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第四章
192『ダンジョンの異常』
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5階層に降りたアンナリーナたちは、その雰囲気が一変したのに気がついた。
「これは……
熊さん、ここからは慎重に行動した方がいいね」
あたりの、階層全体から発せられる魔獣の、持つオーラが違う。
これは例えば、ゴブリンならゴブリンキング、ミノタウロスならジェネラルクラスの持つオーラだ。
アンナリーナの探索には赤い点が、まだ階段を背にしていると言うのに、一行を取り囲み始めていた。
「ギルドでの話では、先行してるパーティがあるって聞いたけど、これじゃあ、限りなくヤバいんじゃない?」
「ああ、6階層にいるって話だが、無事だとは思えんな」
この状況、アンナリーナなら【血抜き】や【サファケイト】で余裕なのだが、さすがのテオドールも充分な準備もなくこの中に飛び込んで行くのは御免だ。
「結構装備もいいね。
やっぱり5階層あたりで出てくるクラスじゃないよ」
アンナリーナは階段前から一歩踏み出し、集まりつつある魔獣を十分に引きつける事にした。
「さて【結界】で囲んで【サファケイト】」
テオドールとセト、そしてイジは結界から漏れた魔獣を屠るため、それぞれの得物を構えて、戦闘態勢をとった。
4人の目の前で、ほとんどがオークウォリアーやボブゴブリンの一群が倒れ臥している。
たまたま結界から漏れていた連中は一度退却していき、今動くものはいない。
「うん、ダンジョン魔鋼の鎧に武器……ガムリが喜びそうだね。
とりあえず、魔獣が再集結する前にしまっちゃうね」
あいかわらず、ひょいひょいとインベントリに収納していたアンナリーナは、骸の山の中から今まで目にした事のないものを見つけた。
「熊さん、これ。
こんなの見たことある?」
それは狼系魔獣のポイズンウルフ……致死毒を持つ種で、咬まれるとイチコロだ。紫色の被毛を持つ美しい狼なのだが、アンナリーナが言っているのはそんなことではない。
「鎧を着けてる」
胴体部に魔鋼の鎧を着けた狼など、見たことも聞いたこともない。
「これは一度地上に戻った方がいいね。この階をもう少し探索して、上がろうか。
熊さん、どう思う?」
「そうだな、俺は6階層にいると言うパーティのことが気になる。
できたら、この5階層を突っ切って6階層を覗いてほしい」
「オッケー!
では、この階層にどんな種類の魔獣がいるか、確認しながら行こうか」
「おい、こんなの絶対、5階層あたりじゃあり得ないぞ!」
まるでゲームの “ モンスターハウス”のように、無限に湧き出してくるような数の人型魔獣が押し寄せてくる。
「まるで “ スタンピート ”みたいじゃない。まさかそうなの?
下から安全地帯を越えて、上がって来てるの?」
探査で見ていると、階段の手前、安全地帯のこちら側で発生しているように見えるが、はっきりとしたことはわからない。
もしそうなら、アンナリーナたちが中途半端に魔獣を屠っても、結果的にはトレインしてしまうことになってしまう。
「熊さん、これは根性出して始末しなきゃ駄目かも。
……ツァーリやネロたちも呼ぼうかな」
実はさほど戦力が逼迫しているわけではない。
アンナリーナの、素材優先の殲滅魔法は、傷一つ付けずに素材を増やしていた。
そう、何よりも回収が追っつかない事が気になってきたアンナリーナだ。
「しかし湧きすぎだろう、これは」
テオドールもセトもイジも、自らの得物を振り回し、結界に収まりきらなかった魔獣を叩き潰している。
「応援を呼ぶから、少しの間持ち堪えて!」
アンナリーナは結界を放置し、テントを出して従魔たちを呼んだ。
そしてそれから、アンナリーナたちの無双が始まる。
「これは……
熊さん、ここからは慎重に行動した方がいいね」
あたりの、階層全体から発せられる魔獣の、持つオーラが違う。
これは例えば、ゴブリンならゴブリンキング、ミノタウロスならジェネラルクラスの持つオーラだ。
アンナリーナの探索には赤い点が、まだ階段を背にしていると言うのに、一行を取り囲み始めていた。
「ギルドでの話では、先行してるパーティがあるって聞いたけど、これじゃあ、限りなくヤバいんじゃない?」
「ああ、6階層にいるって話だが、無事だとは思えんな」
この状況、アンナリーナなら【血抜き】や【サファケイト】で余裕なのだが、さすがのテオドールも充分な準備もなくこの中に飛び込んで行くのは御免だ。
「結構装備もいいね。
やっぱり5階層あたりで出てくるクラスじゃないよ」
アンナリーナは階段前から一歩踏み出し、集まりつつある魔獣を十分に引きつける事にした。
「さて【結界】で囲んで【サファケイト】」
テオドールとセト、そしてイジは結界から漏れた魔獣を屠るため、それぞれの得物を構えて、戦闘態勢をとった。
4人の目の前で、ほとんどがオークウォリアーやボブゴブリンの一群が倒れ臥している。
たまたま結界から漏れていた連中は一度退却していき、今動くものはいない。
「うん、ダンジョン魔鋼の鎧に武器……ガムリが喜びそうだね。
とりあえず、魔獣が再集結する前にしまっちゃうね」
あいかわらず、ひょいひょいとインベントリに収納していたアンナリーナは、骸の山の中から今まで目にした事のないものを見つけた。
「熊さん、これ。
こんなの見たことある?」
それは狼系魔獣のポイズンウルフ……致死毒を持つ種で、咬まれるとイチコロだ。紫色の被毛を持つ美しい狼なのだが、アンナリーナが言っているのはそんなことではない。
「鎧を着けてる」
胴体部に魔鋼の鎧を着けた狼など、見たことも聞いたこともない。
「これは一度地上に戻った方がいいね。この階をもう少し探索して、上がろうか。
熊さん、どう思う?」
「そうだな、俺は6階層にいると言うパーティのことが気になる。
できたら、この5階層を突っ切って6階層を覗いてほしい」
「オッケー!
では、この階層にどんな種類の魔獣がいるか、確認しながら行こうか」
「おい、こんなの絶対、5階層あたりじゃあり得ないぞ!」
まるでゲームの “ モンスターハウス”のように、無限に湧き出してくるような数の人型魔獣が押し寄せてくる。
「まるで “ スタンピート ”みたいじゃない。まさかそうなの?
下から安全地帯を越えて、上がって来てるの?」
探査で見ていると、階段の手前、安全地帯のこちら側で発生しているように見えるが、はっきりとしたことはわからない。
もしそうなら、アンナリーナたちが中途半端に魔獣を屠っても、結果的にはトレインしてしまうことになってしまう。
「熊さん、これは根性出して始末しなきゃ駄目かも。
……ツァーリやネロたちも呼ぼうかな」
実はさほど戦力が逼迫しているわけではない。
アンナリーナの、素材優先の殲滅魔法は、傷一つ付けずに素材を増やしていた。
そう、何よりも回収が追っつかない事が気になってきたアンナリーナだ。
「しかし湧きすぎだろう、これは」
テオドールもセトもイジも、自らの得物を振り回し、結界に収まりきらなかった魔獣を叩き潰している。
「応援を呼ぶから、少しの間持ち堪えて!」
アンナリーナは結界を放置し、テントを出して従魔たちを呼んだ。
そしてそれから、アンナリーナたちの無双が始まる。
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