残業女子と定食屋青年の 奪う恋じゃなくて、分け合うごはん

乾為天女

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第14話 奪われる前に、決めること

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 木曜日の夜、オフィス街の外れにあるガラス張りのカフェは、仕事帰りの人たちでほどよくにぎわっていた。
 壁一面の窓の向こうには、ライトアップされたビルの輪郭が浮かび、店内には小さくジャズが流れている。

 桜子は、丸いテーブルの上に置かれたグラスの水滴を指先でなぞっていた。
 向かい側では、凌がスマホを斜めに立てかけ、仕事のメールを確認している。
 テーブルの中央には、色鮮やかなサラダと、盛り付けに気を遣った前菜のプレート。
 どれもきれいで、写真に撮ればきっと映えるのだろう。

「ごめん、あと一通だけ」
「ううん、大丈夫」
 そう答えながら、桜子は自分の手のひらを膝の上で握ったり開いたりしていた。
 週末の土日、みつよ食堂の手伝いに入るようになってから、指先のまめは少し硬くなっている。
 その感触を確かめるように、親指でなぞる。

「そういえばさ」
 スマホをテーブルに伏せ、凌が話題を変えた。
「この前の土日も、あの商店街の店、行ってたんでしょ?」
「うん。ちょっと、手伝いを」
「手伝い?」
「仕込みとか、片づけとか……玉ねぎ、山ほど刻んだよ」
 思い出して苦笑いすると、凌は目を丸くした。

「え、ただで?」
「まかないは出るよ」
「いや、そういう問題じゃなくてさ」
 凌は、グラスの脚を指でつまんでくるりと回した。
「せっかくの休日に、わざわざそんなとこ行って、汗だくで働いて、お金にもならないって。
 なんか、もったいなくない?」

 その言い方に、桜子の胸がちくりとした。
 うまく言い返せなくて、グラスの水滴に視線を落とす。

「だってさ」
 凌は続ける。
「君の仕事、今ちょうど評価のタイミングじゃん。
 資格の勉強するとか、プレゼンの資料研究するとか、そういうのに時間使ったほうがよくない?
 ああいう定食屋の手伝いなんて、正直、誰でもできるんだし」

「……誰でも、できる?」
「うん。
 失礼かもしれないけどさ」
 そう前置きしながら、凌は肩をすくめる。
「君、本気出せばもっといいとこ行けると思うんだよね。
 なのに、ああいうところに情が移っちゃうと、もったいないっていうか」
 冗談めかした口調なのに、言葉だけがやけにはっきりと耳に残った。

 胸の奥で、何かがぎゅっと縮こまる。
 自分の「手」の中に、誰かのごはんの湯気が、確かに残っている気がしていた。
 玉ねぎの匂いと、味噌汁の温度と、皿を受け取るときの「ありがとう」の音。
 それを「誰でもできる」でひとまとめにされたような気がして、指先が冷たくなる。

「……ごめん」
 気づけば、その言葉が口から漏れていた。
「え? なんで君が謝るの」
「なんか、ちゃんと説明できなくて」
「説明なんていいよ。
 まあ、その店が好きなのはわかったし」
 凌は、話を終わらせるように笑うと、グラスの水を飲み干した。
「とりあえず、来月の記念日は、ちゃんとしたとこ予約するから。
 今度こそ、シンデレラが場違いにならないところね」

 さらりと放たれたその一言が、とどめのように胸に刺さった。
 場違い。
 誰の、どこが、場違いなのか。
 問い返す前に、テーブルに運ばれてきたメインディッシュの湯気が、二人のあいだの空気を遮った。

     *

 店を出たあと、凌と別れて駅で反対方向のホームに立つ。
 人の波が引いていったあと、ホームのベンチに腰を下ろした。
 膝の上で自分の「手」を握りしめる。
 指の腹に、今日一日キーボードを叩いていたときの違和感と、週末の包丁の柄の感触が、交互に蘇る。

 電車が来るアナウンスが流れても、立ち上がる気になれなかった。
 気づけば、スマホの画面を開いていた。
 履歴の一番上に、「みつよ食堂」の文字。
 駅から商店街までは、少しだけ遠回りになる。
 それでも、足がそちらに向かっていた。

