魔力値1の私が大賢者(仮)を目指すまで

ひーにゃん

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第四章

283『アンナリーナと内覧会』

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 慣れない学院生活と研究の毎日で、時間の経つのはあっという間。
 入学からすでにひと月が経ち、アンナリーナはツリーハウスでのヴェルーリヤとコーロナヴァルの教育や強化に心を傾けていた。
 これまでの成果で、コーロナヴァルは魔獣の森の魔獣なら余裕を持って倒せるようになっているし、ヴェルーリヤに関してはアンナリーナの女騎士にする為の教育に余念がない。


「【ウェンライト】から使者が参りまして、お手紙を預かりました」

 学院の図書館から戻ってきたアンナリーナに、アラーニェが盆に乗せた手紙を差し出してきた。

「ありがとう。え……っと」

 その手紙は特別内覧会に招待する、スペシャルな顧客のための招待状に同封する、かのドラゴンについての説明書のようなものだった。
 どうやら監修を頼んできたらしい。

「わかったわ。
 書斎で見るので、お茶をお願い」

 ネロを伴ったまま書斎として使っている部屋へと向かう。
 ここは少々手狭だが、以前と違って調薬室を分けることが出来て嬉しい。


 内覧会まで3ヶ月。
 評判は上々のようで問い合わせが殺到しているようだ。
【ウェンライト】側は安売りするつもりはなく、最低でも白金貨100枚からと息巻いている。
 そして内覧会に招待された顧客は大陸中に広がっていて、この魔人領の首都に来るだけで大変だろうに、アンナリーナには彼らの気持ちがわからない。
 この顧客の中には全財産を注ぎ込んでも、国を傾けてでも欲する連中の情熱。
 彼女にはこの【無傷のドラゴン】の価値が正しく理解出来ないでいた。


 久々に訪れた【ウェンライト】は、常にない活気で満ち溢れていた。

「へぇ、騎鳥がいるんだね。
 これがいたらずいぶん旅程が短縮出来そう」

 そう、この大陸には通称【北大陸】と呼ばれる、前世で言うところの北米大陸のような場所があって、陸続きになっている。
 そこからこの【南大陸】の南端魔人領まで、馬車で来れば何ヶ月もかかってしまうのだ。
 その旅程を短縮するため、騎鳥の空団が組まれてここにやってきた。

「そっか~
 鳥を使えばいいのか~
 今度、適当な大きさのをティムしてみようか」

「リーナ様にはセト殿がいらっしゃるでしょう?
 あまり無下にすると拗ねてしまわれますよ」

 ネロの珍しい笑い声にアンナリーナはつられて笑ってしまった。
 そうすると、顧客たちから注目を集める事になる。


「さて皆様。
 この特別な内覧会にようこそお出で下さいました」

 エッケハルトの挨拶が始まり、アンナリーナはステージの袖で待機する。

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