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教え子に玩具仕込んでゴム買わせてみた

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従兄の襲撃を回避し、根野がお好み焼きをひっくり返すのを応援し、無事に焼けたのでコテを持つ。

「ありがとうノゾム、後は僕に任せて」

根野はオモチャを受け取ると店員を呼んで取り皿をもらい、切り分けたお好み焼きをオモチャの前に置いた。

「いただきます」

「い、いただきます……」

オモチャだと分かっていて接していると思っていたが、そうでもないのだろうか……根野の思考回路は全く分からない。

「熱っ……ん、はふ……美味し…………ちょっと待って根野セン、ピザ切りなの……!?」

「え? ピザ切り? 何が?」

「お好み焼きだよ。お好み焼きは格子切りですよねお兄さん!」

「俺四つ切り派なんでどっちでもありますね」

お好み焼きには切り方がある。ピザやホールケーキのように円を三角に変える通称ピザ切り、円形をほぼ無視して四角く切る通称格子切り、この二通りだ。

「格子切りにすると端っこと真ん中で形も食感も全然違うじゃん。俺の切り方なら全部一緒だよ」

「端っこがちょっとパリッとして、真ん中がふかっとしてっていうのをバラバラに楽しめるから格子切りがいいんじゃないか!」

「パッくんはまだ小さいから一切れしか食べられないし、満遍なく食べられるピザ切りのがいいよね」

パッくんなんて名前、いつ付けたんだ。まだ小さいって、それ大きくならねぇよ。満遍なくどころか、そいつは何も食えねぇよ。

「根野さん、パァピィくんは専用フードがありますよ。お好み焼きとか体質に合わないと思いますけど」

「……そうなの? そっかぁ……パッくん、今度買ってきてあげるからね」

「お兄さん……本当に専用フードなんかあるんですか? 適当言ってませんよね」

根野に聞こえないよう小さな声で話す。

「クチバシに挟ませるだけですよ。歯ブラシやお風呂のアタッチメントもあります、連携させることで語彙が増えるはずですよ」

「……詳しいですね」

「スマホって知ってます?」

従兄は俺の死角で弄っていたスマホを持ち上げて揺らす。そういえば俺のスマホ、根野に取り上げられた後どうなったんだろう。

「ね、センセ。俺のスマホどうしたの?」

「……持ってるけど。何?」

「ううん、どうしたのかなーって」

他の男と連絡を取りたがっていると思われたのだろう、根野は一瞬恐ろしい形相をした。

「ノゾム、お好み焼き美味しい?」

「うん、美味しいよ。センセ焼くの上手いね」

「本当? よかった」

「……サービストークがお上手で」

根野は嬉しそうに笑い、従兄は鼻で笑った。睨んでやるとニヤついたまま目を逸らされる。

「ねぇノゾム、今日泊まっていってくれるよね」

「え? ぁ、うん……明日、引っ越しちゃうんだもんね」

「来週来てくれるんだよね?」

チラリと従兄の方を向いたが何も言ってこない。口を挟まないということは、根野の引越し先への俺の移動に問題はないということだ。

「うん、住所教えてね」

「あぁ、後でスマホに送っておくよ」

通院と療養とやらで根野は本当に健康的な精神を手に入れられるだろうか。

「学校……土日以外は毎日会ってたのにね」

「どっちにしろ夏休みだし」

「……そうだね」

「水族館楽しみ。明日帰ったら母さんに聞いてみるから待っててね」

コテを片手に根野は柔らかく微笑む。以前と比べれば見違えるようだ。従兄にはこの差を知ってから根野が危険だと言って欲しい。

「ごちそうさま」

「ん、俺もそろそろ…………ごちそうさまー」

ほぼ同時に食べ終わり、じっとこちらを見ている従兄に軽く手を振って店を出た。根野の家に戻ったら何をしよう、何を話そう、そんな俺の健全な考えは人気のない道で尻を揉まれ、消えた。

