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4.カルロス視点:近衛騎士団で同期のロンに相談してみた
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今日のパーティーは王家主催の伯爵家以上の親睦を高めるためのものだった。俺はいつものように国王陛下の後ろに控えていた。突然宰相殿に直接話しかけられ驚いた。護衛の時は基本俺に声を掛けていいのは国王陛下だけだからだ。内容は更に驚かされたが国王陛下に許可されたら行くしかない。ロザリー嬢と話をすること。結果的には俺にも女神が微笑んでくれたようだ。自分でも信じられず、今後どうしたらいいのかも分からず、パーティーのあとに近衛騎士副団長のロンに相談した。ロンにはつまらん冗談言うなと怒られた。そりゃあそう思うよな。でもこれが冗談じゃないんだよ。なんとか俺の真剣さが伝わったようで、
「本当なのか?」
「だから何度もそう言っているだろうが、こんな冗談面白くもないだろう。」
「それもそうだな。それで、要は、ロザリー嬢がお前のことを女嫌いだと勘違いしていて、別の人間を紹介するようにお願いしてきた訳だな。それも頼もしくて筋肉のある男性をな。簡単じゃないか、俺を紹介してくれよ。」
「は?お前のどこが筋肉のある男だよ。だいたい奥さんがいるじゃないか。」
「そんなにむきになるな。冗談だ。俺にはマリーがいる。だがな、俺だって筋肉はある方だぞ。お前の場合は付き過ぎなんだよ。おまけに馬鹿でかくて、二メートル近くあるんじゃないか?最近また伸びただろう。」
「伸びている訳がないだろう。俺もお前と同じ二十八だぞ。」
「それじゃあ、ごちゃごちゃ言ってないで、女性嫌いは治りましたって素直に言えばいいだろう。お前の鋭い目を見ても怖がらないでいてくれるご令嬢なんてきっとロザリー嬢だけだぞ。ロザリー嬢は外見だけじゃなく、中身も天使なんだな。頑張ってみろよ。お前が沢山のご令嬢に心を気付つけられてきたのは俺が一番知っているつもりだ。散々ご令嬢のフォローをしてきたからな…。泣くわ。喚くわ。気絶するわ。お前がもう結婚しない、女性なんて大嫌いだと言ってしまった気持ちも分かる。だからこそ、自分が一番役に立てる騎士団長として頑張ってきたのもな。でもお前は本当は道端に咲く小さな花が好きで、子供が好きで、子犬も子猫も大好きじゃないか。あっちはお前のこと大嫌いだったがな。」
「そうだよな。俺を見ても怖がらない令嬢なんてロザリー嬢だけだよな。俺の筋肉に触ってくれたのも…。」
「おいおい、惚気は辞めてくれよ。今日はもう帰って色々と、準備しろよ。お前少し汗臭いぞ。」
「失礼だな。毎日風呂には入っているぞ、ただ今日は変な汗が沢山出たんだ。」
「分かったからあんまり俺に近づくな。早く帰れ、あとはやっといてやるから、頑張れよ。」
「ありがとう。ロン、頑張ってみるよ。」
俺は久しぶりにビハンド伯爵家(我が家)に帰った。俺はいままで、令嬢から鋭い目つきに高すぎる身長、おまけに付きすぎた筋肉のせいで猛獣のように周囲から扱われてきた。絶対に俺は一生独身を貫くと宣言し、二十二歳の時に家督は継がないと宣言。弟に家の事は一切任せ騎士団長になるべく努力を重ねてきた。父上は嫁が来なければ伯爵家が潰れるから仕方がないとすぐに承諾してくれたが、一つ下の弟のエディだけがなかなか承諾してくれなかった。昨年やっと結婚し、家督を継いでくれたところだ。弟もやっと諦めてくれたのだろう。我が家の名誉のために言っておくと、俺以外は全員美しい容姿である。なぜ俺だけが…。いや一人だけいたな。あの額縁の中で偉そうにこちらを見ている祖父。俺が生まれる年に亡くなったために俺は祖父の生まれ変わりなんて言われてとても美しい祖母に可愛がられた。どうして俺とそっくりな顔で祖母と結婚できたんだ!いままで何度そう思ったことか。そんな俺にもついに女神が降臨したのか?そんなことあるのか?相手はこの国一番の美少女ロザリー嬢だぞ。
俺は今日の出来事を家族に説明し、侍従のルシルに明日の準備を頼んだ。みんな呆けた顔をして最後にあの額縁の中の祖父を見て祖母を見て俺を見てなぜか頷いていた。祖母は、
「カルロス、絶対にロザリーちゃんを掴まえなさい。彼女があなたの運命の人よ。筋肉の良さが分かるなんて素敵な女性だわ。一度お話をしたいわ、会話に困った時は祖母が筋肉が好きだと言ってご覧なさい。必ず喜んでくれるはずよ。この国に同じ趣味の方はなかなかいないから、貴重なのよ。」
祖母がこんなに興奮して話しているところは初めて見るな。
父上には、
「ロザリー嬢を射止めなかったら帰ってくるな。」
と父上なりの激励をしてくれた。母上は、涙ぐんで、
「頑張りなさい。あなたは私にとって、とても素敵な子供よ。」
と言ってくれた。もしかしたら母上が一番つらかったのかもしれないな。エディは、
