海色と灼熱

SHIROKO

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過去の灼熱が今の灼熱の首を絞める

触れ合うということについて

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 「貴様の意欲だけは認めるとしてもだ。貴様は千年後の今を何も知らない。意欲だけではどうにもならない事が現代には沢山ある」

 ナルタをじろりと見下ろすアランの目は、まるで昨日の仕返しと言うかのように鋭く、ナルタの小さな心臓をサクサクと貫く。

 「まず、今日は日曜だ。日曜の次は月曜だ。月曜から金曜は平日と呼ばれ、この国はこの平日に社会の歯車が多く回る仕組みになっている」
 「それは昨日海音からも聞いたから知ってるぞ……」
 「甘い!!」
 「うっ!!」
 アランの喝!!
 ナルタはアランの覇気にあてられ、うっかりしっぽが飛び出してしまった。
 「僕達は大学生だ。学生は基本的に平日に大学に行くことになる。特に僕達はまだ一年だ。基本的に六限……つまり朝から夜までビッチリと勉学に励まなければならない。」
 「そういうものなのか?」
 「必ずしもそうって訳じゃないけど、ほとんどカリキュラムびっしりだなぁ……」
  海音は小さく頷いた。
 「で、でもしっぽであればギリギリ夜まで隠せるんじゃないか?要するに子供のフリして着いていけば良いってことだろ」
 「バカめ!!!!」
 「なにをっ!?」
  再びアランの喝。
 今度はナルタはきっと睨み返した。
 「分かりやすく言おう。子供は、大学には、入れない。」
 「はぁ!?」
 再びナルタは海音を見る。
 海音は困ったように小さく頷いた。
 「貴様はこの世界を平和になったと思っているようだが、そんなわけが無いだろう?……この国は毎日のように不審者や犯罪者が出没する。だから大学は常に大学の関係者か、来訪予定のある外部の者しか施設内に入れることはない。ましては子供は!!お門違いで門前払い!!警察を呼ばれて貴様は海音の両親が迎えに来るまで警察署で保護されるだろう!!」
 「げげっ!?」
 「だから……ナルタくんには基本的に家から出ちゃ……ダメかなぁ……」
 「なっ、なにーっ!?」

え、やばと話半分に黒魔術書を読んでいた奏子は突然顔を上げた。

 「そういえばアレとかどうすればいいの!?身分証明的な」
 「異世界の生き物を召喚したから身分登録の手続きに区役所に行くつもりか??通るわけがないだろう」
 「うそぉ」
 奏子はゲンナリとした。
 「この国は生まれた時から生存管理されている。何年何月何日誰と誰の間に生まれたのか、出身はどこか、血液型も来歴もあらゆる個人データが全て、生まれた時から現在に至るまで全てだ。それすらも分からない貴様達は役所に行く前に警察に調べあげられ、あっという間に僕の本家に見つかって終わりだ。」
 「マジかよ……」
 「へぇ」
 紫水は何も分かっていない。
 「そ、それじゃあどうすればいいのかな……私、ナルタくんの面倒を見るって決めているし、知らない人に狙われるのも怖いよ……」
 「海音……」
 お前に降りかかる悪の手はこの俺が焼き付くしてやる!!とかっこよく言いたいところだが、そうすると膨大な魔力を消費することになるため、一瞬で海音は死ぬだろう。
 「私も困るんだけど~……折角紫水に会えたんだし、もっと色々知りたいじゃん~」
 龍を召喚したきっかけを作った、もとい、全ての元凶を作った奏子は骸骨のクッションを抱きしめてゴロゴロと床を転がっている。
 アランは何度目かの溜息を吐き、そして少し語気を緩めた。
 「……だから、僕が先に手を打っておいた。こういう事に慣れているのは……言うまでもなく、僕の一族だろう」
 「え!!!!!!!?」
 まさかアランは海音を守る為に俺を打ったのか!?
 思わずナルタはアランに食ってかかろうと拳を握ったが、続けてアランの口から出てきた言葉は更に意外なものだった。

 「本家に腹違いの姉がいる。姉も本家のやり方に反抗する、限りなく僕の考えと近い人間だ。だから姉経由で諸々の手続きを"本家の連中を誤魔化しつつ代理で行う"よう頼んだ。手続きが整うまで二週間程度掛かるだろう。それ迄はせいぜい隠れて過ごす事だな」
 「ふっ……府城~!!!!!!あんた最高じゃん!!!!!!今、私には後光が差してるように見える!!!!!!」
 「あ、アラン君……ありがとう、また恩が出来ちゃったね……」
 奏子はアランを拝み倒し、海音は胸の前で手を組んで祈るように頭を下げた。
 アランは「知ってしまった責任は取る」と言って口をへの字に曲げた。
 少々怒りっぽいが、なかなか気の利く男である。
 「二週間は外出禁止か……。千年前とは時間の考え方が全然違うから、体感どのくらい掛かるのか分からなくてちょっと困るな……」
 「寝て過ごせばあっという間だと思うけど……?」
 真剣に二週間をどう過ごしていくか悩むナルタの隣で、ぼけっとした顔で紫水は呟いた。


