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学園編
体力テスト
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講堂で行われた魔力判定テストの日のこと。
アレクの魔法によって放たれた竜巻によって修練場はことごとく破壊され、さらに生徒たちは服を剥かれて全裸になるという(珍)事件はたちまち全校生徒・全教員に知られるようになった。
《アレク視点》
やっちまった。
昨日の魔法事件のせいで全生徒との物理的距離が遠くなっているみたいだ。
だって僕が歩くと周囲の生徒たちは必ず後ろに下がるんだよね。なんならあからさまに逃げ出す生徒もいたし。
誰も目を合わせようとしないし。
なんかもうヤバい奴認定されているっぽい。
ああ・・・。
やっぱり別の魔法にしておけば良かった。
教室に着いた。
中に入ると僕を警戒する生徒たちを目の当たりにする。チラリと僕を見てはヒソヒソと話しをする生徒たちを見るのはなかなか精神的にくるものがある。
まあ、昨日男子の制服ひん剥いたの僕だもんな。
男子たちはみんなすっぽんぽんで寮に戻っていったらしい。
さすがに全裸はキツい。
男子はともかく女子は大変。
女の子の中で一人だけ逃げ遅れた子がいたらしく全裸にはならなかったようだけど制服が引き裂かれてダメになったとショックで泣いていたようだ。
だからか、教室にいるほぼ全ての女子たちから僕のことをまるで虫でも見るかのような目で見てくる。
さっきから全方位酷く冷たい視線を感じるのは気のせいではなかった。
あ、なんか涙が出そう。
「アレク様、おはようございます」
「アイリーンおはよう」
(ああ!愛しのマイエンジェル!)
アイリーンだけは相変わらず上機嫌で話しかけてくれる。
僕にとって唯一の救い。
地獄に仏とはまさにこのことだよ。
マジ天使!!
ただメリアとの距離は先日よりも少し離れているような・・・いや、まさかね。気のせいだよね?
ははは・・・。
「アレク様、誰しも失敗はありますわ。昨日だってあそこが修練場でなければ被害は少なかったはずですし、あのような暴風の魔法が使えるというだけでも素晴らしいことですわ」
「アイリーン、ありがとう」
健気に励ましてくれるアイリーンの声に癒される。異世界転生して良かった。
「みなさん!おはようございます!」
元気な声でフラン先生が教室に入ってきた。
そういやこの人はあの場に居なかったから被害無かったんだった。
ようやく午前の授業が始まる。
今日の授業は学園生としての心構えと将来の夢であった。
先日の建国の話の続きで、学園の創立者であり、建国の父であるアルテマの意志を受けて、自分達が目標とすべきものは何か。それぞれが自分の夢や目標を語った。
アイリーンは王妃として夫を支えて国をさらに豊かにしていきたいと熱く語った。
未来の妻スゴイ!
ん?なんか周囲の男子生徒が僕を睨んでる?
まあ、こんな美少女と婚約者なんだもんね。
嫉妬のひとつやふたつ、仕方ないよな。
次は僕の番だ。
僕はというと次なる王としてこの国を支えさらに発展させたいと無難なあたりのことを話した。
突然周囲の生徒たちの反応はない。拍手もないので今の僕にとってこのクラスは完全にアウェイのようだ。
唯一隣でアイリーンが一緒に頑張りましょうねと微笑みながら僕を励ましてくれた。
ああ、癒される。
午前の授業が終わると昼食の時間だ。
アイリーンは寮でやることができたと言っていたので、僕は寮に戻り自室で食事を摂った。
午後13時。
フラン先生が教室にやってくると今度は修練場への移動してくださいと言って来た。
昨日僕が修練場を壊したせいで建物はないが外にはグランドのような広場がある。
どうやら次はそこで体力テストがあるそうだ。
フラン先生の指示通り、各々、動きやすい服装に着替えてから修練場に集まった。
同級生たちもさすがに今度は全裸になることはあるまいと思ってはいても警戒心は解けないみたい。
