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無礼な後輩達を怒ってみた
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四人で居る時、静けさを感じることはあまりない。なのに三人になればこれだ、静かな上にミチの緊張が伝わってくる。いつまで経ってもミチに怯えられているセンパイの落ち込みも伝わってくる。二人の不器用さは可愛いけれど、正直居心地が悪い。
「…………ノゾム、お前には友人は居るのか?」
ふと思い付いたようにセンパイに尋ねられた。数分間の沈黙前の話題の続きだ。
「は、はは、話せるっ? ノゾムくん……ははっ、話振っちゃダメだよぉっ、形州……せんぱい」
「……忘れていた。悪い、辛いなら話さなくてもいいぞ、ノゾム」
多分、俺を退屈させないようにとセンパイも無言の時をどうにか終わらせようとしたのだろう。焦っていたのかもしれない。本当、不器用で可愛い人だ。
「大丈夫です、もう十分休憩出来たし……時々休めればそれでいいから、俺も話に参加したいです」
「…………だとよ、ミチ」
「なっ、なななっ、なんだよぉっ、あんまり話さない方がいいのはっ、話振らない方がいいのはっ、事実じゃないかぁっ」
「喧嘩しないで、センパイ、ミチ」
二人揃って「喧嘩はしてない」と反論する。ミチには吃音があるから声を揃えてという訳にはいかなかったけれど。案外気が合うんじゃないだろうか、この二人。男の趣味が悪いのも同じだし。
「俺の友達の話でしたよね、えっと……居ません。ずっとレンが親友だったけど、もう付き合っちゃったし」
「……そうか」
「ほ、ほ、他に友達居ないのっ?」
「今は居ないな……数ヶ月前なら一年の不良グループは友達って言えたかもしんないけど」
心の底から楽しんでいた訳ではないけれど、よく遊びに行っていた。ミチや他の気の弱い子達から巻き上げた金がその財源だったので、後で金を返していた俺は資金繰りが間に合わず、一人参加しないことも多くて……怪異に取り憑かれなかったり、ミチと仲良くなったことが知られなくても、そのうち彼らとは仲違いしていた気がするなぁ。
「…………小中は?」
「それこそレンと……クラス同じだった時はミチと、二人だけですね。俺達全員いじめられっ子だったんですよ」
「ぼ、ぼっ、僕を庇ったせいだったよね……僕ずっと、僕のせいでって、ごめんなさいって思ってて」
「そうだっけ? 元から俺は浮いてた気がする、気ぃ弱いし周りの子と趣味合わないし、外遊び嫌いで運動神経さほど良くなくて……」
「……それはいじめられそうだな。如月はその辺要領良さそうだが」
「レンは出来過ぎるんですよ。正論で理詰めすることもあって……低学年の頃からですよ? だからバカと不良に嫌われるんです。先生にも割と意見するから先生にも嫌われてて、担任がいじめ止めるどころか煽ったことが何度もあるんです」
センパイの眉間に皺が寄っている。不良のボスのくせしてイジメに嫌悪感を抱ける人なんだ、センパイは。まだセンパイと話したこともなかった頃に抱いた硬派な印象通りだな、センパイはカツアゲもイジメもしないんだ。強姦はするけど。あれ? より悪くない?
