俺の名前は今日からポチです

ムーン

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さんにんで、いち

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玩具はなく、緊縛だけで一晩放置される。一人きりの部屋で雪兎と雪風が残した淫靡な匂いで肺を満たし、腸液と先走りで床を汚しながら腰を振り、縄と梁をギッギッ……と軋ませる。ベッドでの行為の音にも似たその音にまた興奮を煽られる。

「ふぅっ、ふぅっ、ふ……ぅ、んんっ……ぅううっ……」

情けなくも甘えた唸り声を漏らして、精液まみれの布を通した空気と身動きを奪い甘やかな痛みを与える緊縛に快楽を与えられ、今の俺の淫猥な状態は誰にも見られていない無意味なものだと視覚と聴覚に教えられ、人間の尊厳を踏み躙られる歓喜に身を震わせる。
絶頂を迎えそうな興奮の中に居た俺は胡乱な意識を鳥の鳴き声で覚醒させ、一人きりの部屋に向かってくる二人分の足音に胸を躍らせた。

「おはよう、起きてるー?」

先にやってきた軽快な足音の主は顔と前髪を僅かに濡らしており、俺の頬に触れた手もしっとりとして酷く冷たいものだった。

「起きてるみたいだな、少しは眠れたか?」

「ん……ぅ、ゔぅっ……」

女性らしさも併せ持つ骨ばった手に頬や頭を撫でられ、朝の挨拶のつもりの唸り声を上げる。二人がかりで縄を解かれ、自由が戻った身体を床に横たわらせると、雪風に引き摺られて布団に乗せられた。

「ん、ん……ふぅっ、んぅう……」

「口のは?」

「ちょっと待ってね」

ようやく拘束を解かれたというのに手足はろくに動かない。仰向けに寝かされた俺の頭側に居る雪風は俺の頭を撫でて、爪先側に居た雪兎は俺の脚を開かせてその間に膝を着いた。

「んっ……? ん、んーっ、んぅうっ!」

浴衣をはだけさせられたかと思えば膝を曲げさせられ、太腿の裏を押さえて限界まで開脚させられ、先走りの汁と腸液にまみれた性器と後孔をじっくりと観察される。

「うわ……すごいな」

「言ったでしょ? ポチは嬉し泣きするくらい放置されるのが好きだって」

「みたいだな、早くご褒美やれよ、それが醍醐味だろ?」

「まぁ、ねっ……! と……」

蕩けきった穴は簡単に雪兎のものを飲み込み、痛いくらいに勃起していた陰茎は精液を撒き散らした。

「あはっ……可愛い、入れられただけでイっちゃった?」

「んっ、ふぅっ! ゔぅうっ!」

一度の絶頂では満足出来ない俺の身体は勝手にくねくねと動いて雪兎を挑発し、自身を貫いている肉の棒をきゅうきゅうと締め付ける。

「すぐに突いてあげるから、そんなに焦らないで」

雪兎の腰を捕まえるように組んだ足の脛を撫でられ、突き上げられる未来を心待ちにしていると、雪兎は雪風に合図を出して猿轡を外させた。

「ぷはっ……ユキ様っ、ユキ様ぁっ! 早く、早く早く早くぅっ! 突いてっ、犯して、ユキ様ぁっ……んゔっ! ぅ、んっ?」

急に視界が暗闇に閉ざされ、口内から喉にかけてを太く硬く熱く長いものに満たされる。

「俺は顔面騎乗なんかやる気なかったんだぞ? 横に座って普通にしゃぶらせる気だった」

顔に乗ったものに手を伸ばすと覚えのある触り心地が返ってきて、雪風の声も聞こえて、雪風が顔の上に座って俺の口に挿入しているのだと察する。

「でもそんなの面白くないよね、気持ちよくないよね? 僕に隠れて雪風とイチャつくのが大好きな真尋ちゃんならともかく、ポチはド変態の淫乱ペットだもんね?」

「上下塞がれて一方的に腰振られるのが好みだって聞いたぞ、よがり過ぎて噛むなよ?」

雪風が僅かに身じろぐだけで俺には喉の奥を擦られる快感に変わる。雪兎が太腿の裏を押さえる力を僅かに変えただけで俺には腸壁を擦られる快感に変わる。

「ポチへのご褒美としてはすごくいいのあげられてるなって誇らしくて、僕も嬉しいんだけど……雪風と向かい合わなきゃならないのがね……」

「俺は真尋の射精の度に体倒してそっちに顔を近付ける訳だが」

「出しっぱなしでいいでしょ、わざわざ飲まなくていいよ! もうっ……僕もそろそろ我慢の限界だし、早くやろ」

「はいはい……真尋、口、たっぷり楽しませてもらうからな」

喉と腸壁に同時にめくられていくような快楽がゆっくりと与えられて、射精を終えたばかりの性器が再び膨らむ。しかし勃起が終わる前に同時に奥深くを突かれて二度目の絶頂に至った。
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