薬の十造

雨田ゴム長

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邂逅

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静庵が朝飯を、食べていると、軽やかな足音が、近付いて来て、部屋に入った

「どうしたのですか、凄く張り切ってらっしゃる、そんなに気を配る必要は、有りませぬぞ」

静庵の言うことなど、聞こえては、いないようだ

「静庵殿、患者様は、傷口から未だ少し血が出ています、包帯を替えるだけでよろしいか、ドクダミとか、イタドリ或いは朴ノ木の葉を載せなくとも、よろしいか」

「包帯を替えるだけで良いでしょう、しかし、何故、あなたが、そんな知識を、お持ちなのですか」

それすらも、答えてくれぬ

「静庵殿、今日からは、本堂の事は、本堂に詰める人を、充てて下され、何しろ私は、お殿様の要人を御世話する身、大事があってからでは、困りましょう」

確かに、大勢の怪我人を相手にしている最中に、特別に一人だけ、面倒をみている暇もない

「わかりました、その様に致しましょう、私も、これからは、本堂の部屋に、寝泊りとなりましょう、何しろ命が危ない者達が、大勢居りますから」

十造は、深い沼の底にいた、息が苦しい、心臓の動きに合わせて、痛みが襲ってくる、熱い、喉が渇く、誰かが儂の身体を触っている、頭に、ガリガリと音が響く、身体から何かを、ほじくり出しておる、静かになった、痛みは少し和らいだ
風を感じる、誰かが着物を脱がせている、、、
運ばれて来た初日の十造は、後は何も覚えてはなかった

喉が渇く、熱い、突然何か柔らかいものが、口を塞いで、喉の渇きが収まった、また、沼の底へと沈んでいった
目が覚めた、アヘンもハシリドコロも、身体から抜けたのであろう、右肩の痛みも、はっきりとしている
そして、今度は疲れによる眠りに落ちた

おかしな夢を見る、寝ている自分の、着物を脱がせて、身体を拭いてくれている女がいる、そんなことを、してくれるのは、楓しかいない、でも後ろ姿しか見えない、良い薫りが鼻を擽る、身体の中に、染み込んだあの薫り、誰かが着替えさせてくれている、またあの薫りが来る
十造は、思わず夢の中で声をあげていた
『静、静、静』呼んでも返事が返ってこない、振り向いてもくれない、悲しかった
その時、胸に何かポタポタと、冷たさを感じ、口に柔らかなものが触り、水が喉を潤した

十造の世話をする女は、必死に堪えていたものが、全て無駄になってしまった、十造の着替えや、身体を拭いている時、その口に自分の口から、水を与えている時でさえ、堪えていたものが
関を切って溢れ出す

意識がさだかではない、十造が発した言葉で、涙が止まらない、悲しいのか、嬉しいのか、それすらもわからない、十造の開けた胸に、涙が落ちる、口移しに水を与えたのは、それが目的ではなかった
月日がどれだけ、過ぎようとも、忘れられない人がいる

最初担ぎ込まれたときは、暗い中で、単なる怪我人として見ていた、手術の為、怪我人が囲まれていて見えない、明かりに目がなれ、部屋の角に、かなり年季が入った、背負子の荷物があった、一目で、持ち主と中身がわかった、持ち主の事は、考えたくなかった、夥しい血である、頭が混乱していたのだ、助かると聞き安心して、足の先から頭のてっぺんまで、何回も何回も拭いてやる、着ているものは、新しくはないが、綻びも無く、継ぎ充てもちゃんとしていた

『十造様は所帯を持っておられる、どんなお方でしょう、会ってみたい』

そんなことも考えながら、世話をしていた、
が、もう、抑えられない十造が正気に戻ったら、どうすれば良いのか

十造は、遂にはっきりと目が覚めた

『ここは、寺のどこかだな、肩の痛みは当分直らぬ、まだ起き上がれない、後十日位か、其にしても、随分と綺麗にしてくれているものよ、ん、道具箱も背負子も、綺麗に、なんとこれは、、、』