「もう痛くない?」

「ぅ、ん……」

自然と勃った乳首に小さなピアスがくい込んで痛む。

「明日の朝までだからね……可能な限り君に触れていたいんだ。君の全てを覚えたい」

大人の男にしては滑らかで綺麗な手に上半身を優しく撫で回される。彼がつけた傷は避けているようだ。

「腕、アザになっちゃったね」

出かける前のセックスで根野は俺の腕を手綱のように掴んで俺を犯した。俺の腕には手形が残っている。

「……首もだ。ふふ……ごめんね、ダメなのに嬉しい」

絞められた首、殴られた腹、掴まれた腕、アザがあるらしいそこを根野の指先がたどる。

「こんな体じゃ他の男に抱いてもらえないよね。まぁ、俺のノゾムが浮気するなんて思ってないけど」

「んっ……!」

臍ピアスを軽く引っ掻かれ、それだけで喘ぐ俺を見下ろして根野は歪な笑みを浮かべた。

「掃除するの面倒臭いし、ゴム付けよっか。家になかったと思うし買いに行こうね」

歩くと勃った乳首に服の内側が擦れてしまう。根野に手を引かれて近所のコンビニへ入り、コンドームを選ばされる。

「俺のは中出しするから要らないよ、ノゾムのサイズ選んで」

「……多分、これ」

小さな箱を手に取りながら根野を見上げると欲情した顔に見下げられた。

「一緒に買ったら通報されそうだ。お金渡すから買ってきてくれる?」

手を繋いで入っておいて今更何だ。俺を辱めたいだけだろう。

「……金髪ピアスの不良学生がゴム買うんだ、店員さんもまさか君が男に抱かれてるとは思わないだろうね。すぐ使うから袋いりませんって言うんだよ」

センパイにコンドームを買わされたこともあったけれど、あの時はそんなに恥ずかしくなかった。なのに今は顔が沸騰しそうだ。

「はい、お金はこのアプリ使ってね。行っておいで」

根野は俺にスマホを渡して手を振った。俺はそれとコンドームだけを持ち、恐る恐るレジに向かった。

「…………お願い、します」

ゴムを置いた瞬間、乳首のローターピアスが震え出した。

「……っ!? んっ……!」

慌てて口を押さえる。ヴヴヴ……と小さな音が聞こえる、店員には聞こえていないだろうか。値段が読み上げられた、早く済ませなければ。

「ん……ふっ……ぅ……」

振動という直接的な刺激だけでなく、震えさせられた乳頭が服に擦れる刺激もある。乳首だけの強い快楽に手も声も震えてしまう。アプリ名を言うのを諦め、根野のスマホを突き出す。

「……っ、ん……んんっ……! ぁ、ふくろっ……いい、ですっ……」

電子決済をしたスマホを右手に、シールを貼ってもらったコンドームを左手に、店員の訝しげな視線に気付かないフリをして店外を目指す。

「んっ、んんっ……ふ、ぅ……ぅうっ……」

自動ドアを抜けてすぐ、ローターピアスの振動が止まり、根野が店から出てきた。

「店員さん僕の方見てたんだけど……バレてたのかな、通報されないといいけど」

俺は呼吸が落ち着くのを待ち、根野にスマホを押し付けて叫んだ。

「なんてことするんだよっ! センセのバカぁっ! 変な声出ちゃった……!」

「顔真っ赤で可愛い」

「聞けよっ!」

適当になだめられて根野のマンションへ戻り、黒い高級車にもたれている従兄に会釈される。根野と共に軽く頭を下げ、足早に部屋に入った。

「ゴム持ってるとこ見られちゃった……いや……お兄さんは今更か……」

「ノゾム? 何してるの、ほら脱いで」

「ぁ、やだっ……センセ、待って……」

玄関で脱がされそうになったので慌ててリビングへ逃げ、自分から服を脱ぐ。脱ぎ切らないうちから抱き締められ口内を舌で犯された。

「んっ、センセ……んぅっ、ふ、んんぅっ……!」

ぬるんと上顎を舐める舌にゾクゾクと快感を覚えさせられ、服を脱ぐ手を止めると根野は左腕で俺の頭を固定し、右手で俺の服を脱がした。

「ん、んっ、んぁ……ん、むっ……」

必死に舌を絡ませて、ズボンを脱がされて転びそうになり根野にしがみつき、靴下と下着だけになったところで口を離された。

「硬くて悪いけど、床に座ってくれる?」

「ん……」

「とろっとろだね、可愛い」

頭を撫でられながら「可愛い」と言われ、俺の口角は勝手に持ち上がった。
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