     *

 アーケードに入ると、商店街は半分眠り始めていた。
 シャッターを下ろし終えた店もあれば、片づけをしながら常連と話し込んでいる店もある。
 その中で、みつよ食堂の赤いひさしの下だけが、いつもどおりあたたかい光をこぼしていた。

 引き戸を開けると、カウンターには数人の客が座っていた。
 作業着の男性がテレビの野球中継に相槌を打ち、奥のテーブルでは実記がノートパソコンに向かっている。
 勇一は、カウンターの端でスケッチブックを広げていた。

「いらっしゃい……って」
 琉叶が、注文票を片手にこちらを見て、目を丸くする。
「こんばんは」
 桜子は、精一杯、いつもの声を出した。
 でも、その声が少しだけかすれていることに、自分でも気づく。

「お疲れ」
 カウンターの内側から、美津代が顔を出した。
「今日は、遅いね」
「ちょっと……寄り道してきました」
 桜子は、いつもの席に腰を下ろした。
 椅子に座った瞬間、張り詰めていた背筋が少しだけ崩れる。

 勇一が、スケッチブックから顔を上げる。
「今日の顔は、『二番目』って感じじゃないね」
「やめてください、それ」
 反射的に返した声に、自分で苦笑した。
「じゃあ、『主役取り戻したい』顔?」
「それも、なんか違う……かも」
 曖昧に答えると、美津代がふっと目を細めた。

「とりあえず」
 琉叶が、メニュー表を手にして言う。
「何か、食べられそうですか」
「……シンデレラ定食、お願いしてもいいですか」
 そう口にした瞬間、胸の奥がきゅっと締めつけられた。
 今日だけ主役になりたい理由を、まだ言葉にできていないのに。 

「もちろん」
 琉叶は、ホワイトボードに視線を向ける前に、そっと問いかけるような目をした。
「理由は、あとからでも大丈夫です」

 カウンターの上に、白いカードが一枚置かれる。
「今日だけ主役になりたい理由」と印刷されたその下は、まだ真っ白だった。

     *

 ボールペンを握る「手」が、小さく震えていた。
 何度か深呼吸をしても、震えは収まらない。
 文字を書こうとするたびに、凌の声が頭の中でリピートする。

『ああいう定食屋の手伝いなんて、正直、誰でもできるんだし』

 胸のあたりまで熱くなってきて、視界がぼやける。
 涙がこぼれそうになるのを、カードで隠すようにうつむいた。

「……桜子」
 カウンター越しに、美津代の声が落ちてきた。
「うちのカードはね、誰かに見せるための台本じゃないよ」
「え?」
「自分で自分に言ってあげたいことを、先に書いとく紙さ」
 ふふっと笑いながら、ふきんをしぼる手を止める。
「『今日くらい泣いてもいい』でも、『本当は帰りたくない』でも。
 何書いたって、ここから逃げ出しはしないから」

 桜子は、カードの角を指でなぞった。
 胸の奥に溜まっていた言葉たちが、カードの上に行き場を求めてうずく。

「……人はね」
 美津代は、鍋の蓋を片手で押さえながら続けた。
「誰かに奪われるんじゃないよ」
「え」
「自分で、離れるか。
 それとも、握り続けるか」
 そう言って、自分の「手」をぎゅっと握ってみせる。
「そのどっちかを、いつか自分で決めるのさ。
 その前に、『奪われた』って言葉でくるんじゃうと、もったいないよ」

 その言葉が、胸の真ん中に落ちてきた。
 奪うとか、奪われるとか。
 ここ数日、頭の中をぐるぐる回っていた言葉たちが、一度にほどけていく。

「……わたし、ちゃんと決めてないのに」
 気づけば、声が漏れていた。
「誰かに対しても、自分に対しても」
「だったら、そのことを、最初の一枚に書けばいい」
 美津代は、カードを指さした。
「うちのシンデレラ、たまには自分の恋のことも書きなさい」