若い男が入って来た、身なりから言うても、医者のようだ

「お、気が付かれましたね、自前の薬は、もう抜けましたかな」

「有り難うございます、何から何まで、世話を掛けてしもうて」

「何の、お殿様から、厳重に言われておりました、其にしても、随分手慣れた処置ですな、お見受けしたところ、忍の薬売りと、言ったところですかな、武士ではありますまい」

「はて、薬売りではありますが、私は、戦に巻き込まれ流れ弾に当たり申したまで、、、」

「あははは、最近の流れ弾は、実に正確ですな、骨を外し太き血の管まで外しおる、また、狙って撃ったとしても、相当な手練れですな、それに加え、アヘンの的確な量と、血の収まる時を合わせるとは、医者にも出来ますまい」

何故か、会話が楽しい、気を使わなくとも良い、旧知の間柄の様な、人物である

「私は、本堂でもっと深刻な怪我人を、診なければならぬのです、貴方でしたら、後は、世話人を指図して、ご自分で、治療出来ましょう、どうせ、八~十日と診ているのでは、ないですかな」

「鉛玉の的確な処置を有り難う御座る、それと、傷口ばかりではなく、このように、身の清潔を保って頂き、感謝申し上げます」

「何の、医者ですから、もっとも、貴方でしたら医者にもなれましょう、貴方の事は、世話人がすべてをなさって下さいました、礼ならばその方にお伝え下され、じきに姿を見せましょう、では、お大事に」

十造は、戦の事も忘れて心が和んでいた、医者が去って少しすると、軽やかな足音が聞こえて、部屋の中へと入って来た
十造は、未だ首を巡らすと傷口に響くので、近付いて来なければ、姿が見え無い、世話人が十造の様子を確かめる為に、顔を覗き込んだ

十造は、無理に起き上がろうとして諦め、動く左手を、静の頬に当て、本当に静なのか、これは現実なのかを確かめた

『どおりで夢に出て来る訳よ、楓ではない筈よ、この薫りが夢を見させていたな』

静が頬を寄せて自分の両手を十造の手に重ねた
静は、十造が起きたら、どうしよう、何を話せば良いのか、と、思い悩んでいたが、言葉など要らなかった

手が触れただけで、何もかもが溶けてしまった、今この時が、とても幸せだった、まるで、この時の為に、過ごして来たかのように、二人は動かない、十造がやっと口を開いた

「静、もっと近くに寄らぬか、お前の顔が見たい」

半泣きの顔が近付いて来る、目が合うと、唇を寄せた

『ああ、水を飲ませてくれていた道具は、此であったのか、どおりで旨い筈よ』

うなされて意識が無かった時でも、静の薫りは、はっきりと覚えていた

「ずっと、世話をしてくれたのだな、礼を言うぞ」

「そんなことを言う為に、唇を離したのですか、、、いやです」

静が十造に、覆いかぶさった、十造は、しばし痛みを我慢した

「十造様は、腹は空きませぬか、ここに来てから、未だ何も、口にしてはおりませぬ」

「おお、そういえば、静の唇と舌以外は、何も口に入れては、おらぬな」

「相変わらず、嫌らしき物言いで御座いますな
静は、粥等を拵えて参ります、しばしお待ちを」

「静は、もう食うたのか、先にお前が、済ませば良い」

静は、とたとた、と急ぎ何処かへ、小走りに去った

やがて、膳をひとつ、持って来て、粥やら梅干し等を十造の口に運ぶ

「十造様、食欲があって安心致しました、これならば、明日から普通の飯でよろしいか」

「うむ、それとのう、静、何処からか、錆び釘を一本貰うて来ては、くれぬか」

「何をなさいますので」

「何、血を濃くするのよ、錆びた鉄を舐めていると、効能が有るのだ」

「わかりました、後は何か、御座いましょうか」

「別に無いが、後は静が
何故ここに居るかを知りたい、お前に何があったのか」

「十造様、それは、この次ぎでも、、、さあ、さあ、又休まねばなりませぬぞ、それに身体も拭かねば」

部屋の外から、声がかかる

「十造殿はお目覚めでありますか、お殿様がお見えなのですが」

静は、急ぎ席を外し、入れ替わるように、信之が入って来た

「十造は目覚めてはおりますが、起きる事が出来ませぬ」

「構わぬわ、具合はどうじゃ、十造、静庵の母君が世話人と聞いたが、この果報者め」

十造は、些かの衝撃を隠し、真田信之に対面した

「殿、戦況は、いかが致しました」

「む、戦前の予想通りよ、上田の勝利よ、じゃが、西、東は今日辺り、岐阜関ヶ原で、決戦となろう
結局、秀忠様は此に間に合わなかった、東軍が勝利した場合、上田の真田は、、、まあ、それも予想通りよの」

