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[クリス]
本音 §1
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ザップは昔から羨ましいほど素直な奴だ。そして、あっぱれな奴でもある。
俺とともに山を越え、ろくに休む暇もなくここまで来た。武家の出とはいえ、軍や騎士団で本格的な訓練を受けていない彼には、さぞかし大変な行軍だっただろう。常々思うが、従者にしておくにはもったいないくらいの素質を秘めている。
肩をたたいて「ありがとうな」と声をかけた。
「良かったです。本当に」と、彼はしゃくり上げて泣いていた。優しいリア様が彼を気遣って声をかけてくれると、彼はそれで余計に泣いた。
トーマスも従者とこういう関係が作れていたら、また違っていただろうに……。
「実はわたし、もう馬車の券と宿のパックを買ってしまって、今日これから出発で」と、リア様は申し訳なさそうに言った。
「大丈夫。ここは我が家の領地です。何もかも、どうとでもなりますから。はっはっは」
安心したら力が抜けた。親友の首も、親父の首も、自分の首もつながった。何よりも、リア様が微笑んでいる。
彼女たちが予約した馬車は、だいぶ等級が低いようだ。あまり良い椅子ではないから、連れ立って尻に敷くものを買いに行ったらしい。それが宿から外出した理由だった。五人は色とりどりのクッションを抱え、「おしりの命を守るため」と面白いことを言っている。
元気な四人娘は予定どおり出発するが、後日お礼がしたいと言うリア様のために、連絡先と旅程を聞いて別れた。
彼女の荷物を持ち、白く小さな手を取ると妙にホッとする。初めて王宮へ連れて行った日のようだ。
俺たちはその足で服屋へ行った。
仕立てている時間はないが、ここから王都まで二週間かかる。その間に必要な物をそろえなくてはならない。
彼女が採寸のために別室へ行っている間「貴族令嬢が二週間暮らすのに困らないだけのものを全部くれ」と伝え、一番良い既製品を片っ端から買った。使うかどうかはわからないが、変装用に平民服もまとめて買う。それに合わせた飾りと靴も選んでもらい、会計を先に済ませた。
「あ、よく考えたら、俺もか……?」
街歩きをする分には山越えの服でもいいが、この格好で晩餐は無理だろう。一応、実家に用意されている服もあるのだが、いかにもな服ばかりで好きではない。ついでに自分の服も適当に選んで買った。
外に出ると、ヒュゥーッと魔法信号が出る合図が鳴った。店に入る前、ザップに連絡係を頼んでいたため、彼が手配してくれたのだ。
「これは……?」と、彼女はキョロキョロしている。
「俺がヴィルに送った信号です」
城にある塔の上から、次の信号所がある北へ向け、魔法信号が放たれる。色付きの氷の矢が、空を切り裂くように次々と飛んで行った。
彼女は空を見上げて「わぁ」と言った。
信号所を伝い、王都まで二日かからず届くだろう。
「クランツ領より。聖女を保護。健康および安全上の問題なし。王都へ向け出発する。護衛付きにて。安心して待て」
信号の内容をコッソリ伝えると、彼女はニコッと微笑んで、またお礼を言った。
☟
正午を少し回った頃、屋敷に着いた。
執事とメイドがワラワラ出てきて「ついに結婚か」「どこの令嬢か」と色めき立っている。
ところが、彼女が聖女だとわかったとたん、ガチガチに緊張し始めてミスを連発。そこらじゅうでガチャンガチャンと何か落として割っていた。
「全員集合! まずは落ち着け。深呼吸しろ!」
まるで騎士団に新人が入った日のようだ。皆で真面目にスーハースーハーやっている。
貴族の侍女をやった経験のある婆やに、リア様の世話を頼むことにした。大はりきりの婆やが屋敷や庭を案内している最中に、服屋の配達が到着。
