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初めての性行為

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14歳の時、初めて性体験をした。
私の処女は2万円で、売れた。

ただ、お金が欲しかった。

不幸な人生を、歩んで来たと思った事は無い。

私は、祖母と母、姉の母子家庭で育った。
平和で、穏やかで、幸せだったと思う。
愛し、愛され、大切に育てられた。

性的な事に、特別興味があった訳でもない。

昔は今と違い、性的教育が無かった。
中学2年の私には、男性が女性の体を触る。ぐらいの認識しか無かった。

射精や勃起という言葉さえ知らず、行為に痛みが伴うことも知らない程。
私は、無垢だった。

電柱に張り出された、テレクラ。
今でいう出会い系サイト的なものに、
公衆電話から、深夜1人で、電話をかけた。
そして、処女を売った。

初めての男性との、接触に不快感は感じなかった。
ただ、唇を重ねるのは、気持ち悪いと思ったのを覚えている。

前技もそこそこに、体の大切な部分に、圧迫を感じた。
呼吸ができず、相手に腕を絡ませた。
私を買った男は、ゆっくりと、行為を進めてくれた。
圧迫感が、少し収まった頃、男は動き出した。
自分が何をされているのかも分からなかった。

行為後、初めて、勃起している男根をみた。
女3代、女系家族で、男性器をあまりみたことが無い私には、異物に見えた。

色々な経験を経て、初めての体験は、相手の性器とても大きかったのだと知った。

初めての体験は、私を特別なものになったかのように錯覚させた。

そして、特別になった私は体を売ること覚えた。
簡単に手に入るお金。
電話1つで見つかる、売春相手。
処女なら、10万。
アナルセックスなら、10万。
普通の、性行為なら、2万程。
私の事を、気に入って1度で6万くれる人もいた。

とても簡単なことに覚えた。

死んだ魚のように、ベットに転がれば、相手が満足する。

私がお腹が減ったと言えば、ご飯を食べらしてくれる。
それで、お金が貰える。


あの時の私は、不感症だったようだ。
心の底から、好きだと思える人が出来た時、
初めて、絶頂というものを、感じた。

初めての絶頂を、感じた時。
女性は、心と体が繋がっているのだと感動した。


産まれて初めてできた愛する人。
その人無しでは、生きて行けなくなった。

でも、当時の私は恋も愛も、理解出来なかった。
今思えば、愛される事が当たり前で、愛される努力をしたことが無かった。

私は、なんて幸せだったのだろう。

当たり前の生活。
注がれる愛情。
恵まれた友人関係。


この頃から、私の心は、少しづつ壊れていきはじめたのだろう。

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