 桜子は、震える指でペンを握り直した。
 カードの中央に、ゆっくりと言葉を刻んでいく。

『ちゃんと自分で決めたい』

 最後の一画を書き終えたとき、肺の奥から、長い息が抜けた。
 書き上がった文字は、ところどころ線が震えている。
 それでも、その揺れごと、自分の気持ちの形のような気がした。

 カードをスタンドに立てると、美津代が小さくうなずいた。
「よし。
 それなら、今日はうちで考えるのはここまで。
 残りは、ごはんと一緒に、ゆっくり咀嚼しな」

     *

 厨房にカードがそっと回される。
 琉叶は、手元の鍋から一瞬だけ目を離し、カードに視線を落とした。

『ちゃんと自分で決めたい』

 短い一行。
 それだけなのに、その文字から、昼間の会社での顔も、夜のカフェでの会話も、想像できてしまう気がした。
 昨日までと違うのは、「誰かのせい」にしていないことだ。

「……かしこまりました」
 小さくつぶやいてから、冷蔵庫を開ける。
 いつものシンデレラ定食の材料が並ぶ段とは別に、奥の棚から小さな瓶を取り出した。
 レモンの皮とハーブを漬け込んだ、自家製のドレッシング。
 メニュー表には載せていないが、美津代と二人で試作していたものだ。

 まな板の上に、色の濃い鶏肉を置く。
 塩をふり、カードの言葉をもう一度心の中で繰り返す。

『ちゃんと自分で決めたい』

 油をひいたフライパンに、鶏肉をそっと置く。
 じゅう、と音が立つ。
 皮目がこんがり焼けていくうちに、厨房の空気に香ばしい匂いが広がった。

 同時に、別の鍋では、玉ねぎときのこがゆっくりと煮こまれていく。
 焦げないように火加減を見ながら、琉叶は心の中でメニューを組み立てた。

「よし」
 皿を温め、野菜を盛りつける。
 鶏肉を切り分け、少しだけレモンのドレッシングをかける。
 横には、刻んだ野菜のマリネと、いつもより具だくさんの味噌汁。

 本日のシンデレラ定食。
 テーマは、「奪われる前に、自分で選ぶ力」。
 カードには書かれていない名前を、心の中だけでそっとつける。

     *

「お待たせしました」
 カウンターに、お盆がそっと置かれる。
 桜子は、湯気の向こうに並んだ皿を見て、目を瞬かせた。

「これ……新メニューですか」
「試作中だったやつを、少しだけアレンジしました」
 琉叶は、少しだけ照れくさそうに笑う。
「噛めば噛むほど味が出るやつです。
 決めるときは、一口で飲み込まないほうがいいので」

 その言い方に、思わず笑いがこぼれた。
 さっきまで重かった胸のあたりが、少しだけ軽くなる。

「いただきます」
 手を合わせ、一口目を口に運ぶ。
 香ばしい鶏肉の旨みと、レモンとハーブの香りがふわりと広がる。
 噛むたびに味が変わっていく。
 すぐに飲み込むのが惜しくて、自然と咀嚼の回数が増えた。

 横目で、カウンターの向こうを見る。
 琉叶は、次の注文に向かいながらも、ときどきこちらの様子をちらりと見ていた。
 その視線に気づくたび、桜子は、少しだけ背筋を伸ばす。

 一皿食べ終えるころには、さっきまで胸を占めていた「奪われる」という言葉が、いつのまにか遠くへ追いやられていた。
 代わりに残っているのは、「どうしたい?」という問いだけ。

「……ごちそうさまでした」
 深く頭を下げると、指先のまめが、テーブルにそっと触れた。
 その小さな痛みが、今の自分の場所を教えてくれている気がした。

「いってらっしゃい」
 店を出るとき、いつもの声が背中に届く。
 今日は、その言葉が少し違って聞こえた。
 どこかへ戻されるのではなく、自分の足でどこかへ向かうように背中を押される感覚。

 アーケードの外に出ると、夜風が頬を撫でた。
 桜子は、自分の「手」をそっと握りしめる。
 もう一度、頭の中でカードの文字をなぞる。

『ちゃんと自分で決めたい』

 奪われる前に。
 誰かのせいにする前に。
 自分の「手」で、自分のこれからを選ぶこと。
 その小さな決意が、指先からじんわりと伝わってきた。
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