だって誰も僕に話しかけてこないんだもんな。
アイリーンはまだ来ていないみたい。
僕一人は久しぶりだなと考えたいた時、タイミングよく護衛騎士のサラがやってきた。
サラはやや褐色の肌で髪は赤色。すこし筋肉質ではあるがムキムキではなくスレンダーな体型の女の子だ。キリリとした少し吊り上がった大きな目が特徴的というか綺麗で、とてもよく整った顔立ちをしている。
どちらかというと中性的な雰囲気を醸し出しており、可愛いというより少し大人びて落ち着いた先輩女子的な存在だ。アイリーンとメリアほどではないが彼女も結構美人さんである。
「アレク王子、お待たせしました」
「サラか、入学式の時以来、姿が見えなかったけどどこにいたの?」
「申し訳ありません。実家から届いた荷物の整理があって遅くなってしまいました」
「それは大変だったね。ボルト師匠は元気?」
「父はいつも元気ですよ。実は私も父に会うのは久しぶりなんです。私は母の家から来ましたので」
「そうなんだ。お母さんは何処にいるの?」
「母はここから馬車で五日ほどかかる所に住んでいます。父も男爵となった際に陛下から領地をいただいたのでその領地経営を任されております」
「なるほど、お母さんが領地経営をしてボルト師匠が王都で騎士団をまとめているってことね」
「はい、左様でございます」
「サラも大変だったね。今後とも僕の護衛騎士としてよろしく頼むよ」
「はい!殿下!光栄です!」
僕がサラと話していた頃にようやく体力テストの担当教師がやってきた。三十代半ばだろうか、ムキムキマッチョでナイスガイなおっさんだ。優男の多いこの異世界では珍しいほどにストイックな雰囲気とタンクトップと軍服が似合いそうな容姿をしている。
ていうかタンクトップと軍服だった。
「私の名はドルトンという。皆、今から体力テストを行う。まずは走り込みだ」
そう言って自分について来いと言って急に走り出した。
「なんか軍人みたいだなあ」
あの厳つい後ろ姿を見ると、誰かに・・・あっ、そうだ!師匠だ!ボルト師匠に似てるんだ!
ボルト師匠の姿が浮かんできたと同時にあのきつかった頃を思い出した。
ホントあの時は辛かったなあ。
「でもああいう人たちってこうも似ているのか」
ドルトン先生が急に走り出したため、生徒たちは全員あわてて走り出した。
僕もつられて走る。
サラも一緒についてきた。
僕はアイリーンを探した。
どうやらアイリーンたちは女子グループの中にいるようだ。遅れて来たのか僕より少し後ろの方にいた。
学園全体の敷地面積は広く王城の五倍ほどはある。王城が約2キロ平方メートルだとすれば学園は約10キロ平方メートルぐらいはある。ということは学園の外周を1周走るだけでも敷地が正方形ではなくともだいたい約40キロメートル走ることになる。
つまりドルトン先生は今から学園の外周にあたる塀を一周するつもりのようだ。
ということで生徒たちはいきなり40キロ走らされることになるのだ。
当然のことながら脱落者は出てくる。
その場合はすぐに上級生たちが現れて、何キロ走れたかを教えてくれる。
そしてドルトン先生についていけない場合はそのまま元にいた場所に戻らされるみたいだ。
ドルトン先生が1周を走り終える時、
後ろには余裕の顔をしてついてくるアレクがいた。そしてアレクのすぐ後ろには同じく余裕の顔をしてついてくるのはサラだ。
アイリーンたちは遅れて1キロ程後ろの方になんとかついてきている。
ドルトン先生の後ろを走りなんとか学園の敷地を一周した僕とサラはようやく修練場に戻ってた。
戻ってみるとほとんどの生徒たちがすでにドロップアウトしていたようで八割以上の生徒たちが修練場で待機していた。
アイリーンは途中で諦めたのかメリアと共に戻ってきていたようだ。なんとも辛そうだったので無理にこちらから話しかけるのはやめておいた。
女子的にあんな苦しい時には話しかけられたくないよな。
僕も女心がわかる紳士になれてるんじゃないか?
