神様だって普通に暮らしたい!

柚野ぽんづ

文字の大きさ
1 / 6
プロローグ

0.神様のお目覚め

しおりを挟む
この世界には人間たちの住む人界、魔族の住む魔界、
そして神々の集う神界からなる。
この物語はその神界から始まる。


真っ白でだだっ広い何もない空間がある。
そこにポツリと、その存在を成している少年―いや神がいた。
傍から見れば、高校生くらい。


その神は時が来るまで眠っていた。
その時は――今。


ジリリリリリリリ


「んぁ…?んー…もう70億年もたったのか…。」


その神はボソリとつぶやき、重そうにその身体を起こした。


白髪に少しパッチリ目の二重に、赤い瞳。


背丈は170cm後半くらい。


俗にいうイケメンだ。


さて、そろそろ彼に視点を譲ろうか。そろそろ脳も醒める頃だろう。




「……」


頭がぼーっとする…。

70億年もねればそうなるか。

えーっと、最後に寝たのが(数兆と)100億歳ちょいすぎだったから一応(数兆と)170億歳過ぎたくらいか…
あれ?よく考えたら(数兆と)100億すぎたころから数えてない気がするなぁ…


年取ったな


って俺に老化なんて存在しないんだけど。
まぁいいや、行動開始しますか


といっても何しよう。目は覚めたけどさ、



うーん、
あ、下界に行こう!


思い立ったが吉日だ。早速こうd…

そうだ、まずは俺の息子(血はつながっていけど)に会いに行こう。



というわけで鼻唄歌いながらゼウスの神力をたどってるんだよね


なんかさぁ、ゼウス神界に俺のボロ小屋よりも数百倍も立派な屋敷建ててるし!まじありえん
創世神よりも立派な家って
あ、もう申し遅れましたわたすw唯一神とか創世神とか絶対神とかよばれるもの、自分で勝手にゼロと名乗るものでふwはい


あん、?


なんか空間の狭間を人間が通ったな…


勇者召喚か?

えーっと、ん?二人いるな……巻き込まれ……
魂の反応が薄いなぁってか肉体あるのか?
やべえこれは早くいかないといけないかも、
とりま空間の狭間に転移!



うわぁ……


空間の狭間についたんですけど、
見事に巻き込まれ君の魂ズタズタだわ……
うーん、これくらいなら修復簡単か……


久々の神法だから失敗しないか心配だけどwww


「【ソウル・キュア】」


おおお、流石俺。
なんということでしょう、匠の手によっt(ry

みるみるうちに治っていく魂。

生きた最期の状態が反映される魂は、顔まではっきりとわかる。

その少年は少し茶がかった黒をした髪で、背は消して大きいとはいえない男子。


ドキッ





なんだこれ……生まれて(数兆と)170億年以上(不明)感じたことのない感情。

気づくと俺は完全に傷の癒えた男を抱き締めていた。
ああ、なんか落ち着く……



巻き込まれ(?)side


親友(とヤツが勝手に名乗っているだけの鈍感くそ野郎)がおそらく勇者召喚されたみたいだから、そろーりと離れようとしたら腕を捕まれて巻き込まれた。


陣が発動して目がくらんだけど、それはすぐに回復した。


それよりも驚いたのが、気づいたのは真っ白な空間だったこと。
そこに怒った様子の女性が走ってきて、無言で俺に手に持っていた剣を振ってきた。
とっさのことに反応できず、俺はまた気を失った。



そしてまた目覚める、あれだけの漸激を受けたから死んだと思っていた。


ただそれよりももっと不可思議なことがある。
白髪の男にいとおしそうに抱き締められている。
俺の意識が戻ったことには気づいてないらしい。
俺は恐る恐る声をかけてみることにした。


「あの……」


すると男は一瞬びくっとしたあとこっちを向き微笑みながら


「ん?起きた?」


そういった。

男はアニメにしか出てこないような赤い目をしていたが、目の奥の光がとても優しかった。


ドキッ


は?なんだよコレ……俺はノーマルだぞ…?