「でっ、で、でもさ、如月くんってかなりやり返してたよね」
「それ俺知らないんだよな……バカだから小学校の時の記憶めっちゃあやふやなのもあるんだけどさ」
「こ、こっそりやり返すんだよねっ。給食費盗んでいじめっ子の机に入れたり……こ、更衣室で写真撮って、先生の机に入れたり」
「…………悪質だな」
「て、てて、低学年の頃はロッカーに閉じ込めたりっ、色んなとこに画鋲仕掛けたりだったんだけどねっ。こ、こ、高学年になってくると、社会的に殺すようになってったよね……ここ、怖かったけど、頼りになったなぁ」
そんなことをしていたなんて、全く知らなかった。ただ、俺達に酷いことをした連中が、大怪我をしたり何か問題を起こして転校していったりすることが多かったのは、何となく覚えている。アレが全部レンの仕業? とても信じられない、可愛い俺のお嫁さんがそんなことをするなんて。
「……俺達もまだ気を付けておいた方がいいのかもな。和解出来たような、仲良くなったような雰囲気はあるが……ライバルなのは変わらない」
「だ、だ、大丈夫だと思うけどなぁ……お、弟みたいに思ってるって、お兄ちゃんって呼んでいいとか言われたし……」
「…………なら危ないのは俺だけか」
「そそっ、そうだねっ」
「……否定して欲しかったな」
でも、ミチの言ったこと全てが真実でも、俺はレンに失望したりしない。これまでも幼い頃は知らなかったレンの苛烈な一面や、黒いところを知ったけれど、そのどれもが俺への深い愛情を由来とするものだった。だからきっと、この先レンが誰をどれだけ傷付けても、俺は仄暗い悦びを覚えるだろう。それは敵を排除するレンよりもずっと醜悪なことだ。
「か、かか、形州せんぱいは、小学生の頃からおっきかったの?」
「……いや、チビだった。運動も苦手で、あまり話す方でもなかったから、よくいじめられた」
「そ、そうなんだ…………ノゾムくんっていじめられっ子好きなの?」
「いじめっ子よりは好感持てるだろ」
「そ、そ、そういうことじゃなくてぇ……」
「……判官贔屓だな。俺がデカくなったのは成長期を迎えてからだ。親父に勝って、自分の強さを悟ったから、同い歳の敵も薙ぎ払って……何故か知らないヤツからも喧嘩を吹っ掛けられるようになったから、それも倒して…………そうしていたらいつの間にか地域の不良の頭みたいな扱いを受けるようになったんだ。不本意だ」
センパイは背が高いから、通りすがりの不良は見下されたように感じるんだろう。その上顔が怖いから、喧嘩を売られたように感じるんだ。センパイからすれば厄介でしかないだろうけど、トラブルを起こしがちな見た目なのは間違いない。
「よ、よよ、よくこんなおっきい人に、喧嘩売るねぇ……」
「…………人数が居れば勝てると思うんだろう」
「ぼ、ぼ僕っ、テレビで見たよ。キリンさんがライオンさんの群れ蹴散らしてるところっ! お、おっきいとそれだけで強いと思うなぁ」
「……キリンやゾウだってたまには狩られることもある」
「センパイはどれかって言うとカバっぽいですよ。普段は大人しいけどいざとなると強くって、でも優しいから小鳥さんが寄ってくるんです」
「え、僕ゴリラだと……あっごめんなさいごめんなさい頭握らないで怖いよぉっ!」
そっと頭に手を乗せられただけでミチは怯えきってしまい、センパイが手を下ろした後も震え、彼の手が届かない位置に椅子ごと遠ざかってしまった。
「……カバもあまり嬉しくない。ライオンとか、トラとか……そういうのがいい」
「カバの方が強いのに」
「…………あまりカッコよくないだろ」
「そうですか? じゃあカッコイイの……カッコイイ……サメ! ネコザメのきゅっとした黒目はセンパイに似てる気がします、あっでもホホジロザメもいいかも。黒目しかないけど全体的に言えばちっちゃいし……強くってカッコイイです!」
