俺の名前は今日からポチです

ムーン

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あおぞらのもと

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雪兎はよく「どうして欲しい?」と聞いてくる。俺の望みに答えたいのか、俺を辱めたいのか、それとも思いつかないだけなのか──これは無いな。

「ねぇ、どうして欲しいのったら。早く答えてよ」

こんな事をしたい訳ではなかった。恋人気分に浸りたかったのに。

「…………犬に、してください」

「してるつもりだけど?」

雪兎はそう言って俺の膝から下り、首輪の紐を引いて得意気な笑みを浮かべる。

「……犬は、ベンチに座りません。立ったりもしませんし、人の言葉も喋りません」

「そうだね……?」

「分かりませんか?  ユキ様」

雪兎はぽかんとした顔のまま、更に紐を引いて俺をベンチから下ろす。俺は地面に膝をつき、雪兎の下腹に頬を寄せる。

「……四つん這いにして首輪引っ張りながらめちゃくちゃに犯してください。喋れなくなるくらい喘がせてください」

言いながら頬が熱くなるのを感じる。恥ずかしくて仕方ない、けれど、これはこれでイイ。

「…………ふふふっ、可愛いなぁポチは。いいよ、ほら、四つん這いになりなよ」

ベンチに座る前と同じ体勢になる。芝生は朝露に濡れており、俺の手を冷やしていく。
ズボンがずり降ろされ、貞操帯も外される。降ろされたズボンは膝で止まっていた。

「ねぇポチ、ここ外だよ?  分かってる?」

割れ目に指を滑らせて、穴の周りを指先でなぞる。

「本当、変態なんだから……」

手が離れたかと思えば、ぴしゃりと尻を叩かれる。

「ぁんっ……」

「これも気持ちいいの?  あははっ、可愛いね」

紐が引かれ、首が絞まる。後ろから引っ張られているので、俺の望み通り喉が押さえられる。あまり強くし過ぎると喉が潰れてしまうけれど、雪兎はそんな失敗はしない。

「苦しい?  気持ちいい?」

頷く。

「ふふっ……でも、こっちが大事なんだからね?」

雪兎の指が入ってくる。人差し指と中指だろう。穴の中で交互に動いて、穴を広げていく。

「準備万端って感じ?  まぁずっと小さいの入れてたしね。もう入れていいのかな?」

「は……ゃ、く」

「はいはい、そんな事も言えなくしてあげるよ」

指が引き抜かれ、背後でカチャカチャとベルトを緩める音がする。振り返りたいが、首輪のせいでそうもいかない。
首輪の紐が緩み、腰を掴まれる。穴を押し広げながら指よりもバイブよりも太く熱いものが入ってくる。

「ん、ゃ……ぁ、ああっ……」

「いい声出すよね、ポチって。感想ある?  あるなら話せるうちに言っておきなよ」

「こ、れ……好きっ…………ずっと、欲しかった……」

「こっちに入れるのはクリスマス以来だっけ?」

「……早くっ、突いて。めちゃくちゃにして……ユキ様、お願い……」

雪兎の堪え切れない笑いの吐息が聞こえる。腰を掴む手が一つ減り、首輪の紐がまた引かれる。
中途半端に入っていた雪兎の陰茎がゆっくりと引き抜かれ、またゆっくりと奥に進む。

「ぁ、やだ、やだぁ……もっと、激しくっ……」

「ダメだよ、久しぶりなんだから。ちゃーんと奥まで慣らさないと、ね?」

そんな理由でないことは声色で分かる。俺を焦らして楽しんでいますと裏返りかけた声が言っている。
鈍重な往復よりも遅く、少しずつ首輪が引かれていく。それによって俺はその引きに合わせて背を反らしていった。
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