 結局、海音と共に奏子の部屋に訪れて新たに分かったことは、
 ナルタと紫水は、炎龍と水龍であってもそれなりに仲良く出来そうだったことと。
 かつて炎龍を召喚した英国のとある一族が、その炎龍を今でも手に入れたいと思っていること、くらいだった。

 「なあ海音、この世界の人間にとって千年は気が遠くなるくらい昔なんじゃなかったのか?」
 小波家へと帰宅する道中で、ナルタは海音にぽつりと呟くように聞いた。
 「うん……。私達って、頑張っても百年とちょっとしか生きられなくて。それの十倍も生きるなんてこと出来ないし、当時を知るには、当時を生きた誰かが遺したものからしか情報が得られないんだ」
 夕日に照らされた二人の長い影が、くっきりと黒く地面に張り付いていた。

 「……それでも、やっぱり俺は無理だった」
 ナルタは海音と繋いだ手に少しだけ力を込めた。
 「なあ、海音、俺は分からない。人間は何で力を欲しがるんだ?何で力に縋りついて勝手に願いを押し付けるんだ?俺の願いには無関心な癖に……!!」
 「ナルタくん……」
 あどけない少年の顔に、深い悲しみが浮かぶ。
 時々見せるナルタの悲しい表情を見ると、海音はチリッと胸が傷んだ。
 「……ねえ、ナルタくん」
 海音は少しだけ足早に家に向かって足を進ませる。
 「な、なんだ?」
 「ナルタくんのお願いごとって、なぁに?」
 「えっ?」
 「ね、教えて」
 目を細めてふわりと微笑む海音の顔を見て、ナルタはかっと顔を赤くした。
 「お、教えるほどじゃ」
 「……だーめ」
 「っ!!!!!?」
 だめと言う海音の声は、優しくて、胸がムズムズするくらい甘かった。
 『うっ……海音っ……お、俺の願いは……』
 心臓がバクバクと忙しなく動き始める。
 「あっ、もう家に着くね」
 「はっ!!」
 今の願いを口に出してもいいものか悩んでいると、目の前には少し大きい、見た目はボロボロなアパートがあった。
 話がそこで終わりそうで、少しだけナルタは安心した……が。
 「部屋に戻ったら……ちゃんと教えてね?」
 『うっ……海音ーっ!?』
 耳元で囁く声に、全身が沸騰するほどにナルタは身体中に熱が駆け巡った。

 そしてついに、部屋へと戻ってきてしまう。
 慎二と光冬は出かけているらしく、家の中はなんと海音と二人きりだ。

 海音がナルタをラグの上に座るように促すと、にっこり笑った。
 「はい、じゃあ、ナルタくん。ナルタくんのお願いごと、教えてね」
 「うっ、海音……??なん、なんかお前……」
 顔を真っ赤にするナルタを見て、海音はふふと笑う。
 「二人きりだから大丈夫だよ、ナルタくん。」
 『本当に……本当に言ってもいいのか……??』
 ナルタは昂る鼓動を抑えながら、海音を見つめる。
 変わらず、海音は微笑みナルタの言葉を待っている。

 「お……俺の、今の、ね、願いは……」
 絞り出すように、ナルタは口をひらいた。

 「お、俺は、海音……お前と両想いになって、ずっと一緒に居て、ずっと愛して、そ、それからっ……」
 紅く燃える瞳が揺れる。
 「うっ……お、俺は、もっと……もっとお前に、ふ、触れたい!!」
 「………………」
 夕日に照らされる部屋に沈黙が流れた。
 『や、やっぱりこれ、言ったらダメだったんじゃないのか……!?』
 ナルタは途端に凄まじく後悔し、海音を直視出来なくなって目を逸らした。

 「……ねえ、ナルタくん、少し教えて欲しいんだ」
 静かに口を開いた海音は、ナルタの前で小さな溜息を吐いた。
 「……私を想う時って、ナルタくんの心はどうなるの?」
 「はえっ!?」
 これはまた予想外な質問だった。
 『な、なんなんだ!?海音……なんだか今日は変だぞ……!?』
 海音の質問の真意が分からぬまま、ナルタは素直に感じる事を打ち明ける。
 「ど、どうって……お、お前の顔を見ると凄い胸がバクバクするし、お前がそばに居てくれるだけでなんか、落ち着くし、お、お前とのキスはっ……ま、魔力を高めるだけじゃなくて、お、俺はめちゃくちゃにっ……し、幸せな気持ちになって、も、もっとって、なって言うか……なっ、なんでこんなこと言わせるんだよっ!!」
 ナルタは遂に恥ずかしさに屈して顔を手で覆った。
 「じゃあ、この前私の胸を触ってたのも……」
 「いっ、今アレを持ち出すのかよっ!?悪かったって!!!!ただっ、凄く、凄くお前に触れたくなったんだよ!!!!」
 「…………………………そっかあ」