「手の空いている者を集めろ!」
使用人総出で値札を外し、大急ぎで客室に入れる。ハサミでケガをするわ、コケるわ、慣れないことで舞台裏はしっちゃかめっちゃかだが、若い連中が中心となり、どうにかすべてをクローゼットに収めた。
「ぼっちゃまにも流行の服をご用意してあります」と、思い出したかのように執事が言った。
「そうなのか? ありがとう」
いつもアレンが着ているようなオシャレなシャツや上着を期待しつつ、久々に自分のクローゼットを開けてみた。
俺の目の前にあったのは「こんなものを着るのは変態だけだろう」と思うような、すごいラメラメ紫の上着だった。
「……な、なんだこのヒラヒラした襟と、袖のフリフリは。俺をサーカスに売り飛ばす気か?」
道化師の衣装と見紛うようなシャツもあり、後から入って来たザップが腹を抱えて笑っている。
明らかにじいやの時代の流行だ。俺はガッカリしながら扉を閉めた。
☟
午後、遅めの昼食を済ませてから、リア様を観光へ連れ出した。
必要かどうかわからなかった平民服だが、いきなり役に立っている。東側の旧市街まで足を延ばした。
平民服を着てはいたものの、俺はこのデカさのせいで、どこへ行ってもバレている。二言目には「若殿の婚約者様ですか」と興奮気味に聞かれた。悪い気はしないのだが、コッソリ聞くのではなく、もっと大きな声でグイグイ強めに聞いてほしい。
彼女は旧市街の街並みが気に入ったようだ。近代的な高層ビルより、古めかしくて低い建物が好きだと言う。旧市街はまさにそういう人々に人気がある観光地だった。
軽く散歩をしてから城のある西側へ戻り、カフェ『ルクス』に入った。
街を埋め尽くしていた若者たちは、徐々に引き上げて行く時間だ。人がいなくなったところを見計らったように、近所の人々が入り口の扉についた鈴を時折チリンと鳴らしている。
彼女は俺が声をかけたせいで食べそこねたブドウのケーキを、幸せそうな表情で食べていた。しかし、急に何か思い出したかのように手を止め、上目づかいで不安そうに俺を見ている。
「どうした?」
「あ、あの……ヴィルさんは、怒っていましたか?」と恐る恐る聞いてきた。
怒るどころか、気が動転した挙げ句に機能停止状態に陥っていたが、それは言わないほうがいいだろう。
「あいつが心配してハゲることはあっても、あなたに怒ることはないですよ」と答えた。
「ハゲ!? どっ、どうしましょう」
「毛が生える魔法薬でも買ってやれば、すぐにあのクセッ毛で猫っ毛のややこしい髪もフサフサしますから」
「ぷふっ……アレンさんはどうしていましたか?」
「彼は干からびていると思いますので、帰ったら水やりと餌やりをお願いします。腸詰めか、何か美味いものを食わせておけば十中八九は元気になります。艶が足りない場合は、オシャレなシャツを一枚与えれば、ツヤツヤになります」
「うふふ。かしこまりました」彼女がふわりと微笑んだ。
――なんだこのかわいい生き物は……。すげえかわいい。めちゃくちゃかわいい。
こんなに面と向かって自然にリア様と話したのは初めてかもしれない。どうも気恥ずかしくて、今まであまり直接的な会話をしてこなかった。
そばに陛下がいて緊張していたり、アレンが独り占めしてイチャイチャしていたり、ヴィルがエロでアホだったり(雑)思いを伝えるので勇気を振り絞りすぎたり、そういう状況ばかりだった。
こんなにも解放感のある環境で、ガッツリと目を見て個人的な会話をする機会はなかった気がする。
とてつもないデート感に、俺は感動で胸がいっぱいになった。王都からの道中は大変だったが、すべては報われた。
こうなってみると、俺の旅は面白いネタでいっぱいの珍道中だった。行く先々でオッサンとバアサンに振り回された。
それは彼女もなかなか刺激的な日々を過ごしていたらしい。時折、腹がよじれるほど面白い話になり、二人で大笑いした。