「……目が小さい以外に俺の印象はないのか?」
「め、め目が小さいって言うか、黒目が小さい……目自体はそうでもないよっ」
「いや、ミチ、よく見ろ。黒目……瞳孔自体はそんなに俺達と変わらないサイズっぽい。虹彩がないんだ」
「…………ある」
「た、たた、確かに! 目真っ黒……茶色いとこないねっ。どど、瞳孔だけなんだ!」
「……色素が、濃いだけだ」
「ちなみにセンパイのお兄さんは瞳孔開いてて目に光がなくて微妙に焦点もズレてるから余計に怖いぞ」
「な、な、なんかあの人の方が目付き怖い気がしたのはっ、そういうことだったんだね……!」
「…………」
センパイが立ち上がり、ミチの頭を掴む。今度は乗せただけの先程とは違ってしっかり掴んでいるようで、ミチは振りほどけず泣き叫んでいる。薄ら笑いでその光景を眺めていた俺の頭にもセンパイの手が乗った。
「……いい加減にしろ、お前ら」
呆れと怒りのこもった声の直後、俺達は頭を握り締められた。
「…………ノゾム、お前には友人は居るのか?」
ふと思い付いたようにセンパイに尋ねられた。数分間の沈黙前の話題の続きだ。
「は、はは、話せるっ? ノゾムくん……ははっ、話振っちゃダメだよぉっ、形州……せんぱい」
「……忘れていた。悪い、辛いなら話さなくてもいいぞ、ノゾム」
多分、俺を退屈させないようにとセンパイも無言の時をどうにか終わらせようとしたのだろう。焦っていたのかもしれない。本当、不器用で可愛い人だ。
「大丈夫です、もう十分休憩出来たし……時々休めればそれでいいから、俺も話に参加したいです」
「…………だとよ、ミチ」
「なっ、なななっ、なんだよぉっ、あんまり話さない方がいいのはっ、話振らない方がいいのはっ、事実じゃないかぁっ」
「喧嘩しないで、センパイ、ミチ」
二人揃って「喧嘩はしてない」と反論する。ミチには吃音があるから声を揃えてという訳にはいかなかったけれど。案外気が合うんじゃないだろうか、この二人。男の趣味が悪いのも同じだし。
「俺の友達の話でしたよね、えっと……居ません。ずっとレンが親友だったけど、もう付き合っちゃったし」
「……そうか」
「ほ、ほ、他に友達居ないのっ?」
「今は居ないな……数ヶ月前なら一年の不良グループは友達って言えたかもしんないけど」
心の底から楽しんでいた訳ではないけれど、よく遊びに行っていた。ミチや他の気の弱い子達から巻き上げた金がその財源だったので、後で金を返していた俺は資金繰りが間に合わず、一人参加しないことも多くて……怪異に取り憑かれなかったり、ミチと仲良くなったことが知られなくても、そのうち彼らとは仲違いしていた気がするなぁ。
「…………小中は?」
「それこそレンと……クラス同じだった時はミチと、二人だけですね。俺達全員いじめられっ子だったんですよ」
「ぼ、ぼっ、僕を庇ったせいだったよね……僕ずっと、僕のせいでって、ごめんなさいって思ってて」
「そうだっけ? 元から俺は浮いてた気がする、気ぃ弱いし周りの子と趣味合わないし、外遊び嫌いで運動神経さほど良くなくて……」
「……それはいじめられそうだな。如月はその辺要領良さそうだが」
「レンは出来過ぎるんですよ。正論で理詰めすることもあって……低学年の頃からですよ? だからバカと不良に嫌われるんです。先生にも割と意見するから先生にも嫌われてて、担任がいじめ止めるどころか煽ったことが何度もあるんです」
センパイの眉間に皺が寄っている。不良のボスのくせしてイジメに嫌悪感を抱ける人なんだ、センパイは。まだセンパイと話したこともなかった頃に抱いた硬派な印象通りだな、センパイはカツアゲもイジメもしないんだ。強姦はするけど。あれ? より悪くない?