アイリーンにはメリアがいるし、大丈夫だよな。
「殿下、体力ありますね」
「サラもよく着いてこれたね」
「まあ、実家でもかなり走り込みはやらされていましたから」
「僕と同じか。サラも頑張ってきたんだね」
「はい、大変ではありましたが、おかげでこれだけ走っても全然余裕です」
「ははは、頼もしいな」
女子とこんなに気軽に話しできてる僕は成長したのかもしれない。
アイリーンに鍛えられたからなのか、
それともサラが女の子っぽくないからか。
まあ、よくわかんないけどなんかサラとは気軽に話すことが出来るし今後とも上手くやっていけそうだ。
走り込みが終わるとその後は前世学校でやった体力テストと似たようなことをやった。跳躍や垂直跳び、腕立て伏せや腹筋運動など、一通りやった後にドルトン先生が次の課題を言ってきた。
「次は槍投げだ!」
今度は男女別にわかれて槍投げを行うようだ。
女子たちは男子より軽い槍を投げて距離を測る。
まずはドルトン先生が見本を見せてくれた。
「うおおりゃあああああ!!」
元気よく大きな声を出して長い槍を投げた。
投げられた槍は遠く約200メートル先の地面に突き刺さる。
満足そうなドルトン先生は満遍の笑みを浮かべた。
「さあ!皆にやってみろ!」
と気軽に言ってきた。
ほらね、やっぱりこの人も脳筋だわ。
それぞれが「こんなの出来ないよ」と愚痴を零しながら一生懸命に槍を投げている。
一人三回ずつ、一番遠く投げた距離を記録されるようだ。
男子たちの記録は結構分かれて、最低記録は5メートル、最高記録は体力のある生徒が唯一80メートルという記録を出してみんな大騒ぎしていた。
僕の番がきた。
皆、今度はどうなんだ?といった顔で僕を見てくる。
みんな僕に注目した。
(あんまり槍は得意じゃないんだよな)
ボルト師匠とは剣で稽古を受けていたけど槍は最初に何回か振っただけで終わったんだよね。
ま、やるしかないよな。
僕は思い切り槍を投げた。
投げた槍は遠く59メートル先にまで飛んで地面に突き刺さる。
その後三回投げたが、最高は60メートル程だった。
「ま、こんなものか」
大してショックはない。
風の魔法を使えばもっと遠くに投げられるしな。
他の男子生徒たちは僕の成績を見て体力は普通なんだなとホッとしているようだ。
まあ魔法でやらかしたからなあ。ここではあんまり奇異的には見られなさそうだ。
ちなみに女子はというと、
メリアは20メートル
アイリーンは18メートルほどであった。
サラは40メートルでやはりというべきか女子の中ではトップだった。
体力テストはこれで最後となった。
次はいよいよ剣術だ。
アレクの魔法によって放たれた竜巻によって修練場はことごとく破壊され、さらに生徒たちは服を剥かれて全裸になるという(珍)事件はたちまち全校生徒・全教員に知られるようになった。
《アレク視点》
やっちまった。
昨日の魔法事件のせいで全生徒との物理的距離が遠くなっているみたいだ。
だって僕が歩くと周囲の生徒たちは必ず後ろに下がるんだよね。なんならあからさまに逃げ出す生徒もいたし。
誰も目を合わせようとしないし。
なんかもうヤバい奴認定されているっぽい。
ああ・・・。
やっぱり別の魔法にしておけば良かった。
教室に着いた。
中に入ると僕を警戒する生徒たちを目の当たりにする。チラリと僕を見てはヒソヒソと話しをする生徒たちを見るのはなかなか精神的にくるものがある。
まあ、昨日男子の制服ひん剥いたの僕だもんな。
男子たちはみんなすっぽんぽんで寮に戻っていったらしい。
さすがに全裸はキツい。
男子はともかく女子は大変。
女の子の中で一人だけ逃げ遅れた子がいたらしく全裸にはならなかったようだけど制服が引き裂かれてダメになったとショックで泣いていたようだ。
だからか、教室にいるほぼ全ての女子たちから僕のことをまるで虫でも見るかのような目で見てくる。
さっきから全方位酷く冷たい視線を感じるのは気のせいではなかった。
あ、なんか涙が出そう。
「アレク様、おはようございます」
「アイリーンおはよう」
(ああ!愛しのマイエンジェル!)
アイリーンだけは相変わらず上機嫌で話しかけてくれる。
僕にとって唯一の救い。
地獄に仏とはまさにこのことだよ。
マジ天使!!
ただメリアとの距離は先日よりも少し離れているような・・・いや、まさかね。気のせいだよね?
