
「料理……料理ってほどのものじゃないけどあれは【フライドポテト】って言うのよ」
「俺、あんな美味いもの、初めて食った」
何度目かになる言葉にアンナリーナは笑った。
確かに、高価な油で芋を揚げようなどと考えるものはいないだろう。
「あれ、湯じゃないよな?
あれにくぐらせて何してたんだ?」
確かに揚げ物を知らない者からしたらけったいな料理方法だっただろう。
「あれは油……植物油油を熱して “ 揚げて ”あるのよ。やっぱり知らない?」
「あ、油? 植物油っ?!
あんな高価なものドバドバっと?!
何て恐ろしい……一体いくらすると思ってるんだ? 信じられない……」
植物油の値段、アンナリーナの使った量約1.5ℓ、ちなみに最低でも金貨5枚はする。
「美味しかったんだからいいじゃない」
どこまでも、一般常識からズレているアンナリーナだった。
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