 そして、海音は安心したように微笑んだ。

 「ナルタくん……私に恋を教えてって言ったよね」
 再び、海音は静かに口を開いた。
 「………………ああ、言われたけど……」
 恥ずかしさで今すぐにでも押し入れに飛び込みたい気持ちを抑えて、ナルタは覇気のない声で返事をする。
 「……今、ナルタくんが言ってくれた事で、何となく、分かったことがあるの」
 「なんだよ……」
 海音は少し目を彷徨わせてから、胸に手を当ててすっと目を伏せた。
 「私……やっぱり、多分……ナルタくんに恋してる、のかも……」

 「……んどあぇ!?」
 ナルタはギョッとして、これでもかという程に目を見開いた。

 「私……も、もしかしたらはしたない女なんじゃないかと思って不安だったんだけど……。ナルタくんが私に感じてくれてること、なんだか凄く私も似てる気がして……ね、ねぇナルタくん」

 少し早口で海音がつぶやくと、さっとナルタの手に触れた。
 「ナルタくん……ナルタくんが私の胸を触ったみたいに、私も触れてもいいのかな……」

 『うっっっっ、嘘だろーーーーーーー!?』

 ナルタは衝撃が大きすぎて卒倒しそうになった。
 すんでのところで何とか意識を手放さずに済んだのが奇跡と言ってもいい程に。

 「おま、おおおおおま、おまえそれ、どどどど、どういう」
 「た、例えば、こんな感じ……とか」
 そう言って海音はナルタの小さな首筋にそっと触れた。
 「んっ!!」
 ナルタはまだ海音から触れられることに慣れていない。
 故に、思わず飛びずさってしまった。

 「あっ……ご、ごめんね、嫌だったよね……」
 「ちちちち、ちが、違うんだ!!!!!!」
 ナルタは慌てて定位置に戻り、しどろもどろになりながらも海音に訳を話した。
 「お、俺……俺はずっと人間から性的に求められることが多くて……その、力を欲する奴らが、その……俺の遺伝子を欲しがってさ……。だからお前に触れられるのが怖いとかじゃなくて、体に染み付いた嫌な記憶が、なんか、まだ、残ってるみたいで!!!!」
 「ナルタくん……そ、そうだよね……昔の人は、ナルタくんの……」
 そう呟いて、海音は珍しく顔を真っ赤に染め上げた。
 「……わ、私は、ナルタくんの力が欲しい訳じゃないの……!!ただ、もっと……もっとナルタくんを知りたくて……色んな、事を、知りたくて」
 「うっ、海音……そんな、そりゃ、俺だってめちゃくちゃお前の、事知りたいし、触れたいけど……っ」
 昂る想いが口から溢れてくる。

 「おっ、お前に触れたら、もう何もかも止められなくなりそうなんだよー!!!!」

 「な、ナルタくん……」
 海音が言葉を失い、ただ顔を真っ赤にしたまま硬直している。
 心に秘めてきた邪な願いを吐き出した勢いで、ナルタは自己嫌悪も吐き出す。
 「ううっ……だ、だから言うのが嫌だったんだよ……!!海音がめちゃくちゃに好きなことに変わりないけど、それと同じくらいお前といっぱい交尾したい……こ、こんな性欲まみれの男なんて嫌だろ……」

 再びの沈黙の後、海音がぽそりと呟く。
 「……ま、魔力増幅の手段のひとつに、肉体関係を結ぶとか、あの本に書いてあったよね……」
 「ゲッ!?」
 ま、まさか海音もあのページを読んでいたのか!?
 ナルタは頷くことも否定する事も出来ずにただ顔を真っ赤にして硬直した。
 海音も恥ずかしさからなのか、真っ赤な顔を手で覆い隠して、時々指の隙間からナルタを見る。
 「……ね、な、ナルタくん……も、もし、今の子供の姿よりもっと大人の姿になれたり……す、するの……かな……??」
 「………………で、出来なくはない。けど……しっぽを隠す時より魔力を消費するから、数分しか出来そうにないと思う……」
 「…………じゃあ、あの、ナルタくん」
 真っ赤な顔から手を下ろして、そして真剣な顔ではっきりと言った。
 「多分、私達、きっと両想いだよね。だから……だから、ナルタくんが大人の姿の時だけ、もう少しえっちなこと、してもいいと、思うの」
 「ううううううう海音、そそそ、それって……」
 「ナルタくん……」
 ナルタは海音の熱を帯びた顔を見て、やっと理性が動き出した。
 ナルタは興奮する想いをぐっと抑え、そして全身に意識を集中させた。

