舞台の幕が下りるまで

代永 並木

文字の大きさ
32 / 39

捕縛

しおりを挟む
「頑丈ですねその刀」
「特別製」
「知ってます。ただ前見た時より頑丈になってる気がするんですよねぇ」
「知らん」
「それでどうします?」
「?」
「魔物狩り続けますか?」
「帰る魔石素材要らない」
「まぁ強い魔物と戦いましたから疲れましたよね。魔石も素材もどっちも要らないんです!? 高く売れますよ?」
「困ってない」
「私が持ってくの大変なんですが……」

夢が持っていき騎士に見つかると報告しないとならなくなる、間違いなく高等級の最低でも中ボスクラス
無断で踏み入れた事もバレる為間違いなく始末書を書かされる
一方探索者の夜が持っていれば騎士に見つかっても精々注意されるくらいで済む
間違いなく夜が持っていった方が良いが興味が無い

「ってもう帰ろうとしてるし一緒に帰りましょうよ~」

炎の魔物が落とした魔石と素材を回収して夜の元へ駆け足で向かう
夜は取り巻きの魔石を回収する
殲滅エリアから近い、付近の魔物もう倒した為問題なく行けると考えるが魔物の群れが待ち構えていた
10体の魔物、見覚えがなく等級が分からない
4足の獣のような形の魔物、黒いモヤが少ない
(高等級)
刀を抜いて異能を使って魔物の目の前に移動する

「ちょっ、早い早い」

突きを繰り出して頭蓋を貫く
すぐに引き抜いて別の魔物に切り掛る
魔物は後ろに飛び刀による攻撃を回避、反撃をする為に夜目掛けて飛びかかる
飛びかかった魔物は飛んできた氷柱に貫かれ倒れ込む
一度バックステップで下がり攻撃をしてきた魔物をカウンターで切り倒す
氷の礫が魔物を襲う
魔物は怯む、その隙を逃さず刀で切り掛る
氷の礫が当たらなかった魔物が噛み付いてくるが口の中に手を突っ込み舌を掴み引っ張って地面に叩き付ける

「わーお、ワイルド」

近くの魔物を蹴り片手で持った刀で切り裂く
両手で刀を握り力一杯横薙ぎに振るう
2体の魔物を真っ二つにする
楽々魔物を倒していく
(弱い)
黒いモヤが少ない為高等級と考えていたが思っていたより弱く感じる
最後の一体は蹴りで首をへし折り倒す

「弱い」
「いや貴女が強いだけです。この魔物も3等級くらいは有りそうです」
「本当?」
「嘘をつく理由がありません」
「そうか」
「そもそも炎の玉を切り裂くって普通じゃありませんよ」
「試し斬れた」
「普通なら試す事もほぼ無いと思いますね」
「魔物」
「またですか。あの魔物が居なくなったから付近の魔物が自由になったんですかね」

(他にも数体居る)
夢は近くに魔物の気配を感じる

「分からないただ斬る」
「援護します」

異能で移動して切り裂く
現れた魔物を倒していき魔物エリアを抜ける
殲滅エリアに入った途端に魔物が減る
境界線は曖昧でそこに何かある訳でもない
恋歌という強い存在が居る事を知った魔物は近寄りもしない
恋歌が率いる守護隊は魔物に対して牽制をしている

「それじゃ私はバレないように帰るので」

目立つ見た目の夜とは別行動して魔石を持って帰る
バレなければ始末書を書く事は無い
(バレなければと言う奴だよ)

「そうか」
「それじゃまた近いうちに~」

夢は周りを警戒しながら駆け足で帰っていく
傍から見ると怪し過ぎる
夜は魔物を探しながら城門へ向かう
探索者がちらほら見える、魔物を探しているようだ

「おいあんた」

声を掛けられる
近くを探索していた探索者のグループだ
リーダーのような男性が話しかけてくる

「何?」
「あんた今魔物エリアから来たよな?」
「そう」
「ならあの大きな氷の化け物はあんたか?」
「凄いデカい奴!」

男性の言う氷の化け物と言うのは夢の異能で作り出した氷のゴーレムの事だろう
近くで見てかなり大きかった為遠くからでも見えたのだろう

「違う私別異能」
「そうか」
「異能者か1人?」
「そう」
「ならグループ組もうぜ」
「断る」
「ありゃ残念、てかあんたも強いよな? 魔物エリアに入って無傷なんて」
「それなり」
「困ってんだろ。時間取らせて済まないな。魔物探すぞ」
「へぇい」

