転生したらモブ侍女のはずが…どうしてこうなった！？

イシャールsaid7 終

「マナ？」


この声は……ご主人様だ！！


「やべっ！？」

「へ？」


俺は咄嗟に天井裏に身を潜めた


「誰かいるのか！？」


ガチャッ


と、同時にご主人様が勢いよくドアを開けて入って来る


あぶないあぶない、間一髪だった…
マナちゃんの部屋に予め細工をしておいて正解だったな

俺はこっそり覗き穴を天井に作っていて、その穴からマナちゃんとご主人様の様子を見ていた


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


パタンッ……


やっとご主人様が出て行った


正直何度ご主人様を気絶させようと思った事か、マナちゃんもマナちゃんで貞操の危機なのに何されるかも分かってないし…

あんなはっきり“セックスがしたい”って言わないと分からないなんて…
天然通り越してアホなんじゃないかと思ってしまった

でもそんなマナちゃんの感じてる姿を見て、正直抜いてしまった……

マナちゃんに厭らしい事をしているご主人様を妬ましく思いながらも、ご主人様に俺を重ねてついつい手が勝手に自分の息子を触ってしまっていた

これは仕事なのに…
ちょっと軽い自己嫌悪に陥る


それにしてもご主人様、告白までしてマナちゃんに対してかなり本気だったな…
あの氷結の貴公子様を本気にさせるなんてやっぱマナちゃんって凄いわ…

それに対してマナちゃんは舞踏会まで待ってほしいだの、ピンク髪の運命の人が現れるんだだの、なんか物凄く支離滅裂な事を言ってたな…

最初はご主人様から逃げる為に頭がおかしくなった振りでもしてるのかと思った
でもあんなに真剣に訴えて、挙げ句の果てに“何してもいいですから！！”なんて墓穴を掘るような事を言いはじめて…
俄には信じられないけど、マナちゃんそんな嘘つけるような器用なタイプじゃないだろうし、とても嘘には見えなかったんだよな～


これも殿下に報告すべきか…？


一先ず城に帰ってから報告に行かないとな…


俺はそっと天井裏から移動した