十造には、秀忠の参陣が遅れても、其でも、東軍の有利しかないと思えた

「信之様を見ておりますと、既に、まな板の鯉となっておりますな、落ち着きが感じられます」

「それよりも、儂ら親子は、十造が生きておって、胸を撫で下ろしておるわ、楓に殺されずに済んだ、長話は身体に触ろう、今度は城へ来てくれぬか」

信之は、そう言い残して去って行った

暫くして、静が桶を抱えて入って来た

「さあ、さあ、十造様身体を拭きましょう」

静は、手慣れた手付きで十造を脱がしに掛かる
十造は、やるに任せ、寝間着を剥がされて行く

「のう、静、ご子息は、医者になられたか、もし儂が会うた人物であるなら、随分と立派に育ったものよ、ご苦労であったのう
静庵殿と申すか」

手拭いで十造を優しく拭きながら、静は可笑しそうに、言う

「ほっほっほっ、実の息子に殿とは、呼び捨てになさいましな
私は、あの子しか産んではおりませぬ」

そう言いながら、静は自分の事を、話しだした
駿河の大名の側室に迎えられたが、近隣諸国に次第に押され、
信玄上洛により、移封となった、その際、静は我が子と共に、寺へ入りたいと申し述べた
若狭と言う名前から、若狭武田と縁がある、甲斐国武田領の寺預かりとなり、住職が息子の才を認め、医者になる事を進めた、寺から、医者に弟子入りをして通い、その才能を、認められつつあったのだが、武田が滅び、戦乱となった、その頃から、若狭静庵と名乗り始め、寺で診療を行って、腕を磨いた、信之が病気がちとなったため、静庵の噂を聞いて、度々沼田の城へ呼ばれる様になり、今になったと言う
静庵が、何処か遠くへ往診に行く事があれば、母一人となるため、湯治出来る場所ならば、連れ歩いてくれるのだと言う

「優しい、息子だのう、今は、幸せそうで良かった」

「十造様は、どうなのですか、奥様は、御子達は、いらっしゃるのですか」

「むう、妻と娘、そして、娘婿、同居人が一人と五人で暮らしおる
毎日、賑やかよ」

「十造様こそ、お幸せそうで何よりで御座いますな、、、あれッッ」

静は、馴れた手付きで、十造の身体を拭きながら、下半身に手をやると、そこに変化があった

「しょうが無いではないか、お前に触れられたらこうなるわい
さあ、続けてくれぬか
ふん、見覚えが有るくせに」

真っ赤になって、静が怒る

「良くも言うてくれましたな、こうしてくれる」

いきなり、傷口を揺すられた、軽くしたつもりだったが、効きすぎたようだ

「うっ、うう~、ぐっ」

静は慌てた

「しっかり、十造様、大丈夫で御座いましょうか」

静は慌てて十造の顔を覗き込む、苦痛で顔が歪んでいた、その瞬間、十造が、動かせる左手で静を引き寄せ、唇を奪った
静は頑張って何とか離れて、笑顔で十造に、、、

「十造様明日まで、我慢なさいませ、明日を過ぎれば、又、、、」

そう言うて今日は、買い物が有るからと、晩飯まで戻らなかった
その晩飯も、普通に飯を与えられ、水差しで水を飲まされた
静は、別に怒っている訳でもなく、不機嫌でもなかった、いつもの優しい微笑みを、たたえていた
ただ、何処かに触れようとすると、途端に叩かれた

「駄目、明日まで我慢なさいまし」

十造にとって、大いに不満な一夜を過ごした
翌朝、空は晴れて、部屋の中に居ても、空気が清々しかった

早くから、廊下に足音が響く、部屋に顔を、覗かせた者達を見て、十造は思わず笑ってしまった
才蔵、楓、むぎ、波瑠が居た

「わはははは、どうしたと言うのだ、お揃いではないか、家は良いのか」

「十造元気そうだのう、安心したわい、此で楓に始末されずに済んだわい、
信之様から書状が届いて、行き帰りに警護を付けるから、お主の家族を見舞わせろとな
大殿が儂に、警護がてら城の様子を、見て来いとな、儂は此から、信之様に会いに行く、後でな、しからば御免」