――時よ止まれ。
このまま俺たちを、この瞬間に閉じ込めてくれ。
俺とともに山を越え、ろくに休む暇もなくここまで来た。武家の出とはいえ、軍や騎士団で本格的な訓練を受けていない彼には、さぞかし大変な行軍だっただろう。常々思うが、従者にしておくにはもったいないくらいの素質を秘めている。
肩をたたいて「ありがとうな」と声をかけた。
「良かったです。本当に」と、彼はしゃくり上げて泣いていた。優しいリア様が彼を気遣って声をかけてくれると、彼はそれで余計に泣いた。
トーマスも従者とこういう関係が作れていたら、また違っていただろうに……。
「実はわたし、もう馬車の券と宿のパックを買ってしまって、今日これから出発で」と、リア様は申し訳なさそうに言った。
「大丈夫。ここは我が家の領地です。何もかも、どうとでもなりますから。はっはっは」
安心したら力が抜けた。親友の首も、親父の首も、自分の首もつながった。何よりも、リア様が微笑んでいる。
彼女たちが予約した馬車は、だいぶ等級が低いようだ。あまり良い椅子ではないから、連れ立って尻に敷くものを買いに行ったらしい。それが宿から外出した理由だった。五人は色とりどりのクッションを抱え、「おしりの命を守るため」と面白いことを言っている。
元気な四人娘は予定どおり出発するが、後日お礼がしたいと言うリア様のために、連絡先と旅程を聞いて別れた。
彼女の荷物を持ち、白く小さな手を取ると妙にホッとする。初めて王宮へ連れて行った日のようだ。
俺たちはその足で服屋へ行った。
仕立てている時間はないが、ここから王都まで二週間かかる。その間に必要な物をそろえなくてはならない。
彼女が採寸のために別室へ行っている間「貴族令嬢が二週間暮らすのに困らないだけのものを全部くれ」と伝え、一番良い既製品を片っ端から買った。使うかどうかはわからないが、変装用に平民服もまとめて買う。それに合わせた飾りと靴も選んでもらい、会計を先に済ませた。
「あ、よく考えたら、俺もか……?」
街歩きをする分には山越えの服でもいいが、この格好で晩餐は無理だろう。一応、実家に用意されている服もあるのだが、いかにもな服ばかりで好きではない。ついでに自分の服も適当に選んで買った。
外に出ると、ヒュゥーッと魔法信号が出る合図が鳴った。店に入る前、ザップに連絡係を頼んでいたため、彼が手配してくれたのだ。
「これは……?」と、彼女はキョロキョロしている。
「俺がヴィルに送った信号です」
城にある塔の上から、次の信号所がある北へ向け、魔法信号が放たれる。色付きの氷の矢が、空を切り裂くように次々と飛んで行った。
彼女は空を見上げて「わぁ」と言った。
信号所を伝い、王都まで二日かからず届くだろう。
「クランツ領より。聖女を保護。健康および安全上の問題なし。王都へ向け出発する。護衛付きにて。安心して待て」
信号の内容をコッソリ伝えると、彼女はニコッと微笑んで、またお礼を言った。
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正午を少し回った頃、屋敷に着いた。
執事とメイドがワラワラ出てきて「ついに結婚か」「どこの令嬢か」と色めき立っている。
ところが、彼女が聖女だとわかったとたん、ガチガチに緊張し始めてミスを連発。そこらじゅうでガチャンガチャンと何か落として割っていた。
「全員集合! まずは落ち着け。深呼吸しろ!」
まるで騎士団に新人が入った日のようだ。皆で真面目にスーハースーハーやっている。
貴族の侍女をやった経験のある婆やに、リア様の世話を頼むことにした。大はりきりの婆やが屋敷や庭を案内している最中に、服屋の配達が到着。
「手の空いている者を集めろ!」
