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朝からやらかしちゃいました!?
しおりを挟むチュンチュンー・・・
鳥の鳴き声がする……
「マ……ナ……」
「んん……」
やだ、まだ眠い………
「また遅刻するの?」
え、また…って?
「じゃあ罰則かな?」
罰則………………
……え、罰則!?
嫌な言葉にパチッと目を覚ました
「おはようマナ」
「へ………?」
目の前には私の横で、輝かしい笑顔をこちらに向ける王子様がいました
「ななななな…!?」
なんで王子様が私の部屋にいるの!?
驚きすぎて固まって、口をパクパクさせる事しかできない
「朝からマナは大胆だね」
「へ…?」
大胆………?
「私はこのままでもいいんだけどね」
隣で頬杖をついている王子様の視線の先を見ると、私が王子様を抱き枕みたいにして足を絡めさせていた
「ひぃいい、すみません!!」
ズサササッと驚いて飛び退く
え?え?
もう訳が分からない
なんで王子様が私の部屋で隣に寝てるの!?
「本当はマナが私を決まった時間に起こしにこなきゃいけないんだけど、中々来ないから何かあったのかと思って、悪いんだけど合鍵を使って入ったよ」
「あ、合鍵?」
「私の侍女なんだから、私が管理するのは当然だよね?」
え…?
そういうものなのかな?
でも王宮のルールとかまだよく分かんないし、クロムハート家と勝手が違うのは当たり前なのかも…
「でもなんで一緒に寝て…」
「マナが起こそうとしたら、抱きついてきたんだよ?」
「へ…?」
わ、私が!?
うそ、そんな事するはず…
いや、でも前世では妹と一緒に寝る時はかなり抱きつき癖があって、寝苦しいからやめて!って怒られた事もあったかも…
サァーッと血の気が引いていく
「本当にすみません!!」
ベッドの端で土下座する
私何やっちゃってるんだろ…
朝から王子様を起こすなんて事も知らなかったし、それ所か心配して、わざわざ起こしに来てくれた優しい王子様に抱きつくなんて……
不敬罪所の騒ぎじゃないし、下手したら本物の首が飛んじゃうかも!?
「ふふふ…ははははっ!」
チラッと顔を上げると、王子様がお腹を押さえて笑っていた
「あの…?」
え、何がそんなにおかしいの?
「はぁ…マナは本当に可愛いね」
「はい?」
な、なんで?
土下座が可愛いの???
「とりあえず支度してきなよ
今日は私は昼から仕事だから、まだゆっくりでいいよ」
「は、はい…」
これは…
一応許してもらえたのかな…?
とりあえずお風呂と着替え…
あ、あれ?
私こんなネグリジェなんて着てたかな…?
ふと自分の服装を見ると、可愛いらしい淡い青色のフリルが付いたネグリジェを着ていた
ん~
疲れすぎてて、昨日侍女服のまま寝落ちしちゃったと思ったけど…
記憶が曖昧すぎて全然思い出せない
無意識に着替えだけはしてたのかな?
とりあえず、お風呂には入らなくちゃ…
「あ、あの…」
「どうしたの?」
「お、お風呂に入りたいので、少し出てもらってもいいですか?」
流石に脱いだりするのに王子様がいたら何もできない
「あぁ、じゃあ後で隣の部屋に来てね」
「は、はい…」
隣の部屋?
なんで隣の部屋なんだろ…
疑問に思いながらも王子様が出て行ったのを確認してから、部屋にある豪華な備え付けのお風呂に入った
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