才蔵が出て行き、後には、女三人が残った

「十造、此で終わりだろ、良かったよ、生きていて、家は才蔵殿の配下が、全てを引き受けてくれてるよ、三人で閉じ籠り切りだったからさ、外へ出たくて来たのさ、御免よ、未だ仕事の最中なんだろ」

「ああ、そうだな、良いさ、お前達の元気な姿を見て、儂も、元気が出たわ、傷ももうすぐ癒えよう、畠仕事が待っておるしの、今日はどうするのだ、ここへ泊まるのか」

波瑠が、答える

「才蔵様が、何処かの温泉へ、連れて行ってくれるそうです、女三人で滅多に出来無い旅を、したいと思いました」

「おお、良いではないか、此を逃すと次は無いかも知れぬ、そうするが良い、して、路銀は有るのか」

「全部大殿様が請負うて下さいました、かー様に殺られ無くて、葬式代が浮いたとか」

「はっはっはっ、誰もが楓を恐れておるのう、儂もそうだが、、、」

其処へ静が現れて、皆を別の部屋へと導いた

少しすると、楓が膳を持って現れた
戸を閉めてから、膳を置き
十造に抱き着いてくる、そして、唇を合わせる、涙がうっすら光って居た、心配するなと言う方が無理なのだ、忍の稼業が、わかっている楓なら、なおのことだろう

楓が波瑠の幼い頃を思い出すと、笑いながら、楽しげに、十造に飯を与える
一度膳を下げに行き、今度は、身体を拭く準備に取りかかる
さっさと寝間着を剥がれ包帯を外し、褌だけにされた、十造を拭いて行く

傷口の具合を、じっと見つめるその目は、仕事の目であった、相手の状態を推し測り、後の手段を考える時と同じだ
楓は、十造を拭いて行く、その手は丁寧に、大事な者を労る手付きであった
足も終わり、最後の褌を外した、十造の反応を見ても、手付きは変わらなかった、丁寧にちゃんと、尻の奥まで

十造は、もう堪らなかった、何とかならぬのか、そう思った矢先、暖かく柔らかいものに包まれた
楓は、旦那様は大人しくしておれ、どおせ動けぬくせにと、唇を会わせに来る、その後は、最後まで、楓のなすがままであった

「そうですか、十造様には、こんな可愛らしい、娘子がおりましたか
波瑠殿ですか、私は、世話人の静と申します」

静は、きちんと化粧をした顔に笑顔を添えて挨拶をした

波瑠が心の中で呟いた

『美しい人、何処までも白く、透き通る様な、、、はて』

静と対面して、波瑠とむぎが三人して、立て膝で話をしていた、楓も含めて、女だけである、別室で、なにが行われていようと、口にはしなかった
三人の前に、風呂敷包みが置いてある

「静様、家には、お城から手紙が二通届きました、ひとつは、信之様からのご招待、そして、もうひとつは、静様からの父の容態のお知らせ、母は、父の容態も去ることながら、静様の字を見て、母は家の中をあちこち、探し回り、此を持って沼田へ行くと申しました、母は、言葉が不自由なので、細かい話は出来ませぬ、ですから、私が代わりに話しております」

「ほっ、波瑠殿は、優しい御方、そのお母様譲りのお姿と、優しさがあれば、凡そ世の殿方などから、引く手あまたでしょうな」

すかさず、むぎが口を挟む

「それがねえ、残念ながら、所帯持ちなんですよ、しかもよりによって忍」

「あらあら、そうですか、旦那様は、大事にしてくれますか」

「はい、とても」

静も波瑠もお互いが好きになった、そして、波瑠が思い出した様に、目の前の、風呂敷包みを差し出した

「あの、静様此をどうぞ、もし関係の無い品でしたら、持ち帰りますと、母が言うておりました」

「そうですか、何でしょうね」

静が風呂敷の四角を広げた途端に、中身を見て泣き出した、泣きながら手を伸ばし、入っていた物を胸に抱き締め、人目を憚らず、大粒の涙が次ぎから、次ぎへと溢れ出す、むぎが自分の懐から手拭いを出して、静に寄り添い、涙を拭いた、波瑠も思わず、静の背中を擦る