Side out



ゼロside


「あの……」


俺が抱き締めていた男が声をかけてきた。


恐る恐る訪ねてくる様子がかわいらしかったので、微笑みながら


「ん?起きた?」


そう声をかけた。

すると、男の顔が一気に赤くなった。
風邪か?



巻き込まれSide


「俺はゼロだ。所謂神様ってやつだ。」


男…ゼロという人物は神様…?らしい。


「あの…、異世界転生とか?」


日常的にエ〇リスタで転生系ファンタジーは読んできたから憧れではある。


「本題の前にお前の名は…「成瀬 大河ナルセタイガ」そうか、大河。」


ゼロはこっちをまっすぐ見つめてくる。正直目のやり場に困ってしまう。


「大河、俺は詳しくは知らないが、勇者召喚に巻き込まれたとかそのへんだろう」


合ってるけど…よく知らないってどゆことだし、神様だろ?


「あー、なんていうかな…俺はほとんどすべてを作り出した後すぐ眠りについてさっき起きたばっかだから…よくわからんのや」


寝てたって…、神がそれでいいのか。
どれくらい寝たんだろう


「70億年くらいかな」


「はぁ!?」


いや驚くよ普通。だって見た目16歳くらいだし。


「まあというわけで、俺にはよくわからんから俺の息子…血はつながってないけど…がいちおうそういうの管理してるから」


どういうわけでかわかんないんですけどwwww


「あっ、やっと草生えたwwww」


「mjk wwwwww」


「マジだwwwwwwとりあえず移動するぞww」


そういわれて腕をつかまれたと思ったら一瞬で景色が…あんま変わんないけど変わって、目の前に見た目30歳くらいのイケメンが現れた。


神は全員美形かよwwwwちくせうwwww


ってか思いっきり武器突き付けられてるけど大丈夫なん?wwwww


side out


ゼロside


オイコラwwww
この愚天使どもwwww


「誰だ貴様!ここは貴様のようなものが来る場所ではない!」


貴様のようなもの?


俺より世界で身分が高貴な方とか見てみたいわ←


「はぁ?俺が誰だかも知らずに何言ってくれてんの?」


殺気(濃)をぶつけると囲んでいた天使の大半が気絶、残りの半分の大多数が汗だくに生まれたての小鹿状態とか情けねえwwwwあららぁ、俺に逆らうからwwww


m9(^Д^)プギャーwwwww


「おい、そこの愚天使、通せ」


「はぁ?だから貴様なd―「通して?☆」…わかった」


え?大したことはしてないよぉ?


覇気出しながら上級神でも斬られたら10日間は痛みに苦しむナイフを首筋に突き付けただけだよぉwww


「鬼畜だな」


大河お前まだ能力与えてないのにどうしてさっきの殺気へいきなんだwwww(別に狙ってない)
まぁ、これで動じなかったらゼウスの魔力たどったんだけどさwwww
最初っからそうしろ?
そんなの面白くないじゃんwwwww


「おーいゼウス!」


「貴様っゼウス様を呼び捨てなど万死に値するぞ!」


いや本当なら俺のこと殴ったら堕天だけどwwww


「はいはいなんでs―父さん!?」


「父さん!????」


「おー我が息子よ70億年ぶりwwww」


「ほんとですよもう、全部僕に任せて眠っちゃうんだから…」


「わりぃわりぃwwww」


「ところでその少年…あっ、大河くんか!?空間の狭間にいなかったから完全に破壊されたと思ってたのに!父さんが助けたの?」


流石我が息子め、勘がイイな


「おう、そうだでwwww コイツ転生させるわwww 連れの勇者が言った世界…んーっと?ガイアか。」


「りょーかいです。能力は…テキトーにあげといて。父さんがそんなに他人(神含む)気に入ってるの初めてだからね。」


「おう、今まで感じたことない感覚に襲われてるわ」ニヘッ


「「////////」」


なんで二人とも顔紅くしてんの?大河はともかくゼウスまで風邪??