ははは・・・。
「アレク様、誰しも失敗はありますわ。昨日だってあそこが修練場でなければ被害は少なかったはずですし、あのような暴風の魔法が使えるというだけでも素晴らしいことですわ」
「アイリーン、ありがとう」
健気に励ましてくれるアイリーンの声に癒される。異世界転生して良かった。
「みなさん!おはようございます!」
元気な声でフラン先生が教室に入ってきた。
そういやこの人はあの場に居なかったから被害無かったんだった。
ようやく午前の授業が始まる。
今日の授業は学園生としての心構えと将来の夢であった。
先日の建国の話の続きで、学園の創立者であり、建国の父であるアルテマの意志を受けて、自分達が目標とすべきものは何か。それぞれが自分の夢や目標を語った。
アイリーンは王妃として夫を支えて国をさらに豊かにしていきたいと熱く語った。
未来の妻スゴイ!
ん?なんか周囲の男子生徒が僕を睨んでる?
まあ、こんな美少女と婚約者なんだもんね。
嫉妬のひとつやふたつ、仕方ないよな。
次は僕の番だ。
僕はというと次なる王としてこの国を支えさらに発展させたいと無難なあたりのことを話した。
突然周囲の生徒たちの反応はない。拍手もないので今の僕にとってこのクラスは完全にアウェイのようだ。
唯一隣でアイリーンが一緒に頑張りましょうねと微笑みながら僕を励ましてくれた。
ああ、癒される。
午前の授業が終わると昼食の時間だ。
アイリーンは寮でやることができたと言っていたので、僕は寮に戻り自室で食事を摂った。
午後13時。
フラン先生が教室にやってくると今度は修練場への移動してくださいと言って来た。
昨日僕が修練場を壊したせいで建物はないが外にはグランドのような広場がある。
どうやら次はそこで体力テストがあるそうだ。
フラン先生の指示通り、各々、動きやすい服装に着替えてから修練場に集まった。
同級生たちもさすがに今度は全裸になることはあるまいと思ってはいても警戒心は解けないみたい。
だって誰も僕に話しかけてこないんだもんな。
アイリーンはまだ来ていないみたい。
僕一人は久しぶりだなと考えたいた時、タイミングよく護衛騎士のサラがやってきた。
サラはやや褐色の肌で髪は赤色。すこし筋肉質ではあるがムキムキではなくスレンダーな体型の女の子だ。キリリとした少し吊り上がった大きな目が特徴的というか綺麗で、とてもよく整った顔立ちをしている。
どちらかというと中性的な雰囲気を醸し出しており、可愛いというより少し大人びて落ち着いた先輩女子的な存在だ。アイリーンとメリアほどではないが彼女も結構美人さんである。
「アレク王子、お待たせしました」
「サラか、入学式の時以来、姿が見えなかったけどどこにいたの?」
「申し訳ありません。実家から届いた荷物の整理があって遅くなってしまいました」
「それは大変だったね。ボルト師匠は元気?」
「父はいつも元気ですよ。実は私も父に会うのは久しぶりなんです。私は母の家から来ましたので」
「そうなんだ。お母さんは何処にいるの?」
「母はここから馬車で五日ほどかかる所に住んでいます。父も男爵となった際に陛下から領地をいただいたのでその領地経営を任されております」
「なるほど、お母さんが領地経営をしてボルト師匠が王都で騎士団をまとめているってことね」
「はい、左様でございます」
「サラも大変だったね。今後とも僕の護衛騎士としてよろしく頼むよ」
「はい!殿下!光栄です!」
僕がサラと話していた頃にようやく体力テストの担当教師がやってきた。三十代半ばだろうか、ムキムキマッチョでナイスガイなおっさんだ。優男の多いこの異世界では珍しいほどにストイックな雰囲気とタンクトップと軍服が似合いそうな容姿をしている。
ていうかタンクトップと軍服だった。
「私の名はドルトンという。皆、今から体力テストを行う。まずは走り込みだ」
そう言って自分について来いと言って急に走り出した。
「なんか軍人みたいだなあ」
あの厳つい後ろ姿を見ると、誰かに・・・あっ、そうだ!師匠だ!ボルト師匠に似てるんだ!