「静様、お気を確かになさいませ、私どもが、何か大変な事を、仕出かしたのですね」

静が抱き締めていた物は、着物であった、別に素晴らしい生地でもなく、その辺の吊るしで、幾らでも手に入る様な品だ
後の風呂敷の中は、同じく、着物が二着、一着は、物凄く派手な、代物である、そして茶碗、お椀、箸、湯呑みであった全て女が使いそうな、色合いや模様である
漸く静が泣き止んだ、他の品にも、手を触れ、頬ずりさえもして見せた

「もうかなり昔になります、戦から逃れる途中に兄を失い、途方に暮れていた時に、私は十造様に助けられ、十造様に、物凄く苦労や心配をかけながら、やっと甲賀の家に、辿り着く事が出来ました、そんな人を、好きにならぬ訳がありませぬ、私から抱いて貰いました、沢山愛して頂きました、ですが私には、既に嫁ぎ先が有り、十造様の仕事を考えると、十造様は、私一人を置いて、出かける訳には、参りませぬ、別れる事になりました、こんな事なら出会わなければ良かった、どうせならあの時、死んでおれば、こんなに悲しまずに済んだのに、そう思うたのですが、お腹に子が出来ました、好きになった人の子供が出来たのです、嫁いだ後でした、生きる希望がわいたのです、それからは、誰に何を言われようとも、十造と名付けました、毎日好きな人の名前を、好きなだけ呼べるのです、この子がいるお陰で毎日が、喜びでした、そして何もかもが十造様のお陰なのです、思えば、物凄く短い、あの甲賀の暮らしが、私にとっての、かけがえのない宝物なのです
波瑠殿、ましてや楓殿、むぎ様には、全く関わりの無い話をしてしまいました、申し訳も、御座いませぬ」

波瑠の顔がぐしゃぐしゃであった、なんと悲しい話であろう、でもそれがなければ波瑠は、この世には、居なかったのだ

静は愛おしそうに、風呂敷の中身をひとつひとつ手に取り、抱き締めていた
そんなおり、むぎが何気なく着物を見て、静に尋ねた

「ねえ、静様、この派手目な着物も静様が着たのかい」

「はい、旅の途中着るものが駄目になり、十造様が取り敢えず此を着ているようにと、何処からか、、、」

「だろうね、此あたしのだよ、どっかで見たなと思ってさ」

波瑠が驚いて、聞きたがる

「え~、むぎ様こんなに趣味悪いの着てたの、なんか、いやらしい」

「何言ってんだい、いやらしいのは、お前の、とー様だよ、山賊の小屋に押し入って来てさ、それも丁度致してる時にさ、あたしの旦那が丁度、あたしに出してる時にだよ、あたしも、すぐそこなもんだから、腕も、足も絡めてる時に、刀を突き付けて、この着物持ってんたんだよ、酷い話じゃないか、もう少しだったのに」

波瑠は、むぎの話の途中から、耳をふさいだ

「え~むぎ様は、そこに怒っているの」

「当たり前じゃないか、若さは奪えないけど、着物なんざ、当時は山賊なんだから、幾らでも手に入るんだよ、でも失われた時は、戻せないんだよ」

楓が十造を、抱き締めて来る、そろそろ戻ると言う、もう一度唇を合わせ、部屋を出て行った

別室に楓が顔を出すと、皆何か深刻な雰囲気があったのだが、むぎがとりなした

「おや、楓、もう良いのかい、其じゃあ、才蔵の所へ行こうか、静さ、、、」

むぎの話が終わらぬうちに、若い男が一人現れた、静以外、呆気に取られて声が出せない
そこには、十造を若くしただけの、若者が立っていた

「母上、珍しいですな、貴女にお客様とは、後にします、御免」

「どうしたと言うのです、十造殿」

「おや、どおやら、静庵ではなく、その関係のお客様でしたか」

むぎが、思わず

「ほ~、あたしは、こちらの十造の方が良いけどねー」

「はっはっはっ、母は、仰ってはおりませぬが、別室におられる方がおそらく、私の父上、そして、皆様方は私が、初めてお逢いする、親戚の方々で御座いますな」

「母上、どうかしましたか、目が赤く、腫れぼったいですよ」

「静庵殿、座って下さい、お話が有ります」

「はい、お聞きしましょう」

「今、別室にいらっしゃる、御方こそ、貴方の本当の父上です、言えずにいた事を、お詫びします」

静庵は、微笑みながら答えた

「あの方が来られてから、貴方は変わりました、生き生きとして、張りが有るのです、私は、そんな姿を、生まれて初めて見ました、毎朝、きちんと化粧をして、何回も襟をなおせば、誰でも気付きましょう」

