水晶龍といっしょ ~ダンジョン巡って魔王の種もぎ~(仮題)

眠り草

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【第一章】一部

【呼び出されし者】27.俺、稀人?

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そこは自然と調和した穏やかな風景だった。

ここまでの道のりが嘘のような平らな土地で木々は適度に疎らで道も人が3人並んで歩ける幅が整えられており歩きやすく整備されていた。

「ここは結界か何かで守られているのですね」
先程までの風景とのあまりの差に尋ねてみた。

「ここは聖地を守る一族にと与えられた土地ですので加護を受けておりますゆえ、魔獣が入ってくることができない安息の地とされております。

本来でしたら稀人様をお迎えに上がり直ちにこちらへお連れしなければなりませんでしたのに、この度はわたくしの不手際のため不遇な境遇に追い込んでしまい、大変申し訳ございませんでした」

クミンのママは、振り返り真正面に向き両手を前で揃えると謝罪の言葉を陳べたあと深々と頭を下げ、そのままひざまづく。

「や、辞めてください。頭を上げて立ってください。
アミラドさんのせいじゃないのですから謝るなんて辞めてくださいよ。
いろいろありましたけど、クミンもダラさんたちも無事に生きてここに来れました。

いろいろと大変な状況にはなりましたけど、クミンやアミラドさんが悪いわけじゃないのですよ。だから頭を下げるのは辞めましょ。
寧ろアミラドさんには助けてもらっているのですから私の方が頭を下げる方ですよ」

それでも跪いたままなので、アミラドさんの前にしゃがみ手をとり立ち上がらせる。

「寛大なお言葉痛み入ります。稀人様はお優しいのですね」
「いえこちらこそ助けて頂きありがとうございました」

と俺も頭を下げ、これでおあいこにしましょうと伝える。
謝罪合戦になっていつまでもここにいても話が進まないから先を促す。

「それで稀人としてはこのあとはどうすれば良いんでしょうかね?
それに私がその稀人なのかどうなのかっても良くわかってないのですけど・・・」

「ダイン様。あの場所、私どもが聖地と呼ぶあの祠にはどのようにお越しになられたかご記憶にございますか?」

「えー、信じて貰えるかわかりませんが・・・」

正直に話すべきかは迷ったが隠しても意味があるようには思えなかったので素直に話すことにした。



「ダイン様はその神様から魔導の瞳を授かったのですね。ではダイン様で間違いありません。
その魔導の瞳こそが稀人様の証しなのです。そしてダイン様から感じる力強いそのマナがなによりの証しです。人族のみならず他者を圧倒するそのマナこそが稀人様の証しなのです」

マナが多いとか自分じゃその辺わからんけど、マナってのがMPのことならダラ達をアナライズした限りじゃ確かに一桁多いけど基準がわからないので判断のしようがない。

鏡を見ていないのでわからんけど、今のところ魔導の瞳も見た目じゃわからないようだし、稀人と見極めるには弱いような気がするんだけどなぁ

他になにかあるのかもしれないがもし俺がその稀人じゃなかった場合、今頃本物の稀人さんは大変なことになってたんじゃないかと・・・

「そうですね。ご自覚が持てないようですので、目的の場所へご案内いたしますね。
・・・でもその前にお疲れでしょうから我が家で一息ついてくださいませ」

そういうとクミン母は、微笑んで村の中へと歩みを進めていった。



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