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【第一章】一部

【呼び出されし者】22.神託の巫女 稀人との出会い

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なんだか体がぽかぽかするの。
あんなに痛くて動けなかったのにどこも痛くないの。

ボヤけてよく見えないけど、きっとお兄ちゃんが助けてくれたんだ。
お礼言わなくちゃ。でもすごく眠いの。すぐに寝ちゃいそうなの。
喉がカラカラでうまくしゃべれないよ。

「ぁい・・かと」

クミン、頑張ったけどじょうずにお礼言えた・・・かな?


「よく頑張ったな。生き延びてくれてありがとう」

お兄ちゃんがクミンのこと頑張ったって誉めてくれたの。嬉しいの。
お兄ちゃん、私頑張ってお礼言えたよね?

お兄ちゃんが頭をなでなでしてくれてる。とっても気持ちいい・・よ。クミン頑張った・・・よ。・・・お母さん



なんか、お鼻の奥と喉がむずむずするの。。。ゾクゾクするの。
でも眠いの。
お母さん、おやすみなさい。











美味しいの。クミン、こんな美味しいの食べるの初めてなのぉ!
マテンおばちゃんのおやつよりもきっと美味しいの!
ほっぺが落ちるのっていうのはきっとこれのことなの!

クミン、お口が動くの止まらないの!クミン、今とっても幸せなの!
ほっぺが落ちないように両手でほっぺ押さえるの。

ダインお兄ちゃんが膝の上にクミンを乗せてくれてお水と飴をくれたの。







クミンが目を覚ましたらダインお兄ちゃんがクミンに痛いところ無い?と聞いてきたの。

ダインお兄ちゃんはクミン初めて見た人族なの。
クミン、黒い髪と黒いお目々の人見るの初めてなの。月の明かりがお目々に写って綺麗でじっと見つめちゃうの。

ダインお兄ちゃんがもう一度クミンに痛いところないか教えてと言ったので、首を振って大丈夫だよって伝えたの。クミン、痛いところ無いよ。

ダインお兄ちゃんは人族なのにお話出来るの凄いの。嬉しくて月が浮かぶ黒いお目々をじっと見ちゃうの。

あ、そうだ。名前聞かれたんだったの。
ダインお兄ちゃんが笑顔でクミンをじっと見てるの。

「クミン・・・・」

恥ずかしくて声が小さくなっちゃった。

ダインお兄ちゃんがにっこり笑顔になって、クミンの頭をよしよししてくれたの。気持ちいいの。

「辛いのに良く頑張ったね」

クミン誉められたの。お母さん、クミン頑張ったって誉めて貰えたよ。


「・・・妹と交換してぇなぁ」ハァ

ダインお兄ちゃんが妹となんとかしたいって言ってたけどよくわからなかったの。






ダインお兄ちゃんと頭ツルツルのダラおじさんがお話してるの。

あ、ダラおじさんがお母さんのお願いした傭兵さんなのきっと。ツルツルだもん。
ダインお兄ちゃんとダラおじさん達でいち、にい、さん、しぃ、ごぉ、ろく。
全部で6人だから、ダインお兄ちゃんが稀人様なんだよね?

お母さん、クミンは稀人様を見付けました。あとはお母さんのところにダインお兄ちゃんに来て貰えればお仕事成功だよね。

でもクミンここに閉じ込められて出れないの。

でも飴美味しいの!お口が止まらないの!


ダインお兄ちゃんたちがお話してるけど耳に届かないの。
美味しいので他のこと考えてられないの。
右、左、右、左・・・飴を動かす度に美味しいのがクミンの口一杯拡がるの!

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