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朝の日差しが薄いカーテンをすり抜ける。
それが浅い眠りになっていた瞼を照らし冬音夜は目を覚ました。
一人のはずのベッドで自分を抱きしめ、寝息を立てている涼太の寝顔に気付き一瞬…ドキッとした。
─── そっか………昨日…泊まってったんだっけ………。
起きている時より遥かに…幼く見える寝顔を見つめる。
─── 意地悪そうな目が見えないからだな………
そう思うとつい笑ってしまった。
昨夜、熱のある涼太に『辛辣だ』と言われたコトを思い出し、それも何故か可笑しくなった。
確かに…熱があるのに帰れと言ったり、ベッドが狭いと文句を言ったり…。今まで人に言ったこと無い様なコトを涼太には平気で口にしている。
そしてふと、自分を抱きしめる腕が昨夜のように熱くないことに気付いた。
額にも触れてみるが熱があるようには思えない。
ホッとすると、そのまま閉じられた瞼が視界に入った。
─── まつ毛……意外に長いんだな……。
こんなに近くで、しかもこんなにマジマジと涼太の顔を初めて見た。少しキツイ印象はあるものの、端正な整った顔をしている。
─── 何で…俺なんかに金まで払って………
見た目だけ考えれば、モテない様には思えない。身長は際立って高い方では無いが決して低くもない。
「……やっぱり………性格の問題……」
思わず口をついて出た言葉に涼太の瞼が薄く開いた。
「─── 何が性格の問題なんだよ……」
「─── 起きてたんですか⁉︎」
「お前が人の顔をマジマジと見てた時からな」
「…………こう言うトコだな……」
ボソッと言ってベッドを出ようとする冬音夜の身体を抱きしめ引き止めると
「……何が“こう言うトコ”なんだよ……?」
面白くなさそうに耳元で呟いた。
「ただの独り言です、気にしないで下さい。……それより離してもらっていいですか……朝食の準備するんで…」
そしてまた『辛辣だ』と言われそうな言葉を返した。
「朝食まで食わせてくれんの…?」
しかし涼太は気にも留めない様子で目を丸くしている。
「まぁ……一応は……大した物は出来ませんけど……」
そう言って再びベッドを出ようとする冬音夜を、しかし涼太の腕は緩むどころか更にキツく抱きしめる。
「離してもらわないと、何も出来ないんですけど……」
ため息混じりに睨みつける冬音夜にキスをすると、涼太は無理やり舌を捻じ込んだ。
「───んッ」
激しく絡む舌に思わず声が漏れる。
「お前─── 俺が何のために金を払ってるか忘れてないか?」
ニヤリと笑うと冬音夜のTシャツを捲りあげ乳首に舌を絡めながらパンツの中へ手を滑り込ませた。
「─── ちょっと……待ってくださいッ!ここでは……」
焦って身を捩らせる冬音夜を押さえつけ2週間振りに触れる蕾を慣れたように指で犯し始めた。
「──あッ……ッ……待って…………」
一気に身体の奥が熱くなるのが分かる。
慣れた指が快感を与えてくれるのを身体が覚えている。
「声が響くのが心配か?……なら必死で堪えろ」
ピンク色に染まった冬音夜の耳元で囁きそのまま軽く耳たぶに歯を立てた。
「…………ン……」
激しくなる息遣いを必死で殺そうとする冬音夜に微笑むと過敏になっていく乳首を弄ぶ。
「───待っ…て…………」
それでも堪えきれず漏れていく声と息遣いに混じり、自分の身体が立てる淫らな音が余計に昂らせる。
「────ぃい……ッ……」
快感で顔を歪ませ自分の背中に爪を立てる冬音夜に、普段より昂り鼓動が早くなっている事に涼太は気付いていた。
今までよりずっと早く反応し始めた冬音夜のせいなのか……
それとも……自分の中の何らかの変化か……。
そう考えた自分に思わずイラついた。
── 変化なんてある訳ない。冬音夜は金で買ったおもちゃに過ぎない……
「……はや…く…………」
冬音夜の艶やかな声が耳に届く。
「───もぅ…ダ…メです………早く…ッ」
初めて冬音夜から望む声に頭の中が熱くなった。
「……何が早くだ?」
「───ッ…!…早く……入れてッ……」
顔を真っ赤にして叫ぶように言った冬音夜に、ただでさえ昂っている自分のそれが痛い程冬音夜を求め始める。
「名前を呼べよ……」
身体を起こし冬音夜の蕾に自分のそれを充てがう。決して入れず、しかし自分の求める “それ” が目前にあると冬音夜が分かるように。
「誰のが欲しい?───名前を言ってみろ」
「───ッ……は…やく……涼太…さん……───涼太さんッ!……」
縋る様に見つめる瞳を見据えながら、痛いほど昂っている自分をゆっくり冬音夜の中へと埋めていいく。
「───ああッん……いいょッ……………」
声を殺すことも忘れ身悶える冬音夜に、涼太も全て忘れて夢中になっていた。