ボルト師匠の姿が浮かんできたと同時にあのきつかった頃を思い出した。
ホントあの時は辛かったなあ。
「でもああいう人たちってこうも似ているのか」
ドルトン先生が急に走り出したため、生徒たちは全員あわてて走り出した。
僕もつられて走る。
サラも一緒についてきた。
僕はアイリーンを探した。
どうやらアイリーンたちは女子グループの中にいるようだ。遅れて来たのか僕より少し後ろの方にいた。
学園全体の敷地面積は広く王城の五倍ほどはある。王城が約2キロ平方メートルだとすれば学園は約10キロ平方メートルぐらいはある。ということは学園の外周を1周走るだけでも敷地が正方形ではなくともだいたい約40キロメートル走ることになる。
つまりドルトン先生は今から学園の外周にあたる塀を一周するつもりのようだ。
ということで生徒たちはいきなり40キロ走らされることになるのだ。
当然のことながら脱落者は出てくる。
その場合はすぐに上級生たちが現れて、何キロ走れたかを教えてくれる。
そしてドルトン先生についていけない場合はそのまま元にいた場所に戻らされるみたいだ。
ドルトン先生が1周を走り終える時、
後ろには余裕の顔をしてついてくるアレクがいた。そしてアレクのすぐ後ろには同じく余裕の顔をしてついてくるのはサラだ。
アイリーンたちは遅れて1キロ程後ろの方になんとかついてきている。
ドルトン先生の後ろを走りなんとか学園の敷地を一周した僕とサラはようやく修練場に戻ってた。
戻ってみるとほとんどの生徒たちがすでにドロップアウトしていたようで八割以上の生徒たちが修練場で待機していた。
アイリーンは途中で諦めたのかメリアと共に戻ってきていたようだ。なんとも辛そうだったので無理にこちらから話しかけるのはやめておいた。
女子的にあんな苦しい時には話しかけられたくないよな。
僕も女心がわかる紳士になれてるんじゃないか?
アイリーンにはメリアがいるし、大丈夫だよな。
「殿下、体力ありますね」
「サラもよく着いてこれたね」
「まあ、実家でもかなり走り込みはやらされていましたから」
「僕と同じか。サラも頑張ってきたんだね」
「はい、大変ではありましたが、おかげでこれだけ走っても全然余裕です」
「ははは、頼もしいな」
女子とこんなに気軽に話しできてる僕は成長したのかもしれない。
アイリーンに鍛えられたからなのか、
それともサラが女の子っぽくないからか。
まあ、よくわかんないけどなんかサラとは気軽に話すことが出来るし今後とも上手くやっていけそうだ。
走り込みが終わるとその後は前世学校でやった体力テストと似たようなことをやった。跳躍や垂直跳び、腕立て伏せや腹筋運動など、一通りやった後にドルトン先生が次の課題を言ってきた。
「次は槍投げだ!」
今度は男女別にわかれて槍投げを行うようだ。
女子たちは男子より軽い槍を投げて距離を測る。
まずはドルトン先生が見本を見せてくれた。
「うおおりゃあああああ!!」
元気よく大きな声を出して長い槍を投げた。
投げられた槍は遠く約200メートル先の地面に突き刺さる。
満足そうなドルトン先生は満遍の笑みを浮かべた。
「さあ!皆にやってみろ!」
と気軽に言ってきた。
ほらね、やっぱりこの人も脳筋だわ。
それぞれが「こんなの出来ないよ」と愚痴を零しながら一生懸命に槍を投げている。
一人三回ずつ、一番遠く投げた距離を記録されるようだ。
男子たちの記録は結構分かれて、最低記録は5メートル、最高記録は体力のある生徒が唯一80メートルという記録を出してみんな大騒ぎしていた。
僕の番がきた。
皆、今度はどうなんだ?といった顔で僕を見てくる。
みんな僕に注目した。
(あんまり槍は得意じゃないんだよな)
ボルト師匠とは剣で稽古を受けていたけど槍は最初に何回か振っただけで終わったんだよね。
ま、やるしかないよな。
僕は思い切り槍を投げた。
投げた槍は遠く59メートル先にまで飛んで地面に突き刺さる。
その後三回投げたが、最高は60メートル程だった。
「ま、こんなものか」
大してショックはない。
風の魔法を使えばもっと遠くに投げられるしな。
他の男子生徒たちは僕の成績を見て体力は普通なんだなとホッとしているようだ。
まあ魔法でやらかしたからなあ。ここではあんまり奇異的には見られなさそうだ。
ちなみに女子はというと、
メリアは20メートル
アイリーンは18メートルほどであった。
サラは40メートルでやはりというべきか女子の中ではトップだった。
体力テストはこれで最後となった。
次はいよいよ剣術だ。
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