「兄上、僕にできることがあったらなんでも言ってよ。」
と、言ってくれた。みんなが応援してくれている。後悔しないように、俺もなんとかロザリー嬢に好かれるように頑張らないとな。明日の朝は庭の花で花束を作ってみるか、クッキーも焼いて行こう。俺は意外と器用だからな。祖父もそれで祖母の心を射止めたと聞いている。全力でやれることは全部やるぞ。
「本当なのか?」
「だから何度もそう言っているだろうが、こんな冗談面白くもないだろう。」
「それもそうだな。それで、要は、ロザリー嬢がお前のことを女嫌いだと勘違いしていて、別の人間を紹介するようにお願いしてきた訳だな。それも頼もしくて筋肉のある男性をな。簡単じゃないか、俺を紹介してくれよ。」
「は?お前のどこが筋肉のある男だよ。だいたい奥さんがいるじゃないか。」
「そんなにむきになるな。冗談だ。俺にはマリーがいる。だがな、俺だって筋肉はある方だぞ。お前の場合は付き過ぎなんだよ。おまけに馬鹿でかくて、二メートル近くあるんじゃないか?最近また伸びただろう。」
「伸びている訳がないだろう。俺もお前と同じ二十八だぞ。」
「それじゃあ、ごちゃごちゃ言ってないで、女性嫌いは治りましたって素直に言えばいいだろう。お前の鋭い目を見ても怖がらないでいてくれるご令嬢なんてきっとロザリー嬢だけだぞ。ロザリー嬢は外見だけじゃなく、中身も天使なんだな。頑張ってみろよ。お前が沢山のご令嬢に心を気付つけられてきたのは俺が一番知っているつもりだ。散々ご令嬢のフォローをしてきたからな…。泣くわ。喚くわ。気絶するわ。お前がもう結婚しない、女性なんて大嫌いだと言ってしまった気持ちも分かる。だからこそ、自分が一番役に立てる騎士団長として頑張ってきたのもな。でもお前は本当は道端に咲く小さな花が好きで、子供が好きで、子犬も子猫も大好きじゃないか。あっちはお前のこと大嫌いだったがな。」
「そうだよな。俺を見ても怖がらない令嬢なんてロザリー嬢だけだよな。俺の筋肉に触ってくれたのも…。」
「おいおい、惚気は辞めてくれよ。今日はもう帰って色々と、準備しろよ。お前少し汗臭いぞ。」
「失礼だな。毎日風呂には入っているぞ、ただ今日は変な汗が沢山出たんだ。」
「分かったからあんまり俺に近づくな。早く帰れ、あとはやっといてやるから、頑張れよ。」
「ありがとう。ロン、頑張ってみるよ。」
俺は久しぶりにビハンド伯爵家(我が家)に帰った。俺はいままで、令嬢から鋭い目つきに高すぎる身長、おまけに付きすぎた筋肉のせいで猛獣のように周囲から扱われてきた。絶対に俺は一生独身を貫くと宣言し、二十二歳の時に家督は継がないと宣言。弟に家の事は一切任せ騎士団長になるべく努力を重ねてきた。父上は嫁が来なければ伯爵家が潰れるから仕方がないとすぐに承諾してくれたが、一つ下の弟のエディだけがなかなか承諾してくれなかった。昨年やっと結婚し、家督を継いでくれたところだ。弟もやっと諦めてくれたのだろう。我が家の名誉のために言っておくと、俺以外は全員美しい容姿である。なぜ俺だけが…。いや一人だけいたな。あの額縁の中で偉そうにこちらを見ている祖父。俺が生まれる年に亡くなったために俺は祖父の生まれ変わりなんて言われてとても美しい祖母に可愛がられた。どうして俺とそっくりな顔で祖母と結婚できたんだ!いままで何度そう思ったことか。そんな俺にもついに女神が降臨したのか?そんなことあるのか?相手はこの国一番の美少女ロザリー嬢だぞ。
俺は今日の出来事を家族に説明し、侍従のルシルに明日の準備を頼んだ。みんな呆けた顔をして最後にあの額縁の中の祖父を見て祖母を見て俺を見てなぜか頷いていた。祖母は、
「カルロス、絶対にロザリーちゃんを掴まえなさい。彼女があなたの運命の人よ。筋肉の良さが分かるなんて素敵な女性だわ。一度お話をしたいわ、会話に困った時は祖母が筋肉が好きだと言ってご覧なさい。必ず喜んでくれるはずよ。この国に同じ趣味の方はなかなかいないから、貴重なのよ。」
祖母がこんなに興奮して話しているところは初めて見るな。
父上には、
「ロザリー嬢を射止めなかったら帰ってくるな。」
と父上なりの激励をしてくれた。母上は、涙ぐんで、
「頑張りなさい。あなたは私にとって、とても素敵な子供よ。」
と言ってくれた。もしかしたら母上が一番つらかったのかもしれないな。エディは、
「兄上、僕にできることがあったらなんでも言ってよ。」
と、言ってくれた。みんなが応援してくれている。後悔しないように、俺もなんとかロザリー嬢に好かれるように頑張らないとな。明日の朝は庭の花で花束を作ってみるか、クッキーも焼いて行こう。俺は意外と器用だからな。祖父もそれで祖母の心を射止めたと聞いている。全力でやれることは全部やるぞ。
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