使用人総出で値札を外し、大急ぎで客室に入れる。ハサミでケガをするわ、コケるわ、慣れないことで舞台裏はしっちゃかめっちゃかだが、若い連中が中心となり、どうにかすべてをクローゼットに収めた。
「ぼっちゃまにも流行の服をご用意してあります」と、思い出したかのように執事が言った。
「そうなのか? ありがとう」
いつもアレンが着ているようなオシャレなシャツや上着を期待しつつ、久々に自分のクローゼットを開けてみた。
俺の目の前にあったのは「こんなものを着るのは変態だけだろう」と思うような、すごいラメラメ紫の上着だった。
「……な、なんだこのヒラヒラした襟と、袖のフリフリは。俺をサーカスに売り飛ばす気か?」
道化師の衣装と見紛うようなシャツもあり、後から入って来たザップが腹を抱えて笑っている。
明らかにじいやの時代の流行だ。俺はガッカリしながら扉を閉めた。
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午後、遅めの昼食を済ませてから、リア様を観光へ連れ出した。
必要かどうかわからなかった平民服だが、いきなり役に立っている。東側の旧市街まで足を延ばした。
平民服を着てはいたものの、俺はこのデカさのせいで、どこへ行ってもバレている。二言目には「若殿の婚約者様ですか」と興奮気味に聞かれた。悪い気はしないのだが、コッソリ聞くのではなく、もっと大きな声でグイグイ強めに聞いてほしい。
彼女は旧市街の街並みが気に入ったようだ。近代的な高層ビルより、古めかしくて低い建物が好きだと言う。旧市街はまさにそういう人々に人気がある観光地だった。
軽く散歩をしてから城のある西側へ戻り、カフェ『ルクス』に入った。
街を埋め尽くしていた若者たちは、徐々に引き上げて行く時間だ。人がいなくなったところを見計らったように、近所の人々が入り口の扉についた鈴を時折チリンと鳴らしている。
彼女は俺が声をかけたせいで食べそこねたブドウのケーキを、幸せそうな表情で食べていた。しかし、急に何か思い出したかのように手を止め、上目づかいで不安そうに俺を見ている。
「どうした?」
「あ、あの……ヴィルさんは、怒っていましたか?」と恐る恐る聞いてきた。
怒るどころか、気が動転した挙げ句に機能停止状態に陥っていたが、それは言わないほうがいいだろう。
「あいつが心配してハゲることはあっても、あなたに怒ることはないですよ」と答えた。
「ハゲ!? どっ、どうしましょう」
「毛が生える魔法薬でも買ってやれば、すぐにあのクセッ毛で猫っ毛のややこしい髪もフサフサしますから」
「ぷふっ……アレンさんはどうしていましたか?」
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「うふふ。かしこまりました」彼女がふわりと微笑んだ。
――なんだこのかわいい生き物は……。すげえかわいい。めちゃくちゃかわいい。
こんなに面と向かって自然にリア様と話したのは初めてかもしれない。どうも気恥ずかしくて、今まであまり直接的な会話をしてこなかった。
そばに陛下がいて緊張していたり、アレンが独り占めしてイチャイチャしていたり、ヴィルがエロでアホだったり(雑)思いを伝えるので勇気を振り絞りすぎたり、そういう状況ばかりだった。
こんなにも解放感のある環境で、ガッツリと目を見て個人的な会話をする機会はなかった気がする。
とてつもないデート感に、俺は感動で胸がいっぱいになった。王都からの道中は大変だったが、すべては報われた。
こうなってみると、俺の旅は面白いネタでいっぱいの珍道中だった。行く先々でオッサンとバアサンに振り回された。
それは彼女もなかなか刺激的な日々を過ごしていたらしい。時折、腹がよじれるほど面白い話になり、二人で大笑いした。
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