「おお、やはり、気付いておりましたか、、、この母を許して下さい、この通り」

「止めて下さい、母上、今まで二人きりであったのに、親戚が増えて良いでは無いですか、、私の仕事は、後、五日位で終りましょう
さすれば父上とも、緩利と、話が出来ましょう」

「静庵様わたくしは、十造の娘、波瑠に御座います、こちらは母の楓、そして、親戚筋のむぎ様
どうか宜しくお願い致します」

「おお、儂には、このような、可愛らしい妹がおったのか、波瑠と言うのか、町で会うたら口説いておるぞ、母上親戚がおるのは、嬉しい限りでは有りませぬか」

楓が波瑠に何やら言うていた

「皆様、母が申しますには、折角なので、其処の中庭で、鳥寄せを御見せしたいそうです、大して時間は、掛かりませぬ、兄上もいかがでしょうか」

「おお、なんと、可愛い妹に、兄と呼ばれては、言う事を聞かぬ訳には行かぬわ、善きかな、善きかな」

程無く、中庭で楓が鳥寄せを始めた

静かに、掌を差し出し、もう片方の手を、自分の胸にあて、立っている
その姿だけでも、眼福なのに、何処からともなく、小鳥達が集まりだし、楓の周りを囀ずりながら、楽しげに飛び交う、寺と言う事もあっていつも以上に、神々しさがあった、それを見て、静はそっと目を閉じ手を合わせていた、静庵は、唯々見とれているだけであった
楓が微笑みながら、胸にあてた手を払うと、鳥達は、飛び去って行った

「なんと、波瑠の母上は、如来の化身の様な方であるな、素晴らしきものを見せて頂いた、心を洗われた思いよ
お陰で、無心で仕事に戻る事が出来よう、其では皆様、後日改めまして」

静庵は、寺の本堂へと戻って行った

むぎにはわかった、楓自身が感じた何かを、振り払う為に、無心になろうとしている、それが何かを、楓に聞くのが怖くて、口にはしなかった

「其では、静様わたくし達も、お暇致します、どうぞ、父上を宜しくお願い申します」

楓が、静の両手をぎゅっと握って、頭を下げる、それを、むぎは、黙って見ていた

静は、いきなり一人きりとなってしまった、其を心の言い訳に、十造の部屋を覗いて見る

「静か、どうしたのか、入れば良いのに」

何か変な気持ちの、自分がいた
自然に十造の顔に手が伸びて触り出す

「な、なんだ、どうしたと言うのだ、静、これ」

「髭を剃りましょう、ほんに、十造様は、ほおっておくと、直ぐに野良犬の様に、なりますな」

洗面道具を持って来て、静は、十造の髭を当たり出した

「楓様は随分と御綺麗な方ですね、波瑠殿は可愛らしくて、わたくしは、直ぐに、好きになりました、他にお子様はおられぬのですか、未だ居るのなら、静が元気なうちにお逢いしてみたい」

