ポチは今日から社長秘書です

ムーン

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郊外の一軒家

はっぴーはろうぃん、ご

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ぬるぬると指にローションを絡めて楽しみ、期待に後孔を疼かせる。荒くなる呼吸を意識的に抑えつつ後孔に指をそっと入れる。

「……んっ」

雪兎に蹂躙された記憶が新しい穴は易々と指を三本とも受け入れた。くちゅ、くちゅ、といやらしい音が自身の足の間から漏れてくる。雪兎とは違う無骨な指で穴を掻き回す不快感と雪兎に自慰を見られる快感が綯い交ぜになり、難しい思考が不可能になっていく。

「んっ、ふ、んんっ……ん、ぁっ! はぁ……はぁ……」

いや、自慰ではない。目的は手淫ではない。穴をほぐして極太極長のバイブを挿入するまでが目的だ、その先に絶頂があるのかどうか決めるのは雪兎だ。

「ポチ、衣装汚しちゃダメだからちゃんとゴム付けてね」

「ひゃ、いっ」

「一応吸水性と防臭性は高くしてもらってて多少零れるくらいは大丈夫だから、パーティの時は安心してね」

コンドームを陰茎に被せて、着ぐるみに足を通す。内側に生えたバイブをゆっくりと後孔に押し当て、座ることで重力に挿入を手伝わせる。

「んっ、ぅう……ひぁっ!? ぁゔっ! ふっ、ぐっ、ぅうぅうう……!」

こりゅっ、と前立腺を引っ掻かれた快感に足の力が抜けて一気にディルドに貫かれた。コンドームの先端が膨れていくのを感じながらボヤけた視界に映る雪兎を見上げる。

「僕のの一回り小さい玩具、どう?」

「んっ……ん、ふ……んんっ……」

頬を撫でられながら尋ねられたが、絶頂の余韻が続いていて言葉が作れない。

「形にもこだわってるんだよ。抜き挿ししなくても気持ちよくなれる形のはずだけど、どうかな?」

ずっぽりと全て咥え込むと、前立腺と精嚢にくい込む位置に突起が来る。履いて座るまで気付かなかったが、会陰にも何か硬いものがくい込んでいる。

「前にも収納するところ付いてるんだよ、見つけてる? だってそうじゃなきゃ、ね、大きくなってるの分かっちゃうもんね」

雪兎は背後から着ぐるみの中に手を突っ込み、俺の陰茎を掴み、それを何か柔らかい物の中に押し込んだ。柔らかい中にしこりのようなものがある筒状の何かに陰茎がきゅうきゅうと甘く締め付けられる。

「なっ、ん……でしゅかっ、これぇ……オナ、ホ?」

オナホは俺の陰茎が臍まで反り返ることを前提にした位置と角度にある。オナホのすぐ側の硬いこれもローターか何かだろうか? 陰嚢を揉まれそうだ。

「ポチで型取りしたでしょ? アレを元に作った電動オナホ。ポチったらバイブ入れただけで出しちゃったから精液溜まりが邪魔になって分かんないだろうけど、先っぽのとこらとかポチの弱いとこにローター仕込んであるんだよ。しかも全体がポチのナカみたいにうねうねするの。最高じゃない? 僕も後で使ってみようかな」

「こんっ、な……前後同時に責められたら、俺……立っていられませんよっ」

「ポチなら出来るよ、頑張って。ほら上も着て」

雪兎に促されるままに袖に腕を入れる。雪兎はまた俺の背後から着ぐるみの中に手を入れ、胸元をごそごそとまさぐった。

「ユキ様? 何を……んひゃんっ!? ひぁあんっ!?」

バチンッ、と乳首が両方とも何かに挟まれた。聞かなくても分かる、これはクリップローターだ。

「吸引がよかったんだけど、流石に厚みがねー……どう? 痛くない?」

「痛くて気持ちぃです……こんな、胸までなんてぇ……俺っ」

そう言いながらも俺は胸と陰茎と後孔という主要な性感帯以外も責められることを察していた。腋や脇腹、胸筋周辺など少し弱いところにも硬いものを感じる、きっと薄いローターが仕込まれているのだ。

「ファスナー閉めるよ」

「んっ……」

首までしっかりと着ぐるみに包まれた。厚手の上もふもふしているからか玩具のある位置が奇妙に膨らんでいたりはしない。

「じゃあ頭付けちゃお」

「はい……」

「口開けててね」

後頭部にファスナーがあるようだ。俺は口を開けて目を閉じて被り物を被りながらディルドを咥え、喉の奥をごりごりと責められながら雪兎に後頭部のファスナーを閉められた。

「……よし、完成!」

首の後ろでカチリと音がした後、雪兎が達成感たっぷりの声を上げた。

「ファスナーは両方ともロックがかかるようにしてあるから、自分では脱げないよ。まぁ普通のファスナーでもその手じゃ難しいだろうけど」

着ぐるみの手には肉球があり指が短く、本物の犬のようになっていた。いや、少しは曲がるからどちらかと言えば猫の前足だな。

「……僕の顔見える?」

雪兎が俺の前に回ったようだ。被り物の目玉とは別の位置にメッシュが貼られた穴があり、メッシュによってフィルターがかかったようではあるが視界は確保されている。

「んっ……ぐ……んんっ」

「あ、喋れないんだったね。ふふふ……ごめんごめん。可愛いよ、似合ってる」

喉の奥まで侵入したディルドは俺の舌の動きを完璧に封じ、人間の証とも呼べる言葉を奪い、俺を着ぐるみの姿通りの獣に変えた。
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