「あ、ゼウス、俺も下界行きたい。」


「はぁ?何言ってんの?…といっても父さん仕事ないし暇なのか…。いいよ行ってら」


軽いwwwww 流石我が(ry


「よしっ!じゃあ早速いこ!大河には…俺がいるから基本なんもいらないけど自分の身は自分で守れた方がいいし…、身体能力最強、魔力ほぼ無限に全属性、創造能力、知識…あとは神のいとし子」


「神の愛し子??」


「ああ、愛し子ってのはね、精霊のいとし子…とかいろいろあるんだけどあげるステータスは神のいとし子だから。精霊も協力してくれるし、ほかの神様にも好かれやすいってやつ。俺とゼウスくらいしか与えられない。」


「へ、へえ…(すげえ…)」


あれ、若干引き気味?まぁいいか。


「じゃ、能力あげるから目瞑って…」


なんで目をつむる必要があるんだ?と疑問に感じつつも目を閉じると、
唇に柔らかい感触が…
え、唇?


「んっ…むっ…ふ…ん…は…はぁ……」


しかも舌入ってきた!?あ、でもなんか…気持ちイ…


じゃなくって!


「なな、何すんだよ!///」


「え、能力わたしたの。」


「キスじゃないと渡せないのかよ!?」


「普通はキスなんてしないwwww俺がしたかったwww」


は////はぁっ!?なにいってんだこいつ!?


でもなんか嫌じゃなかった…なぁ…なんて……


「へぇ?嫌じゃなかった?」


「え、俺口に出してた?」


やば…


「いや読心術なんて神の嗜みとして当然でしょ」


いや俺のプライバシーな?


「はぁ、もう目の前でイチャコラしなくていいから早く行ってくれば?」


い…イチャコラって…


「はぁい!行ってきまぁす!待ってろ我らのハネムーン!」


「はっハネムーンじゃねえだろ!?」


そう言って二人は去っていった。


「ふぅん、目覚めたと思ったら父さんが人間に恋…ね。まぁいいか。今まで寂しかったんだろうし」




その頃二人は




「ギャアアアアア!!!!」


「いやぁ、ひっさびさの紐なしバンジー最高!」


「ふざっけんなああああぁ!!!!!!!!!!!」



飛んでいた(笑)




ーーーーーーーーー


どうもアルポリでは初投稿になります。柚野ぽんづと申します!
この小説は暇つぶし程度に書いていたものがエブリスタで投稿しているものになぜかつながってしまったお話です。
更新・執筆状況に関しては作者Twitterをご覧ください。
この小説は1カ月に1度更新されれば…
というレベルの更新頻度です。



2017.09.18 ルビの設定を修正しました。(システムがよくわかってなかった…)

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

巨乳すぎる新入社員が社内で〇〇されちゃった件

なほ
恋愛
中高生の時から巨乳すぎることがコンプレックスで悩んでいる、相模るな子。新入社員として入った会社でるなを待ち受ける運命とは....。

戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件

さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。 数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、 今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、 わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。 彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。 それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。 今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。   「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」 「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」 「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」 「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」   命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!? 順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場―― ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。   これは―― 【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と 【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、 “甘くて逃げ場のない生活”の物語。   ――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。 ※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

この世界、イケメンが迫害されてるってマジ!?〜アホの子による無自覚救済物語〜

具なっしー
恋愛
※この表紙は前世基準。本編では美醜逆転してます。AIです 転生先は──美醜逆転、男女比20:1の世界!? 肌は真っ白、顔のパーツは小さければ小さいほど美しい!? その結果、地球基準の超絶イケメンたちは “醜男(キメオ)” と呼ばれ、迫害されていた。 そんな世界に爆誕したのは、脳みそふわふわアホの子・ミーミ。 前世で「喋らなければ可愛い」と言われ続けた彼女に同情した神様は、 「この子は救済が必要だ…!」と世界一の美少女に転生させてしまった。 「ひきわり納豆顔じゃん!これが美しいの??」 己の欲望のために押せ押せ行動するアホの子が、 結果的にイケメン達を救い、世界を変えていく──! 「すきーー♡結婚してください!私が幸せにしますぅ〜♡♡♡」 でも、気づけば彼らが全方向から迫ってくる逆ハーレム状態に……! アホの子が無自覚に世界を救う、 価値観バグりまくりご都合主義100%ファンタジーラブコメ!

処理中です...