「な、なにを、ば、馬鹿な、居らぬわ、ん、波瑠の婿、佐助がおるぞ」

無意識に頭が動く

「おお、十造様、静は、剃刀を持っております、あぶのう御座います」

十造の顔を、覗き込みながら、遊んでいる

「十造様のお家は、家族が多くて、よう御座いますな、その点私達はいつも二人きり、たまに寂しくも、なりまする
あっ、動くと、スパッと切れまする」

要するに、黙って静の愚痴を聞けと、言うことなのだった

髭剃りが終わり、静が十造の頬に、自分の頬を擦り付けた

「ほら、これで痛く有りませぬ、あー、なんと、心地良いこと、ふふふ」

「なんだ、この事の為に髭を剃ったのか」

静は、顔を赤らめながら

「いいえ、他にも有りますが、言えませぬ
さあ、わたくしは、未だやる事が有るのです
終れば戻りますゆえに」

そう言うと、静は機嫌良く立ち上がり、部屋から出て行った
直ぐに戻って来た、布団を抱えていた

「どうしたと言うのだ、布団など、此から何が起きると言うのだ」

「もう、既に皆にわかってしもうた事です、どうせなら、これからは、堂々としていようと思いましてな」

そう言うと、いそいそと細かな物を、運び込んでくる
静は、一通り引っ越しを済ませ、十造の橫に戻った

「此から後少し、十造様は、わたくしの玩具ですよ」

「ほう、直ぐに飽きられてしまいそうな、玩具ではあるな
静、儂もな、少しばかり、寝返りと言うか、身体が、動かせる様になったわ、明日には、上体が起こせよう」

「まあ、それは、良う御座いましたな、わたくしも、お世話の甲斐が有りました」

「静に触る事を目指したお陰よ、もそっと近くに寄らねば、意味がないわ」

真面目な静は、眉間に皺を寄せて十造を嗜めた

「相も変わらず、邪な考えですね、どうやら、静は、騙されていたようです
わたくしは、風呂に入って参ります、十造様は、寝てしまえば良いのです」

十造が、うとうとして居ると、静が帰って来た

「どうしたというのだ、その着物は、何があったか、まるで昔、むぎが着て、、、あっ、おお、まさか、何故お前が持って居るのか」

静は、波瑠達が渡してくれた、着物のうち、十造が、むぎから奪った、派手な物をわざと着て現れた

「思い出しましたか、楓殿が、取っておいてくれたものを、波瑠殿に渡されました、他にも幾つか、、、」

「じゃが、それでは、目が落ち着かぬ、それではなく、他で頼めぬか」

「ふふふ、わかりましたよ、てっきり、こう言うのがお好みなのかと、、、」

「馬鹿な、あの時は、それしかなかったまでの事よ、急いでもおったしの」

静は一度部屋を出て、今度は、落ち着いた格好で、膳を運んで来た、一度戻って、自分の分も運んで来た
十造に食べさせた後、十造の寝ている前で、嬉しそうに、飯を食べ出した

「随分と旨そうに、飯を食うておるの」

「はい、この着物から、茶碗、箸、全てが甲賀の時の物ばかり、しかも、目の前には、十造様がおります、懐かしいやら、嬉しいやら」

そう言えば、見覚えのある品ばかり、十造は楓が、よくぞ取り置いてくれていた、と、驚いていた

静は、晩飯が終ると、膳を下げ、十造の隣に床を敷いた

「なんだ、こちらには、来ぬのか、寂しいではないか」

「傷に触りましょうに、あまり、気が乗りませぬ、それに、ここからでも、十造様を見ているだけで、静は幸せでございます」

「そうか、では静、水を飲んで寝るとしよう、飲ませてくれぬか」

結局は、十造に口移しで水を飲ませる静は、十造に、布団の中へ、引かれてしまう

「何と言うことを、十造様は、不意打ちとは、、、」

唇を重ねた後、静はしみじみと語る

「十造様、静は貴方と、こうしているのが本当に、怖いくらいに幸せです、もう何もいりませぬ、この日が再び来る等と、考えても見ませんでした、嬉しい」

「静、儂は今夜は、もう何もせぬわ、このまま二人寝ようではないか」

「はい、十造様」

朝早く、目が覚めると、静が十造の、顔を見ていた

「なんだ、もう目が覚めておったのか」

「明るくなってから、ずっと、十造様の顔を飽かずに、見ておりました、矢張この世で一番の、男前ですよ、、、腕が痺れたでしょう、ご褒美をしんぜましょう」

十造は、静が与えてくれる、悦びと、完全な大人の女の振る舞いに、少しばかりの嫉妬を覚えた

「十造様は、随分と、腕が動く様になりました、もう直ぐ帰る事が、出来ましょう」

静は、十造の胸に、頬を寄せながら話す
十造は静の髪を、優しく撫でながら

「お前とは、何時も別れが付きまとう、此も儂の、不徳の致すところであろう、申し訳なさで胸が痛い」

「何の、これは、静に対するご褒美なのです、十造様と再びこうして、、、もう何も望みませぬ」

「なんやかや言うても、儂等も年を取った、もう、子供達の時節よな」

「クス、どう致しました、らしくもない
朝にしましょう、もう今日辺りは、起き上がれると良いですね」

それから、三日後、十造は完全に起き上がり、腕の動きも、少しばかりの回復があった

十造は、真田信之と会っていた

「信之様、お陰様で動ける様になりました、十造はそろそろ、上田へ帰ろうと思います」

「そうか、それは良かった、儂は、おそらく上田の城主となろう、父上と信繁の沙汰は、かなり厳しい物になりそうだ、何しろ、はっきりと、東軍に害を与えたのは、真田だけであったからな、少々目立ちすぎたわ
十造、此度は世話になった、佐助にも宜しく伝えてくれ、そして、上田で又、会おうではないか」

