ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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お盆

ふつかめ、きゅう

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足の指の間まで丁寧に洗ってもらえて、今度こそ乳首と陰茎の番だと思ったのに、俺を座らせた雪兎が選んだのはまたもや違う部位だった。

「腕洗うから、一旦手錠外すね」

「……はい」

左手だけ手錠から解放され、左手を捕まえていた輪はウォッシュタオルをかける細い棒に引っ掛けられた。右手だけが頭上高くに拘束されたのだ、しかし力を込めれば棒を壁に留めている箇所を破壊出来そうだ。

「壊しちゃダメだよ」

「まさか……そんなことしませんよ」

カシャカシャと手錠を軽く揺らしながら棒を見上げていただけなのだが、俺の思考は読まれていたようだ。

「ひぅっ……!」

左二の腕の内側から揉むように洗われる。当然腋もだ、泡まみれの腋は雪兎の手の動きに合わせてぐぽぐぽといやらしい音を鳴らした。

「んっ……ん、ぅ……もぉこちょばいん嫌やぁっ」

「わがまま言わないの」

腋から洗われるくすぐったさは胸への焦れったさに繋がり、蝋の下でまた乳首が硬く膨らむ。歯を食いしばったり口で息をしてみたり、舌を口内で丸めたり唇を噛んでみたり、色々してみたが焦れったさからは気を逸らせなかった。

「ゃ、あぁああっ……ぁ、うっ……ふぅうぅ……」

「……イイ声。ズクズク響くよ」

「ならっ、も……抱いてぇっ」

「だーめっ」

焦れた身体は敏感に刺激を拾う。雪兎は巧みに俺の身体に快感を溜め、腋どころか指を絡めて手を繋ぐだけでもイけるはずの俺を絶頂させずに両腕を洗いきった。

「じゃ、手錠戻すね」

交代でウォッシュタオルに繋がれた手首をまた腰の後ろで拘束される。

「……蝋、剥がそっか」

「ありがとうございますっ!」

やっとイける。雪兎の指が蝋に覆われた乳首に近付き、全神経が乳首に集中する。蝋と肌の境目をカリッと引っ掻かれて乳首が揺れ、胸に快楽の電撃が走って俺は身体を反らした。

「……っ、ゔぅっ!」

絶頂した。蝋に覆われた陰茎は射精出来ていないし、下腹の痙攣もないから中イキでもなさそうだけれど、確実に絶頂したはずだ。

「ひぁっ……!? あぁあっ!」

だが、やはり射精出来ないと絶頂の達成感がない。後孔をほじくってもらえたら射精が禁じられていてもドライオーガズムは可能だけれど、乳首への刺激による絶頂には射精が欲しくなる。

「あっあっぁああっ! 待って、待ってくださいユキ様ぁっ! イった、今多分イきましたっ!」

「そう? よかったね、ポチずっとイきたがってたもんね」

「ちがっ、イけてないっ、イったけどイけてないんですぅっ!」

絶頂する分の快感は確かにあるのに、射精出来ないから絶頂だと脳が認識しない。溜まった精液で尿道が破裂しそうだ。

「先に下の剥がしてくださいお願いしますぅっ! 射精したいっ、出させて、出したい出させてくださいぃぃっ!」

「……だーめっ」

蝋が剥がれかけた乳首をピンッと弾かれ、俺はまた絶頂とは言えない絶頂に鳴いた。
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