完結【BL】いけない僕をイかせてちょうだい

にあ

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なんで半勃ちしてんの!?

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連れて行かれた風呂場は、分かってたけどこれまたゴージャスだった。風呂場、なんて言葉じゃ合わねーな。バスルームだな、これは。

まるでラブホみたいに、脱衣所と洗い場を仕切ってる壁とドアが透明なガラスで、バスタブは寝られそうにでかいし、洗い場も広い。ここも大理石みたいなマーブル模様の石造りだし、壁には観葉植物が掛かってるし、テレビはあるし、全てが俺の今まで見て来た風呂と違っていた。

「今、溜めるから、先シャワー浴びてて」
「わ、分かった」

スイッチを押してバスタブに湯を張る準備をしたあと、堀越が服を脱ぎ始めた。

「って、何でお前も脱いでんの!?」
ぎょっとして叫ぶ。

素早く全部の服を脱ぎ去った堀越の体は、しっかり鍛えられて引き締まっていて、イケメンフェイスにぴったりのイケボディだった。
そしてなぜだか半勃ちしている。
え、嘘、何これ。でけぇ。半勃ちでコレかよ!?

慌てて目を逸らしたけど一瞬思いきり見てしまったそれは、完勃ちの時の俺や陸人先輩の大きさを軽く凌駕していた。

くっそ、何だよ、イケメンで金持ちでそっちもデカいとか、天に何物与えられてんだ、っつーの。

「今日汗かいたし、俺も早くシャワー浴びたいんだよ。別にいいじゃん」
「け、けど・・・」
「お前な、これからもっと過激なマッサージするんだってこと、覚えてる?そもそも今こういうことしてんのだって、お前が言い出したことで、俺はお前に協力してやってんだからな」

呆れた口調で言われて、俺はうっと言葉に詰まった。
確かに、俺が「どうやったらケツでイケるんだ?」って聞いたから、こうやってレクチャーして貰ってるわけで・・・

「このくらいでビビんなよ。ったく、純情少年は初心だなあ」

せせら笑われて、俺はムッとした。

「分かったよ!別に一緒に入るくらい、なんてことねーし!」

ムカつくなこいつ。俺はもうなるべく堀越の方を見ないようにしながら服を脱いで、先に浴室に入るとシャワーを浴び始めた。

「洗ってやるよ」

目を瞑って髪を濡らしていたら、急に後ろから手を回されて、ビクッとする。

「わっ、何だよ、いいって」
「こういうスキンシップも大事なんだって。俺に緊張したまんまじゃ、ケツでイクなんて無理だぞ」
「う・・・」

何だかんだ言っても、堀越は俺や陸人先輩より男との経験が豊富なことには間違いない。
そう言われると、何もかも手探り状態な俺は、つい納得してしまう。
大人しくなった俺に堀越は気分を良くしたみたいで、

「ん。璃央クンはいい子だな~。可愛い可愛い」と上機嫌で俺を洗い始めた。
その手付きは意外に優しくて丁寧で、正直、気持ち良かった。

「ナカも洗わないとな」

そう言ってケツに手を伸ばされて、俺はビクッとした。

「えっ、ま、待てって」

確かにちゃんと綺麗にしないと俺も嫌だ。だけど、こいつの見ている前でやるのはもっと嫌だ。
「そ、そこはお前が出たあと、自分でやるから!」と堀越を押し返したけど、堀越の体はびくともしない。それどころか、

「俺に任せろよ。そうした方が気持ち良くイケるようになるぜ?」

なんて言われて、俺の心は揺れた。
結局、やって貰ったけど、恥ずかしくて死ぬかと思った。堀越は平然としていて、俺は自分と堀越の経験値の差を、まざまざと見せつけられた気分だった。

最後にシャワーで流されると、「先浸かってて」と言われて、半分魂が抜けたまま大人しく湯船に浸かる。バスタブは175センチの俺が足を曲げずに座れるほどデカくて、ゆったりくつろげた。

堀越が頭を洗っているのを横目で見ながらバスタブの縁を見ると、何かのボタンがある。つい誘われるように押したらバスタブの中にジャバババ!と泡が噴き出して来て焦った。

「うわ!何これ!?」
「ジェットバスだからな。気持ちいいだろ?」

シャンプーの泡を洗い流しながら堀越が言う。

「ジェットバスかよ・・・すげぇな・・・」

何でもありだな。最初びっくりしたけど、泡と水流でマッサージされるみたいな気持ち良さに、体が緩んでくる。

「・・・はぁー、気持ちいー」

思わず堪能していたら、自分を洗い終わった堀越がバスタブに入って来た。
180は越えてるだろう堀越と俺の二人で入っても、そこまでキツキツじゃないのがすごい。

「いいだろ、これ」
「ああ、いーな。うちにも欲しいよ」
「別に、また入りに来てもいいけど」

そう言われて、笑う。

「えー?マジで?でもさ、堀越んち展望台みたいだし、珍しいもんいっぱいあるし、また来たいかも」

本心からそう言ったら、堀越が、ふっと笑った。

「俺んちテーマパークじゃないんだけど。まあ来たいなら来ればいいよ」
「じゃあまたお邪魔しようかなー」

そう言って笑ったら、堀越が体の向きを変えて、俺の隣に座って来た。
さすがに並ぶと少し狭い。

「え、なに?」

また何か妙な空気になって来た。
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