十造は、城を辞して、寺へと戻り、静に告げた

「静、儂は明日上田へ戻るとする、本当に世話になったのう、静庵にもな、どうやって礼をして良いものやら、、、」

「そうですか、おめでとうございます、礼を申しあげるのは、わたくしの方でございます、楓殿にも、すっかりと甘えてしまい、有り難く思うております、静
庵は、まだ忙しい様でして、顔を出せるかどうなのか、、、」

「良いのだ、又会うことも有ろう、構わぬ」

「それでは、今夜は、お酒でも、用意しましょうか」

「いや、お前と静かに過ごしたい、何も要らぬ、何も欲しくはないわ」

「はい、ではいつも通りに、、、
十造様、風呂はどう致しましょう」

「おう、入るぞ暫くぶりよの、楽しみだのう」

風呂では、静が十造の身体を洗ってくれた

「何か、甲賀が懐かしい、あの露天の風呂は最高だった」

「星が綺麗に輝いておりました、今でも目を閉じると、星空が浮かんで来ます、どんなに銭をはたこうと、絶対に手に入らぬ贅沢でした」

「わはははは、儂には、お前がいた事が、贅沢三昧だったわ、どんなに後悔しようとも、もう二度とは、手に入らぬわ」

二人は部屋へ戻り、布団の中で、抱きあって寝た、もう何かを確かめる必要も無かった、ただ抱き合うだけで、もうそれで良かったのだ
それでも朝は、直ぐに訪れた

「十造様、朝餉を拵え、道中の握り飯も作ります、、、あっ」

十造は、起きようとした静に、唇を合わせた、離れると、静は優しい笑顔で、朝の支度に出て行った

十造は、旅の支度と言っても、大した物も無く、草鞋を履いて、静と対面していた
静は、落ち着いた笑顔で、十造に語りかけた

「十造様、どうか道中をお健やかに、皆様にも、宜しくお伝えくださいまし」

「おう、静、元気でな、静庵にも伝えてくれ、そして、又必ず会おうぞ」

「はい、その日を楽しみにしております、十造様」

涙も無く、柔らかな朝日が輝く中での、静かな別れであった

家に帰って来た十造は、少し気まずい思いを抱きながら、楓、むぎ、波瑠と、再開を果たした

上田の城も、真田昌幸、信繁親子も未だ正式な沙汰が、下りては居なかった
十造は、薬草や、乾燥させた木の実等を、調合する作業に勤しんでいた
そんな日々が、十日も続いたある日、一通の書状が届いた、差出人の名は、若狭静庵となっている、先の、沼田城での事柄等を、書いて来たのかと、開けて読んでみる

(父上様、この度母、静におきましては、甲斐国、元和寺において、永久の別れと、相成りました、時節柄また、遠方ゆえ、当方で葬儀、埋葬を致しました事を御許し下さい、母は、長い間、心の臓を患っておりました、父上に御会いして、負担がかかる事を
心配致しておりましたが、本人が大層喜び、これでもう、死んでも思い残す事は無いと申し、父上には、何も伝えてくれるなと、近寄れば気付かれかも知れぬと、わたくしは、遠く離れておりました、母は、貴方と別れた後も、大変穏やかな笑みをたたえながら、暮らしておりました、帰ってからは、寝込みがちとなり、心配しておりました矢先に、静かに息を引き取りました、生前の本人の申しました通り、楓様が下さいました、品々を一緒に埋めました、本人の遺髪を少々送ります
父上どうか、お健やかにお過ごしください
若狭静庵より、父上様)

楓が十造の異変に気付いた、囲炉裏の同じところを、飽きもせず、ずっと突付いている、書状が来たのは知っていた、佐助か、静殿に何か、、、
十造の横に広げたままの書状があった、その中身を読んで、悲しさが込み上げて来た、そろそろ、むぎや波瑠も囲炉裏に集う頃合いだ

十造は、泣きも、叫びもしない、涙さえも出なかった、自分に大きな穴が空いていた、何も感じない、ただここに居るだけであった







































































































































































































    
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