俺の名前は今日からポチです

ムーン

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うぇっとすーつ、じゅうきゅう

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少し触られただけで自分から四つん這いになり、腰を振る。そんな俺を見て雪兎は満足そうに笑った。

「洗うだけだよ?  まぁ、この方が洗いやすくていいけどさぁ」

「……ユキ様の欲しい」

「だーめ、僕そろそろ眠いんだからね」

指でたっぷりと蕩かされ、俺は猫が伸びをするような体勢で雪兎を誘う。けれど雪兎は動じず、俺の中に指ではない何かを入れた。

「ぁんっ……ユキ様ぁ、これ何?  玩具?  早く動かして……」

「ホースだよ、洗うって言ったでしょ」

「………………待って、待ってユキ様……まさか」

冷水が体内に放出される。腸を遡り、腹を中心に身体を冷やす。

「ぁあぁああっ!?  やだっ、やだやだやだっ!  死んじゃうっ……!」

「死なない死なない……っと、そろそろストップー……あんまりやり過ぎると危ないからね。死なないって言ったけど……あんまり乱暴にすると中破れちゃったりはするから。でも、これくらいの水圧でこれくらいの量入れるくらい、余裕だよ余裕」

余裕?  どこが?

「痛い……お腹、痛い、冷たいっ……」

腹の中に何か生き物でもいるように、氷柱でも突っ込まれているかのように、圧迫感があり、苦しい。

「出していいよ?」

「出す……?」

「そ、お尻に力入れたら出るから。トイレみたいな感じ?」

「…………嫌です、ユキ様の前で……そんな」

「言い方が悪かったかなぁ……出せ、命令だよ」

俺はゆっくりと身体を起こし、膝を曲げて腰を浮かして座る。和式でする時のような体勢だ。既に水は零れていっているが、力を入れればその量と圧は増す。

「……どう?  ポチ」

「…………なんかっ、気持ちいい……です」

「普通はねー、こういうのやって出す快感から覚えさせるらしいよ?  雪風が言ってた。でもポチはすーぐ抱いて抱いてって言う淫乱なわんちゃんだったからさー?」

「俺っ、淫乱じゃない……」

全ての水を出して、俺は正座のような体勢に崩れる。雪兎の腰に抱き着いて、冷えた身体を温めながら啜り泣いた。

「ポチが淫乱じゃなかったら世界の人はみーんな紳士淑女だよ?」

頭を撫でられ、更に頬を擦り付ける。そのすべすべふにふにの可愛らしいお腹に。

「ポチさっき自分からすごいポーズ取ってたんだよ?  腰振って、僕のが欲しいって……忘れたの?」

雪兎の匂いを嗅ぐうちに興奮が戻ってきて、雪兎の小言は聞こえなくなって、俺はその白い素肌に舌を這わせた。

「…………ほら、淫乱じゃん。さっきまで泣いてたくせにご主人様のお腹舐めてさぁ、この駄犬」

「ユキ様……ユキ様の欲しいです」

「僕もう寝るよ、ポチも適当にシャワー浴びたらベッドおいで。何かしたらまた縛るからね」

「…………意地悪ですね、ユキ様」

「意地悪されるの好き?」

気付かれないよう小さく頷き、雪兎の腰に巻いていた腕を離す。手を振って浴室の扉を閉じる雪兎の愉しそうな顔は、俺の返事に気付いていたように見えた。
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