神殺しの花嫁

海花

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腹の奥の熱さに抗うように見悶える身体が、溜息にも似た甘い息を口から漏らした。
部屋の隅に置かれた香炉から漂う、鼻につく程の甘美な香りが何も考えられなくさせ、ぼんやりした頭の中で、ただこの熱を冷まして貰えることだけを望んでいる。
歯がゆい程の熱を溶かして欲しい。
そのことだけで頭が埋め尽くされていく。
ただ口から吐く息すら熱い。
美しい組紐で根元を結ばれた魔羅の先から、僅かに滴れる透明のつゆにさえもどかしく、幸成は堪えきれずなぞるように自分の指を絡めた。

「……幸成」

頬に触れた指に幸成の身体がピクリと震え、それすら愛おしく、誠一郎の顔に笑みが浮かんだ。

「……あに…う…え……」

薄く開かれた口から漏れる涎を舐めると、誠一郎は熱く柔らかい舌を優しく吸った。

「───ン…………どうか…………もう…………」

涙を含み潤んだ瞳に縋る様に見つめられ、誠一郎はもう一度口付けると、菊座に挿れられたまま動かされることの無かった芋茎ずいきを中を擦り付けるように、強く捩じ込んだ。

「───はッ………………ぁ……あ……」

紅く染まった肌と、瞳に溜まった瑠璃のような涙に誠一郎の目が見惚れるように釘付けになった。


幸成を手にしてから、一体どれ程犯したか分からない。
何度中で果てても、すぐに身体が熱く火照り、幸成を犯したい衝動に駆られるのだ。
やっと手に入れた……。
愛しい弟…………。

一昨日、馴染みのにありとあらゆる『薬』を届けさせてからは、より一層幸成から離れられなくなっていた。
食事も届けさせ部屋に隠り、一分の隙もなく幸成の身体に薬を沃ぎ込み犯し続けた。
口からも、そして時には菊門からも薬を沃ぎこむ。
この部屋を満たす甘ったるい香りもそうだ。
女や陰間を買う時に、過去何度か試したことはあるが、それ以上の幸成の変化に誠一郎は満足気に微笑んだ。

戻った夜に抱いた時は、抵抗こそしないものの、幸成の顔はただ苦痛に歪んでいた。
そのくせ初めて幸成を犯した時より、遥かに身体はすんなりと誠一郎の魔羅を受け入れ、それが誠一郎の怒りと嫉妬心に火を付けていたのだ。

「触るなと、何度言ったら解る?」

自分の魔羅を弄る濡れた指を取り上げられると、幸成の顔が切なく歪み腰が僅かに動いた。

「もう……イキたい…………兄上…………どうか……」

散々嬲られ、それでもイクことを許されない魔羅がピクピクと動き、僅かな液をじわりと溢れさせ続けている。

「…………琥珀とはどうしてた……?身体の隅々まで舐めせさせていたか…………?」

もう消えかけている幾つもの痣の痕を、誠一郎の舌が辿るように舐めると、何かを思い出したように潤んだ瞳が瞠目どうもくした。

「────ぁ…ンッ………………ちが…………」

抗うようにそれを止めさせようと伸ばした幸成の手を誠一郎が強く掴んだ。

「やはり……手の縄を解いたのは、間違いだったか……?」

「───いや………………」

小さく横に首を振る幸成の額に口付けると、それにさえ愛おしそうに誠一郎の瞳が見つめた。

「俺もお前にこんなことはしたくない……。解るな?…………“琥珀”のことを話せ……幸成」







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