 「わっ……」
 すると、ナルタの全身から炎が吹き上がり、激しく爆ぜると同時に、そこには海音と同年代くらいの青年の姿となったナルタが立っていた。
 「……うわっ!!ごめん!!服破けた!!」
 青年の身体の大きさに合わなくなった子供用の服が肌にくい込み、所々縫い目から大きく布地が裂けていた。
 「………………な、ナルタくん………………」
 しかし、目の前に突然現れた海音よりも背の高い、褐色肌でダークブラウンの髪を持つ男性に、海音は視線が釘付けとなってしまい何も考えられなくなってしまった。
 『こ、これがナルタくんの大人の姿……??』
 焦るナルタの顔を見て、海音は今まで以上に胸が痺れて全身が熱くなる感覚に軽い目眩を覚えた。
 「……?海音……?」
 声もすっかり低くなり、しかしほんの少しだけ少年の時の声質が残っている。
 海音が目を見開いたまま固まってしまったことに気付いて、ナルタはそっと海音の顔を覗き込んだ。
子供のあどけなさは無くなり、青年らしいすっとした輪郭と、僅かに色気を纏わせるその顔立ちは、あまりにも力があった。

 「海音……」
 「ぁ……な、ナルタくん……」
 そっと海音の頬を撫でるその手のひらも、子供の大きさでは無い。
 どこをどう見ても、目の前にいるナルタにあの子供の姿を重ね合わせられる外見的要素が見当たらなかった。
 『……過去の人が、ナルタくんの……身体を求めようとした理由……もしかしたら、こんなにかっこよかったからなのかな……』
 この姿のナルタから触れられることに、安堵ではなく女としての昂りを抱き始めた事に海音は急に恥ずかしくなって、思わずきゅっと目を閉じた。

 『えっ……えっ!?海音!?も、もしかしてこれって……』

 一方ナルタは、見た目が大きくなろうがなんだろうが中身は一切変わらず、海音が好きすぎて常に股間が交尾だ交合いだなんだとその気になるドスケベ炎龍である。
 顔を覗き込んだ途端に瞳を閉じられてしまったら、そりゃもうキスの合図以外考えられない。

 『う、海音……今の俺なら、違うキスをしてもいいんだよな……??』
 それからの脳内ハッピーお花畑のドスケベ炎龍の行動はめちゃくちゃに早かった。

 「海音……好きだ……!!」
 「ん、な、なる……んっ!!」

 再び愛しさが胸からどっと溢れ出し、海音の頬から顎を指先を滑らせ、そのまま素早く擡げて唇を重ねる。
 勿論海音はキス待ちなどしていない。
 突然唇から伝わる温かさと、明らかに少年の唇とは感触の違う、青年のしっかりとした唇の感触に海音の心臓はドクンと飛び上がった。
 しかも今回は優しさとは別物である。
 今までは重ね合うだけのキスだったが、海音が言った言葉を信じたドスケベ炎龍は次のステップに進もうと、徐に海音の唇を舌先でぬるりと舐める。
 『!!!!!!』
 あ、熱い……!!
 海音は突然唇に触れた熱い感触に、ビクンと腰が反応した。
 『ぁ、あっ……ナルタくん、わた、私まだ、心の準備が……』
 うっすらと瞳を開けてみると、ナルタも海音の思いに重ねるように瞼を閉じて海音の唇に想いを馳せている。
 「ん、んん……っ、なる、」
 「海音……そんな声出されたら、ほんと、俺……っ!!!!」
 『ち、違うの!!違うのナルタくんっ』
 本格的に女としての悦びが下半身に広がり始め、慌てる海音は思わずナルタのしっかりとした二の腕にしがみついて口を開ける。
 しかしナルタに海音の思いは通じることはなく、深いキスをせがまれていると感じたナルタは海音をしっかりと抱き寄せ、そのまま熱い吐息を漏らしながら唇を唇で塞いだ。

 「んっ、ん、んーっ!!」

 差し込まれた熱い舌先が海音の怯える舌に触れ、そのまま撫でるようにゆっくりと口内をぬるりと舐める。

 「んっ……ちゅ、んぁ……」
 「は、はぁ、あ……」
 ゆっくりと、そして的確にナルタは海音の舌を捕らえ、上から下へ、海音の舌にたっぷりと自身の唾液を絡めるように舌を絡ませる。
 『海音……!!好きだ……もうなんだっていい、お前が好きだ、もう何も要らない、お前とずっと一緒にいられるなら……!!!!』
 そのままナルタは海音が酸欠になるまで舌をたっぷりと愛で、しっかりと反り勃ったそこからは、布越しに愛しさが滲んでいた。

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