転生したら王子だったけど僕だけ前世のまま(モブ顔)だった( ゜д゜)

あんこもっち

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学園編

授業の初日②

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授業初日にフラン先生からの学園のガイダンスがあった。

ここではガイダンスの冒頭になぜかサトゥーラ王国史から始まるのだが、その王国史をフラン先生が熱心に語り出した。

その後は学園の授業科目の説明が始まった。

選択科目もいくつかあり、

貴族専門の授業と貴族用校舎の説明。
商人や文官の授業と専門校舎の案内。
衛兵や騎士団への入団希望の生徒たちが学ぶ修練場。
魔法師を目指す者たちが学ぶ魔塔。

説明は多岐にわたり、情報が多すぎるので生徒たちは全て覚えるのはあきらめて各々自分たちが希望する授業の説明のみ覚える。

時刻はすでに正午、校舎には授業終了の鐘の音が鳴り響く。

「それでは食事の時間となります。午後からは各人のコースに応じた説明と能力判定テストがありますので13時にまたこの教室に集まってくださいね」

フラン先生はそう言って慌てて教室を出て行った。



《アレク視点》

さて昼食の時間である。

僕はアイリーンの誘いを受けたので一緒に食堂でご飯を食べることになった。

「アレク様、せっかくですから、わたくしたちと一緒に昼食を食べませんか?」

一度は言われてみたいこの一言。
しかも美少女からね。

ああ!生きてて良かった!

「それじゃあちょっと寮に戻ってサーシャに言ってくるよ。アイリーンたちは先に行っててくれる?」

「はい、それでは先に食堂に向かいますわ」

「うん、僕もすぐ食堂に行くよ」

「はい、お待ちしておりますわ」

僕は一旦寮に戻りサーシャにアイリーンと食事するその旨を伝えた。

彼女は面倒臭そうに「わかりました。それではアレク様の食事は食堂にお運びします」といって折角用意したであろう昼食をカートに移してくれる。

食堂に行くとすでにアイリーンとメリアが座っていて僕を待ってくれていた。

「アレク様!こちらへどうぞ!」

ウチの未来の嫁が可愛いなー。

僕はもうさ、なんていうか幸せなんだよね。

ということでつい笑顔が綻んでしまいつつも、ちょっとだけ口元を引き締めてアイリーンのもとへ向かった。

そんな至福の最中にある今の僕にとってこの食堂は天国のようなもの。でも現実の食堂では男同士で食事をする生徒たちもいる。彼らは今地獄の鬼のような形相になって僕を(殺意を込めて)睨みつけてくる。

今現在天国にいる僕がそんな殺意に負けるはずもない。

ボルト師匠の殺気の方が何倍も怖いって。
潜り抜けた修羅場の数が違うんだよ。

僕は悠々と席についた。



《サーシャ視点》

女とは恐ろしい生き物です。

私はアレク王子がアイリーン様と一緒に食事したいと仰るので仕方なくこちらで用意した食事を運ぶことにしました。

アレク様が席に座ると同時に私はカートで運んできた食事を彼の前に並べました。

するとあの女狐・・・いえアイリーン様が驚かれたのです。

「まあ!アレク様いつもこんなに召し上がられるのですか?」

どうやらアレク様の昼食の品数を見て驚いているご様子。

「え?そんなに多いの?」

そんなに多くないですよ。アレク様は育ち盛りなのですからたくさん食べてもらわないといけないんです。陛下とボルト様のご指示なので。

「すごいですわ」

私はアレク様の前では猫をかぶるアイリーンに対してつい、口に出さないように心の中で「本当に昨日と同じ人物か?」と静かに呟きました。

そう、昨日のあのとても少女とは思えない威圧感。

今でも忘れないわ。

「アイリーンは普段それだけしか食べないの?」

アレク様も驚いている様子。

それもそうでアイリーン様の目の前にはサラダとパン一つそして簡素なスープがあるだけなのです。

それは庶民と同じ食堂のメニューであり貴族向けのメニューではありませんでした。(私もよくここで食べているのでこのメニューは知っているのです)

隣には彼女の側使いであるメリアさんも同じ食事を摂っているようです。

この側使い、本当におとなしい娘ですね。
この子、主人が暴走しても止められるのかしら?

ここでまたあの女狐が「お前何キャラだよ」と言いたくなるセリフを吐くのです。

「私は普段そんなに食べられないので・・・」

ほんと何?
え?
昨日のあなたは何だったの?

私は口に出さないよう細心の注意を払い、我慢して心に留めました。

私は我慢してアレク様の近くで食べ終わった食器を片付けします。

2人は幸せそうな時間に感じているようですけど、アレク様なんてだらしない顔をして食事を頬張っていますけどね。

私も外野も険しい顔してますよ。
頭の中お花畑なのかしらね。

ああ、もう早く終わらないかしら。

ジョージも同じ学年ならば巻き込めたものを、学年も学科も違うから食事時間に戻ってこれないのよねえ。

私が里帰りしたらどうするか、ジョージにも考えてさせておかなくちゃいけないわね。

ジョージがここに来たら引き継ぎさせないといけないわね。

サーシャはほのかに暗い笑みを浮かべて愛しの弟ジョージが食堂に来るのを待つのであった。



《メリア視点》

皆様アイリーン様の昼食の少なさにとても驚いていらっしゃるのですが、実はというと普段、アイリーン様は実は大のお菓子好きでして、夜になるとたくさんのケーキやお菓子を食べていらっしゃるのです。

夜に食べるものだから当然肥ります。

なのでアイリーン様は夜のお菓子タイムのためにこまめに朝と昼の食事は減らして我慢されているのです。


アイリーンが我慢してサラダを食べる様子は見ていてもかなり心苦しいのですが、あまり偏った食事ばかりされると私がお館様に叱責を受けるので困ったものです。

とはいえアイリーン様が私の言うことを素直に聞いてはくださらないのでこれ以上アイリーン様が太らないことを祈るばかりです。

はあ・・・。

この様子だと夜もまたケーキをたくさん食べられることでしょう。



アレクとアイリーンがにこやかに談笑し、食事を終えた後はいよいよ午後からは能力判定のテストである。

最初は答案用紙が配られた。

えーと、何々?王国史?これはいつも繰り返しやってたわ。

次は、計算?あー、これも簡単かんたん。

魔法の術式を述べよ?

師匠に覚えさせられたヤツな。

僕にとっては子供の頃から習っていたことをどこまで覚えているかの確認テストのようなものだった。

余裕よゆう♪

当然ながら王族として教育された僕にとってこの学園の実力テストなどもはや小学校のテスト並みに簡単なものだった。

ひょっとしてこれも異世界チートってやつ?

今日は天才王子爆誕の日になるのかな?

いやー、こんなに簡単でいいのかなー。
早く解きすぎちゃったかな?
でも二度チェックするほどでもないしなー。

凡人はちょっとした事で自惚れてしまうものだ。大成した人ほど慢心せずコツコツとした努力を惜しまない。

アレクの実力は今までの努力の集大成ではあったが、本人がもともと凡人性の塊だったので彼は容易に自惚れるのであった。
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