11 / 15
出会い編
コミュ障魔女の買い溜め
しおりを挟む
ギルドからでた私はお店がたくさんある方へと向かう。
また一週間家に籠るため、その期間の食材を買い溜めするのだ。
(あっ、今日は野菜が安い。少し多めに買って…あとお肉と魚はあんまり期限がもたないから少なめに、それと…。)
3年も続けていれば、買い物もだいぶ慣れてきた。店員さんとの会話は慣れないけれど。
「あら、魔女のお嬢ちゃんかいね。いつもたくさん買ってくれて助かるよ。」
この優しそうなおばあさんは、いつも食材を買っているお店の店主、パウラさんだ。
おばあちゃんが亡くなってから何かと私を気にかけてくれて、たまに商品を安くしてくれたりする、優しい人。
「いえ、お世話になって助かっているのは私の方、なので。」
「いいんだよ。子供は大人に甘えてなんぼってもんだからね。」
「…。」
(私、背が小さくても成人してるのに…。子供…。)
歳の割に成長が遅いことを少し、いやかなり気にしていた私は、ダメージを受けながら買い物を済ませた。
その時、パウラさんの旦那さんが帰ってきた。
「おお、魔女さん来てたのかい。」
畑仕事から帰ってきたみたいで、作業服を着ている。
性格はパウラさんに似ていてふわふわした優しい人だ。
「もう帰りますが、お邪魔してます。」
ぺこりとお辞儀をしておく。
「そうなのかい。
...そういえば、今は瘴気が酷いんだってね。魔女さんも気をつけるんだよ。」
「ああ、王太子様が浄化にくるん、でしたっけ。」
さっきリーシェさんと話した話だろう。
「そうそう、その話だ。王太子様だけでなく英雄様も来るって話だけどな。」
「英雄、様?」
「そう、英雄クロード様だよ。」
どうやら、王太子様だけでなく英雄様も来るらしい。
英雄、クロード様は、龍討伐数は過去最多の人と呼ばれているほど強く、ずるい手を嫌う、まっすぐな人物と言われている。
その性格のせいで、過去に賄賂を渡されようとしても絶対に受けとらず、それを王に告発して素晴らしい忠臣と言われたとか何とか。
まあとにかくすごい人である。
「...街が、賑やかになりそう、ですね。」
なんにせよ、街が活気づくのはいいことだろう。
瘴気も解決しそうだし。
「そうだねぇ。っと、長話をしてすまないね。今日も沢山買ってくれてありがとうね。また来るんだよ。」
「…はい。」
身長のダメージを少し引きづりながら、私は外を出た。
そしてこの時
(英雄様に王太子様...私には関係の無い話だなぁ。)
と思っていた私を、1週間後の私はぶん殴ってやりたい気持ちでいっぱいだった。
また一週間家に籠るため、その期間の食材を買い溜めするのだ。
(あっ、今日は野菜が安い。少し多めに買って…あとお肉と魚はあんまり期限がもたないから少なめに、それと…。)
3年も続けていれば、買い物もだいぶ慣れてきた。店員さんとの会話は慣れないけれど。
「あら、魔女のお嬢ちゃんかいね。いつもたくさん買ってくれて助かるよ。」
この優しそうなおばあさんは、いつも食材を買っているお店の店主、パウラさんだ。
おばあちゃんが亡くなってから何かと私を気にかけてくれて、たまに商品を安くしてくれたりする、優しい人。
「いえ、お世話になって助かっているのは私の方、なので。」
「いいんだよ。子供は大人に甘えてなんぼってもんだからね。」
「…。」
(私、背が小さくても成人してるのに…。子供…。)
歳の割に成長が遅いことを少し、いやかなり気にしていた私は、ダメージを受けながら買い物を済ませた。
その時、パウラさんの旦那さんが帰ってきた。
「おお、魔女さん来てたのかい。」
畑仕事から帰ってきたみたいで、作業服を着ている。
性格はパウラさんに似ていてふわふわした優しい人だ。
「もう帰りますが、お邪魔してます。」
ぺこりとお辞儀をしておく。
「そうなのかい。
...そういえば、今は瘴気が酷いんだってね。魔女さんも気をつけるんだよ。」
「ああ、王太子様が浄化にくるん、でしたっけ。」
さっきリーシェさんと話した話だろう。
「そうそう、その話だ。王太子様だけでなく英雄様も来るって話だけどな。」
「英雄、様?」
「そう、英雄クロード様だよ。」
どうやら、王太子様だけでなく英雄様も来るらしい。
英雄、クロード様は、龍討伐数は過去最多の人と呼ばれているほど強く、ずるい手を嫌う、まっすぐな人物と言われている。
その性格のせいで、過去に賄賂を渡されようとしても絶対に受けとらず、それを王に告発して素晴らしい忠臣と言われたとか何とか。
まあとにかくすごい人である。
「...街が、賑やかになりそう、ですね。」
なんにせよ、街が活気づくのはいいことだろう。
瘴気も解決しそうだし。
「そうだねぇ。っと、長話をしてすまないね。今日も沢山買ってくれてありがとうね。また来るんだよ。」
「…はい。」
身長のダメージを少し引きづりながら、私は外を出た。
そしてこの時
(英雄様に王太子様...私には関係の無い話だなぁ。)
と思っていた私を、1週間後の私はぶん殴ってやりたい気持ちでいっぱいだった。
10
あなたにおすすめの小説
初夜に暴言を吐いた夫は後悔し続ける──10年後の償い【完結】
星森 永羽(ほしもりとわ)
恋愛
王命により、辺境伯ロキアのもとへ嫁いだのは、金髪翠眼の美しき公爵令嬢スフィア。