「でっ、で、でもさ、如月くんってかなりやり返してたよね」
「それ俺知らないんだよな……バカだから小学校の時の記憶めっちゃあやふやなのもあるんだけどさ」
「こ、こっそりやり返すんだよねっ。給食費盗んでいじめっ子の机に入れたり……こ、更衣室で写真撮って、先生の机に入れたり」
「…………悪質だな」
「て、てて、低学年の頃はロッカーに閉じ込めたりっ、色んなとこに画鋲仕掛けたりだったんだけどねっ。こ、こ、高学年になってくると、社会的に殺すようになってったよね……ここ、怖かったけど、頼りになったなぁ」
そんなことをしていたなんて、全く知らなかった。ただ、俺達に酷いことをした連中が、大怪我をしたり何か問題を起こして転校していったりすることが多かったのは、何となく覚えている。アレが全部レンの仕業? とても信じられない、可愛い俺のお嫁さんがそんなことをするなんて。
「……俺達もまだ気を付けておいた方がいいのかもな。和解出来たような、仲良くなったような雰囲気はあるが……ライバルなのは変わらない」
「だ、だ、大丈夫だと思うけどなぁ……お、弟みたいに思ってるって、お兄ちゃんって呼んでいいとか言われたし……」
「…………なら危ないのは俺だけか」
「そそっ、そうだねっ」
「……否定して欲しかったな」
でも、ミチの言ったこと全てが真実でも、俺はレンに失望したりしない。これまでも幼い頃は知らなかったレンの苛烈な一面や、黒いところを知ったけれど、そのどれもが俺への深い愛情を由来とするものだった。だからきっと、この先レンが誰をどれだけ傷付けても、俺は仄暗い悦びを覚えるだろう。それは敵を排除するレンよりもずっと醜悪なことだ。
「か、かか、形州せんぱいは、小学生の頃からおっきかったの?」
「……いや、チビだった。運動も苦手で、あまり話す方でもなかったから、よくいじめられた」
「そ、そうなんだ…………ノゾムくんっていじめられっ子好きなの?」
「いじめっ子よりは好感持てるだろ」
「そ、そ、そういうことじゃなくてぇ……」
「……判官贔屓だな。俺がデカくなったのは成長期を迎えてからだ。親父に勝って、自分の強さを悟ったから、同い歳の敵も薙ぎ払って……何故か知らないヤツからも喧嘩を吹っ掛けられるようになったから、それも倒して…………そうしていたらいつの間にか地域の不良の頭みたいな扱いを受けるようになったんだ。不本意だ」
センパイは背が高いから、通りすがりの不良は見下されたように感じるんだろう。その上顔が怖いから、喧嘩を売られたように感じるんだ。センパイからすれば厄介でしかないだろうけど、トラブルを起こしがちな見た目なのは間違いない。
「よ、よよ、よくこんなおっきい人に、喧嘩売るねぇ……」
「…………人数が居れば勝てると思うんだろう」
「ぼ、ぼ僕っ、テレビで見たよ。キリンさんがライオンさんの群れ蹴散らしてるところっ! お、おっきいとそれだけで強いと思うなぁ」
「……キリンやゾウだってたまには狩られることもある」
「センパイはどれかって言うとカバっぽいですよ。普段は大人しいけどいざとなると強くって、でも優しいから小鳥さんが寄ってくるんです」
「え、僕ゴリラだと……あっごめんなさいごめんなさい頭握らないで怖いよぉっ!」
そっと頭に手を乗せられただけでミチは怯えきってしまい、センパイが手を下ろした後も震え、彼の手が届かない位置に椅子ごと遠ざかってしまった。
「……カバもあまり嬉しくない。ライオンとか、トラとか……そういうのがいい」
「カバの方が強いのに」
「…………あまりカッコよくないだろ」
「そうですか? じゃあカッコイイの……カッコイイ……サメ! ネコザメのきゅっとした黒目はセンパイに似てる気がします、あっでもホホジロザメもいいかも。黒目しかないけど全体的に言えばちっちゃいし……強くってカッコイイです!」
「……目が小さい以外に俺の印象はないのか?」
「め、め目が小さいって言うか、黒目が小さい……目自体はそうでもないよっ」
「いや、ミチ、よく見ろ。黒目……瞳孔自体はそんなに俺達と変わらないサイズっぽい。虹彩がないんだ」
「…………ある」
「た、たた、確かに! 目真っ黒……茶色いとこないねっ。どど、瞳孔だけなんだ!」
「……色素が、濃いだけだ」
「ちなみにセンパイのお兄さんは瞳孔開いてて目に光がなくて微妙に焦点もズレてるから余計に怖いぞ」
「な、な、なんかあの人の方が目付き怖い気がしたのはっ、そういうことだったんだね……!」
「…………」
センパイが立ち上がり、ミチの頭を掴む。今度は乗せただけの先程とは違ってしっかり掴んでいるようで、ミチは振りほどけず泣き叫んでいる。薄ら笑いでその光景を眺めていた俺の頭にもセンパイの手が乗った。
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