ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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お盆

おせわ、はち

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ベッドに胸を擦り付けて絶頂を迎えた俺は、頭の後ろで手を組んだままベッドにもたれかかって余韻に浸った。

「はぁっ、はぁっ……はぁ……は、ぁ……」

シーツに現在進行形で汗を染み込ませている。冷静さを取り戻していく頭はそれらを気にし始める。

「ポーチっ、一回イったくらいでどうしたの。訓練で疲れた?」

「い、いえ……まさか」

「だよねー?」

ベッドにうつ伏せで寝転がっていた雪兎はほふく前進に似た動きで俺ににじり寄り、頬を挟んで顔を上げさせた。

「……ユキ様の手、冷たくて気持ちいいです」

「暑いの?」

「少し……」

雪兎は体温が低く、いつも手足が冷たい。俺とは真逆だ。

「その首暑そうだもんね」

「そうですね。汗吸った包帯つけてると染みますし、痒くなってきますし……」

「……先に包帯変えようか。ごめんね、気付かなくて」

「いえ、俺がバカやっちゃったんですからお気になさらず」

血と汗で薄汚れた包帯がほどかれて、ガーゼが傷跡に押し当てられる。消毒液に浸されたそれは酷く染みる。

「……っ!」

「痛い? 我慢してね」

「ユキ様……! ユキ様に、染みさせられてるっ……! 痛い……! はぁあ……たまりませんっ」

「…………ドMって便利だね」

痛みにビクッと身体を跳ねさせてしまうのは反射だから仕方ない。その痛みが雪兎からのものだと理解した脳が痛みを快感に変換すると脱力してしまうのも、まぁ仕方ないことだ。手当の邪魔だろうに雪兎も気にしていない。

「っていうか、まだ消毒いるんですか……? やり過ぎると治り悪くなるって聞きますけど」

「……変な菌入るよりはマシだと思うよ」

製薬会社の跡取りのくせに何も考えていなかったのか? まぁいい、消毒液が染みる痛みは好きだ。

「包帯巻き直してっと」

「ちょっとキツめにしてくださいね」

「君の趣味? それとも先生が何か言ってた?」

医者がそうしていたと伝えると雪兎は少し息苦しい程度に包帯を巻いてくれた。

「OK、じゃ……早速」

「ありがとうございまっ、ゃんっ!?」

救急箱を片付けるよりも先に、雪兎は俺の胸を鷲掴みにした。

「ユキ様っ、ぁっ……!」

「やっぱり揉みごたえあるなぁ……すっごい筋肉。ま、おっきいのはここもかな?」

「ひゃうんっ!?」

両乳首同時につねられて身体を反らせる。俺の反応に気を良くしたらしい雪兎は嗜虐的な笑みを浮かべ、赤紫の瞳を歪ませて俺を見つめた。

「ポチの乳首、来た時に比べるとかなり大きくなったよね」

「ゃ、あっ……そんな、こと……なっ、ぁあんっ!」

雪兎の言葉に肯定以外を返した罰として、乳首をぎゅっと抓られる。焦らしなしの苛烈な責めに俺の顔はすっかり緩んでいた。

「ポチは最初っからこんなえっちな乳首してたって言うの? よく見てみなよ」

視線を下ろすと雪兎の指に挟まれた乳首が目に入った。真っ赤に充血して卑猥に尖り、快楽を求めて雪兎の指に媚びている。

「……ユキ様に、育てていただきました」

「だよねーっ」

「ひぁっ、あぁあんっ! んぁっ、きもちっ、ひっ、あぁあっ……! ユキ様っ、あぁ、ぁひぃっ! ひぁっ、あぁんっ!」

褒美として細い指の間でくりくりと撫で転がしてもらえた。敏感に膨れた乳首を力強く愛撫される快感は強く、思わず仰け反ってしまう。

「んんっ……ひぁあぁんっ!?」

仰け反っても雪兎は指の力を緩めてくれず、俺は自ら乳首への刺激を強めたことになってしまった。

「ゃ、あっ、あぁあああっ! あぁあああぁっ!」

「すっごい声……もう人間語話せないの? いつもより感度いいんじゃない? 可愛い……もっかいイきなよ」

ピンッと乳首を弾かれ離されて、二度目の絶頂を迎えながら仰け反って後頭部を床に打ち付け、ボヤけた視界で雪兎が顔を真っ青にしていくのを見た。
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