リーダーの男性が割って入って強引に会話を終わらせて立ち去る
城門へ向かう
魔物は見つからない

「居ない」

魔物を探していると足音がする
咄嗟に物陰に隠れる、聞き覚えのある足音それも複数
守護隊員が見回りをしているようだ

「魔物居ませんね」
「ルナの協定の成果だな。魔物が減ったのは助かる」
「そう遠くないうちにこの辺を城壁で囲む作戦が実行されるらしいな」
「ついにか」
「俺たちは間違いなく駆り出されるな」
「それどころか騎士団総動員だろうな。初の奪われた土地の奪還になる」

実行されれば人類が追い詰められてから初めて行われる奪還作戦となる

「まさか魔物と協力関係を結ぶとは」
「ルナな。外で話す時は名前にしとけ」
「探索者に聞かれたら大変」
「それもそうだな。今までの話とは勝手が違うからな。気をつけねぇと」
「広まったらどうなるか分からねぇ」

ルナとはルナルールスの事
守護隊は外では人名に聞こえるルナという略を使っているようだ
(奪還)

「まぁそう遠くないと言ってもまだ先だろうけどな」
「だろうな。まだ全然準備が整ってない」
「大規模になる、甚大な被害も想定される」
「それだけ犠牲を払ってでも成し遂げたい事ではある」

守護隊が夜の方へ近付く
見回りのルートなのだろう、このままでは接触する
接触は面倒だと思い夜は足音を立てずにその場から去る
城門に行くと鎖に捕らえられた夢と遭遇する
ただの鎖では無い、異能の鎖、頑丈で並の人間では抜け出す事は出来ない
鎖を生み出し拘束する異能は判明している限りたった一つ、天音の異能だ
天音に倒した炎の異能の魔物の魔石を持っている事がバレたようだ
夢は丁度城門を通ろうとしている夜を見つけ視線で助けを求める
(あれ面倒関わらない)
関わったら絶対面倒な事になると直感で理解した夜は無視をする
(無視は酷くない!?)

「さて、どうして魔物エリアに入ったのかそしてこの3等級の主クラスの魔物をどうやって倒したか教えて貰えるかな?」

天音は手に持つ魔石を見せる
探索者であった頃からの経験で大抵魔石を見ればどの等級の魔物か一目で分かる

「あ、え、えぇっと話せば長く……」
「時間はあるから大丈夫」

天音は圧をかける、やっている事は完全に尋問である
炎の異能の魔物は3等級の主クラス、天音が知っている情報によれば夢単独では倒せない
それを考えると一緒に討伐した協力者が居ると確信している
それが騎士か探索者かでだいぶ変わる

「一体協力者は誰? 騎士じゃないよね?」
「き、騎士……では無いですね。はい」

尋問を受けている夢をスルーして夜は城門から城壁内に入る
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~

喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。 庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。 そして18年。 おっさんの実力が白日の下に。 FランクダンジョンはSSSランクだった。 最初のザコ敵はアイアンスライム。 特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。 追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。 そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。 世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。

【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~

シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。 木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。 しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。 そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。 【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】

アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記

ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
 ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。  そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。  【魔物】を倒すと魔石を落とす。  魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。  世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。

【悲報】現代ダンジョン時代、俺の職業がLv.1チンピラ【詰み】

道雪ちゃん
ファンタジー
2024年の年末、世界中に突如ダンジョンが出現した。 大学生・三上ひよりも探索者になることを決意するが、与えられた職業は――世界で一人しかいないユニーク職「Lv.1チンピラ」。 周囲からは笑われ、初期スキルもほとんど役に立たない。 それでも、生き残るためにはダンジョンに挑むしかない。 これは、ネット住民と世界におもちゃにされながらも、真面目に生き抜く青年の物語。 ※基本的にスレッド形式がメインです

冤罪で辺境に幽閉された第4王子

satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。 「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。 辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
児童書・童話
 毒親の父が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い、残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 連載時、HOT 1位ありがとうございました! その他、多数投稿しています。 こちらもよろしくお願いします! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

処理中です...