だが、初夜に彼が告げたのは、愛も権限も与えないという冷酷な宣言だった。噂に踊らされ、彼女を「穢れた花嫁」と罵ったロキア。
しかし、わずか一日でスフィアは姿を消し、教会から届いたのは婚姻無効と慰謝料請求の書状──。
王と公爵の怒りを買ったロキアは、爵位も領地も名誉も奪われ、ただの補佐官として生きることに。
そして十年後、運命のいたずらか、彼は被災地で再びスフィアと出会う。
地位も捨て、娘を抱えて生きる彼女の姿に、ロキアの胸に去来するのは、悔恨と赦しを乞う想い──。
⚠️本作はAIの生成した文章を一部に使用しています。
夫が運命の番と出会いました
重田いの
恋愛
幼馴染のいいなづけとして育ってきた銀狼族の族長エーリヒと、妻ローゼマリー。
だがエーリヒに運命の番が現れたことにより、二人は離別する。
しかし二年後、修道院に暮らすローゼマリーの元へエーリヒが現れ――!?
拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました
星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎
王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝――
路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。
熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。
「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」
甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。
よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、
気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて――
しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!?
「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」
年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。
ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。
二十年以上無視してきた夫が、今さら文通を申し込んできました
小豆缶
恋愛
「お願いです。文通から始めてもらえませんか?」
二十年以上会話もなかった夫――この国の王が、ある日突然そう言ってきた。
第一王妃マリアは、公爵家出身の正妃。だが夫はかつて、寵愛する第三王妃の話のみを信じ、彼女を殴ったことがある。その事件が原因で、マリアは男性恐怖症が悪化して、夫と二人きりでは会話すらできなくなっていた。
それから二十年。
第三王妃はとある事故で亡くなり、夫は反省したらしい。だからといって――今さら夫婦関係をやり直したいと言われても遅すぎる。
なのに王は諦めない。毎日の手紙。花を一輪。夜食の差し入れ。
不器用すぎる求愛に振り回されるうち、マリアの中で止まっていた感情が少しずつ動き始める。
これは、冷えきった政略夫婦が「文通」からやり直す恋の話。
※本作は「存在されていないことにされていた管理ギフトの少女王宮で真の家族に出会う」のスピンオフですが、単体で読めます。
転生先が意地悪な王妃でした。うちの子が可愛いので今日から優しいママになります! ~陛下、もしかして一緒に遊びたいのですか?
朱音ゆうひ@『桜の嫁入り』発売中です
恋愛
転生したら、我が子に冷たくする酷い王妃になってしまった!
「お母様、謝るわ。お母様、今日から変わる。あなたを一生懸命愛して、優しくして、幸せにするからね……っ」
王子を抱きしめて誓った私は、その日から愛情をたっぷりと注ぐ。
不仲だった夫(国王)は、そんな私と息子にそわそわと近づいてくる。
もしかして一緒に遊びたいのですか、あなた?
他サイトにも掲載しています( https://ncode.syosetu.com/n5296ig/)
私の息子を“愛人の子の下”にすると言った夫へ──その瞬間、正妻の役目は終わりました
放浪人
恋愛
政略結婚で伯爵家に嫁いだ侯爵令嬢リディアは、愛のない夫婦関係を「正妻の務め」と割り切り、赤字だらけの領地を立て直してきた。帳簿を整え、税の徴収を正し、交易路を広げ、収穫が不安定な年には備蓄を回す――伯爵家の体裁を保ってきたのは、いつも彼女の実務だった。
だがある日、夫オスヴァルドが屋敷に連れ帰ったのは“幼馴染”の女とその息子。
「彼女は可哀想なんだ」
「この子を跡取りにする」
そして人前で、平然と言い放つ。
――「君の息子は、愛人の子の“下”で学べばいい」
その瞬間、リディアの中で何かが静かに終わった。怒鳴らない。泣かない。微笑みすら崩さない。
「承知しました。では――正妻の役目は終わりましたね」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる