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郊外の一軒家
はっぴーはろうぃん、にじゅうに
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仰向けに寝転がり、M字に開脚する。開けたままの ファスナーの凹凸が陰茎にくい込み、少し痛む。挟まってしまう恐怖と想像した痛みへの興奮が俺の呼吸を更に荒くさせる。
「ユキ様……」
犬を真似るため手を緩く握り、手首を曲げ、顎の横辺りに上げる。ひっくり返った犬はこういうポーズになるものだ、雪兎も満足だろう。
「鳴いてごらん?」
「……わ、わんっ、わんわんっ」
厳つい見た目をしたガタイのいい男のくせに、犬の鳴き真似をするなんてみっともないにも程がある。けれどそんな羞恥心は下腹の疼きの前にはスパイスへと変わり、人としてのプライドを踏み躙られる快感は射精したばかりの陰茎を再び反り返らせた。
「……ふふっ、お臍に当たりそうだね。ねぇポチ? お腹見せて服従しますって宣言してるワンちゃんは、そんなふうに元気に鳴くのかなぁ?」
「え……ぁっ…………くぅん……?」
「うんうん、そっちだよね」
「くぅん……くぅうん……くーん……」
弱々しく甲高い鳴き声を真似るのは先程の元気な鳴き真似よりもずっと恥ずかしい。一鳴きする度に顔が熱くなっていき、羞恥による興奮はアナルプラグを締め付ける。自然と腰がくねり、俺の見た目には似合わないはずの悩ましげな仕草が出来上がる。
「……すごく可愛い。うん、よし。なでなでしてあげるね」
雪兎の小さな手がぺたりと腹に触れる。先程の射精は真っ直ぐで勢いのいいものだったから、汚れたのはベッドと雪兎の太腿だけだった。俺には一滴もかかっていない。俺の腹は雪兎が触れるに相応しい清潔さを保っている。
「んっ……」
ぐっと押したり、腹筋の溝をなぞったりなんてしてくれない。手を左右に揺らすだけ、皮膚の表面にくすぐるような刺激を与えるだけ。
「……っ、んん……!」
たったそれだけなのに、気持ちいい。ゾワゾワと雪兎に触れられた箇所から何かが拡がっていく。鳥肌が立つ。髪が逆立つ。腰が揺れる。
「よしよし、よしよし……ポチはなでなでが大好きだよね」
それは少し違う、俺は雪兎にされることなら何でも好きだ。雪兎でなければ撫でられるなんて不愉快でしかない。いや、例外がもう一人居た。雪風だ、雪風なら撫でられてもいい、撫でられたい。
「僕だけの可愛いワンちゃん」
雪兎の左手が俺の腹の真ん中にぽんと置かれ、ゆっくりと腰を上げた雪兎はその左手に体重をかけた。ぐ、ぐぐっ、と下腹が圧迫されていく。ずっと前から感じていた腹の奥深くの疼きが酷くなっていく。
「んっ、んぅう……ユキ様っ?」
右手が首に触れる。喉仏をなぞり、顎へと移る。猫を愛でるように顎の裏をくすぐられ、首を伸ばして愛撫を受け入れる。
「僕にされたいこと、言ってごらん?」
「…………腹の一番奥まで、ユキ様で満たされたいです」
「うん、可愛いね。よしよし……」
上体を持ち上げた雪兎は左手に体重をかけるのはやめたが、代わりに俺の腹を両手で揉んだ。脱力した腹筋は柔らかく、非力で小さな手でもぐにぐにむにむにと弄ぶことが出来て、雪兎はどんどん上機嫌になっていった。
「さて、でも……どうしようかな? これ脱いだら靴下も脱げちゃうよね」
トランクス丈の黒い革製のパンツに付いたベルトからガーターベルトが垂れ下がり、太腿の真ん中辺りまで覆うブーツを吊っている。
「下半身全部一体化してるってすごいデザインですよね……」
「えへへっ、ありがと」
「これ脱いだら俺下半身だけ裸になっちゃいますけど、それでいいですか?」
「んー……じゃあもう上も脱いじゃおうか。ポチはワンちゃんなんだし、正装は裸だよね」
「仮装は……いえ、ユキ様がそう仰るなら従います」
仮装なんて犬耳カチューシャだけで十分だろう。いや、それだと俺は一年中仮装野郎に……? いやいや、こんなSMクラブ勤めみたいな黒革の衣装なんてハロウィンのコスプレには相応しくないのだから、俺は初めから仮装なんてしていなかったのでは?
「よし、じゃあ脱いで」
仮装が何なのかよく分からなくなってきた。もう全て脱いでしまおう。
「ユキ様……」
犬を真似るため手を緩く握り、手首を曲げ、顎の横辺りに上げる。ひっくり返った犬はこういうポーズになるものだ、雪兎も満足だろう。
「鳴いてごらん?」
「……わ、わんっ、わんわんっ」
厳つい見た目をしたガタイのいい男のくせに、犬の鳴き真似をするなんてみっともないにも程がある。けれどそんな羞恥心は下腹の疼きの前にはスパイスへと変わり、人としてのプライドを踏み躙られる快感は射精したばかりの陰茎を再び反り返らせた。
「……ふふっ、お臍に当たりそうだね。ねぇポチ? お腹見せて服従しますって宣言してるワンちゃんは、そんなふうに元気に鳴くのかなぁ?」
「え……ぁっ…………くぅん……?」
「うんうん、そっちだよね」
「くぅん……くぅうん……くーん……」
弱々しく甲高い鳴き声を真似るのは先程の元気な鳴き真似よりもずっと恥ずかしい。一鳴きする度に顔が熱くなっていき、羞恥による興奮はアナルプラグを締め付ける。自然と腰がくねり、俺の見た目には似合わないはずの悩ましげな仕草が出来上がる。
「……すごく可愛い。うん、よし。なでなでしてあげるね」
雪兎の小さな手がぺたりと腹に触れる。先程の射精は真っ直ぐで勢いのいいものだったから、汚れたのはベッドと雪兎の太腿だけだった。俺には一滴もかかっていない。俺の腹は雪兎が触れるに相応しい清潔さを保っている。
「んっ……」
ぐっと押したり、腹筋の溝をなぞったりなんてしてくれない。手を左右に揺らすだけ、皮膚の表面にくすぐるような刺激を与えるだけ。
「……っ、んん……!」
たったそれだけなのに、気持ちいい。ゾワゾワと雪兎に触れられた箇所から何かが拡がっていく。鳥肌が立つ。髪が逆立つ。腰が揺れる。
「よしよし、よしよし……ポチはなでなでが大好きだよね」
それは少し違う、俺は雪兎にされることなら何でも好きだ。雪兎でなければ撫でられるなんて不愉快でしかない。いや、例外がもう一人居た。雪風だ、雪風なら撫でられてもいい、撫でられたい。
「僕だけの可愛いワンちゃん」
雪兎の左手が俺の腹の真ん中にぽんと置かれ、ゆっくりと腰を上げた雪兎はその左手に体重をかけた。ぐ、ぐぐっ、と下腹が圧迫されていく。ずっと前から感じていた腹の奥深くの疼きが酷くなっていく。
「んっ、んぅう……ユキ様っ?」
右手が首に触れる。喉仏をなぞり、顎へと移る。猫を愛でるように顎の裏をくすぐられ、首を伸ばして愛撫を受け入れる。
「僕にされたいこと、言ってごらん?」
「…………腹の一番奥まで、ユキ様で満たされたいです」
「うん、可愛いね。よしよし……」
上体を持ち上げた雪兎は左手に体重をかけるのはやめたが、代わりに俺の腹を両手で揉んだ。脱力した腹筋は柔らかく、非力で小さな手でもぐにぐにむにむにと弄ぶことが出来て、雪兎はどんどん上機嫌になっていった。
「さて、でも……どうしようかな? これ脱いだら靴下も脱げちゃうよね」
トランクス丈の黒い革製のパンツに付いたベルトからガーターベルトが垂れ下がり、太腿の真ん中辺りまで覆うブーツを吊っている。
「下半身全部一体化してるってすごいデザインですよね……」
「えへへっ、ありがと」
「これ脱いだら俺下半身だけ裸になっちゃいますけど、それでいいですか?」
「んー……じゃあもう上も脱いじゃおうか。ポチはワンちゃんなんだし、正装は裸だよね」
「仮装は……いえ、ユキ様がそう仰るなら従います」
仮装なんて犬耳カチューシャだけで十分だろう。いや、それだと俺は一年中仮装野郎に……? いやいや、こんなSMクラブ勤めみたいな黒革の衣装なんてハロウィンのコスプレには相応しくないのだから、俺は初めから仮装なんてしていなかったのでは?
「よし、じゃあ脱いで」
仮装が何なのかよく分からなくなってきた。もう全て脱いでしまおう。
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