魔力値1の私が大賢者(仮)を目指すまで

ひーにゃん

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第三章

14『熊と唐揚げ』

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 アンナリーナの手から生み出された氷がアイスペールの中に溜まっていく。
 側には魔力がたっぷり溶け込んだ水が水差しに入れられて置かれている。
 もうテオドールはデキャンタから手酌で杯に注ぎ、先に始めていた。

「お二人のは水割りにしますね。
 ……セト、アマル、あちらで休んでいていいよ」

 セトが心配そうに一瞥して、扉の向こうに消えていく。


 次にアンナリーナはツマミを取り出し始めた。

「もう、お腹は減ってないですよね?
 軽いものでいいかな」

【異世界買物】で購入した乾き物……
 炙っておいたエイのヒレやピーナッツあられ、チョコレートやレーズンバターを並べた。
 そして残っていたトサカ鳥の唐揚げをすべて、大皿に山盛り出してみた。
 取り皿とフォークも添える。

「これも、食欲があれば食べてみて?
 テオドールさんなら入るでしょ?」

 エイケナールで仕入れたチーズにはトマトを添えて。
 そして、少し考えてフライドポテトをテオドールの前に置いた。

「ちょっと重いし、ウイスキーには合わないかもしれないけど食べてみて?
 もしまだ小腹がすいているなら言って下さったら何か出すから」

 実は熊並みに大食らいなテオドール、嬉々としてフライドポテトを口にし、唐揚げを食べた。

「リーナちゃん、これは何だ?」

「これはね~私の師匠の祖国の料理で……」

 いつもの説明をしてニッコリと笑う。

「信じられないくらい美味い。
 美味いよ、リーナちゃん!!」

 熊が大口を開けて襲いかかってくる。
 思わず後ろに飛び退ったアンナリーナは身構える。

「く、熊……」

「酷いな~おじさんは優しいんだよ?」

 アンナリーナはスルスルとエメラルダの横に移動した。
 もう今日は絶対に熊に近づかないぞと、心に決めて。


 あれだけ度数の高い酒をガブガブ飲んで、多少は酔っているようだがまだまだしっかりしているテオドールを無視して、アンナリーナは魔法職の2人と話し込んでいた。

「では、魔力回復ポーションは現状、あれしかないのね?」

「私が作ったのはあれだけですよ。
 でも、師匠の遺されたレシピノートを探したら他もあるかもしれないですね」

 彼らをモニターにして配合をテストしようとしているアンナリーナは、情報も小出しにするつもりでいる。
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