それが浅い眠りになっていた瞼を照らし冬音夜は目を覚ました。
一人のはずのベッドで自分を抱きしめ、寝息を立てている涼太の寝顔に気付き一瞬…ドキッとした。
─── そっか………昨日…泊まってったんだっけ………。
起きている時より遥かに…幼く見える寝顔を見つめる。
─── 意地悪そうな目が見えないからだな………
そう思うとつい笑ってしまった。
昨夜、熱のある涼太に『辛辣だ』と言われたコトを思い出し、それも何故か可笑しくなった。
確かに…熱があるのに帰れと言ったり、ベッドが狭いと文句を言ったり…。今まで人に言ったこと無い様なコトを涼太には平気で口にしている。
そしてふと、自分を抱きしめる腕が昨夜のように熱くないことに気付いた。
額にも触れてみるが熱があるようには思えない。
ホッとすると、そのまま閉じられた瞼が視界に入った。
─── まつ毛……意外に長いんだな……。
こんなに近くで、しかもこんなにマジマジと涼太の顔を初めて見た。少しキツイ印象はあるものの、端正な整った顔をしている。
─── 何で…俺なんかに金まで払って………
見た目だけ考えれば、モテない様には思えない。身長は際立って高い方では無いが決して低くもない。
「……やっぱり………性格の問題……」
思わず口をついて出た言葉に涼太の瞼が薄く開いた。
「─── 何が性格の問題なんだよ……」
「─── 起きてたんですか⁉︎」
「お前が人の顔をマジマジと見てた時からな」
「…………こう言うトコだな……」
ボソッと言ってベッドを出ようとする冬音夜の身体を抱きしめ引き止めると
「……何が“こう言うトコ”なんだよ……?」
面白くなさそうに耳元で呟いた。
「ただの独り言です、気にしないで下さい。……それより離してもらっていいですか……朝食の準備するんで…」
そしてまた『辛辣だ』と言われそうな言葉を返した。
「朝食まで食わせてくれんの…?」
しかし涼太は気にも留めない様子で目を丸くしている。
「まぁ……一応は……大した物は出来ませんけど……」
そう言って再びベッドを出ようとする冬音夜を、しかし涼太の腕は緩むどころか更にキツく抱きしめる。
「離してもらわないと、何も出来ないんですけど……」
ため息混じりに睨みつける冬音夜にキスをすると、涼太は無理やり舌を捻じ込んだ。
「───んッ」
激しく絡む舌に思わず声が漏れる。
「お前─── 俺が何のために金を払ってるか忘れてないか?」
ニヤリと笑うと冬音夜のTシャツを捲りあげ乳首に舌を絡めながらパンツの中へ手を滑り込ませた。
「─── ちょっと……待ってくださいッ!ここでは……」
焦って身を捩らせる冬音夜を押さえつけ2週間振りに触れる蕾を慣れたように指で犯し始めた。
「──あッ……ッ……待って…………」
一気に身体の奥が熱くなるのが分かる。
慣れた指が快感を与えてくれるのを身体が覚えている。
「声が響くのが心配か?……なら必死で堪えろ」
ピンク色に染まった冬音夜の耳元で囁きそのまま軽く耳たぶに歯を立てた。
「…………ン……」
激しくなる息遣いを必死で殺そうとする冬音夜に微笑むと過敏になっていく乳首を弄ぶ。
「───待っ…て…………」
それでも堪えきれず漏れていく声と息遣いに混じり、自分の身体が立てる淫らな音が余計に昂らせる。
「────ぃい……ッ……」
快感で顔を歪ませ自分の背中に爪を立てる冬音夜に、普段より昂り鼓動が早くなっている事に涼太は気付いていた。
今までよりずっと早く反応し始めた冬音夜のせいなのか……
それとも……自分の中の何らかの変化か……。
そう考えた自分に思わずイラついた。
── 変化なんてある訳ない。冬音夜は金で買ったおもちゃに過ぎない……
「……はや…く…………」
冬音夜の艶やかな声が耳に届く。
「───もぅ…ダ…メです………早く…ッ」
初めて冬音夜から望む声に頭の中が熱くなった。
「……何が早くだ?」
「───ッ…!…早く……入れてッ……」
顔を真っ赤にして叫ぶように言った冬音夜に、ただでさえ昂っている自分のそれが痛い程冬音夜を求め始める。
「名前を呼べよ……」
身体を起こし冬音夜の蕾に自分のそれを充てがう。決して入れず、しかし自分の求める “それ” が目前にあると冬音夜が分かるように。
「誰のが欲しい?───名前を言ってみろ」
「───ッ……は…やく……涼太…さん……───涼太さんッ!……」
縋る様に見つめる瞳を見据えながら、痛いほど昂っている自分をゆっくり冬音夜の中へと埋めていいく。
「───ああッん……いいょッ……………」
声を殺すことも忘れ身悶える冬音夜に、涼太も全て忘れて夢中になっていた。
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