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第5話「優作のリーダーシップ講座」
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五月二日、木曜日の放課後。
夕暮れの体育館ステージ裏では、文化祭実行委員のメンバー八人が、雑然と並べられた椅子に集まっていた。
壁際には、ホワイトボードと簡易なプロジェクター。
視聴覚室が使えなかったため、急遽ここが今日の“作戦会議場”となったのだ。
「じゃあ、時間ぴったりになったんで始めます」
すっくと立ち上がったのは、眼鏡をかけた男子――優作だった。
手元のバインダーには、事前に作成されたA4のタイムスケジュール案が綴じられている。
「文化祭まで、あと五か月弱。今日はまず全体の進行計画を立てて、それを基に各班のタスク分担を整理します」
「お、おう……なんか本格的」
俊介が椅子にだらしなく座ったまま言った。
その横で、亮汰が紙コップをくるくる回しながら苦笑する。
「なあ、俺ら一年で、ここまでガチでやるのって珍しくね?」
「珍しいけど、必要だと思う」
希がきっぱりと言い切った。
「準備って、後回しにすると必ず歪むし、ちゃんと計画立てる人がいるのは助かるよ」
「おっ、副委員長の援護射撃入りましたー」
遥輝が茶々を入れながら優作の資料を覗き込む。
「でも、すごいなこれ。タイムライン、週単位で全部埋まってる」
「当たり前だ」
優作はまっすぐな目で遥輝を見る。
「進行役は、情報と時間の整理が仕事だから。迷わないために、最初の設計が一番大事なんだ」
「へぇ、そっちのタイプか」
遥輝は笑って言う。
「こういう人が一人いると、助かるよね、ほんと」
百合香が横でうなずいた。
「でも、スケジュールに“全員意見提出日”ってあるのがいいと思う。押しつけにならないようにって意図、伝わる」
「そう。それがルールってこと。意見は出す義務がある。黙ってるだけじゃ参加してないのと同じだから」
優作の言葉に、志歩が思わずうなった。
「その考え方、すごく好き。強制じゃなくて、ルールとしての共有。……わかりやすい」
そのとき、不意に真緒が手を挙げた。
「ただ、ちょっとだけ気になったんだけど……」
「どうぞ」
「“最終確認締切”って項目、かなり早めに設定されてるよね? 本番の三週間前だったけど、それって修正余裕あるの?」
「もちろんある」
優作は即答する。
「でも、余裕を取るために、締切は前倒ししておくべき。ギリギリまで引き延ばせば、失敗率は上がる」
「うん、納得」
真緒が小さく笑ってうなずくと、その場の空気がぐっと前向きになった。
だが――その雰囲気に、水を差すような声が響く。
「なあ、こんな感じでずっとガチガチ進めてくの?」
椅子にふんぞり返った俊介が、不満げに言った。
優作は一瞬、言葉を止めた。
俊介の視線には挑むような光がある。
「ずっとガチガチってのも、息詰まると思うけどな」
俊介は、片足を椅子の上に引き上げ、肘を膝に乗せたまま目を細めた。
「高校の文化祭だぜ? もう少し遊び心あってもよくね?」
その言葉に、優作の眉がわずかに動いた。
「遊び心は、ルールの中にあるべきだ」
淡々と返すその声には、芯の通った静けさがあった。
「全員が同じルールを理解しているからこそ、自由が成立する。逆はない」
「……堅いな」
俊介は鼻で笑ったが、その目つきには試すような色が混ざっていた。
「俺が言ってるのは、“やり方の話”じゃない。“気分の話”」
「それは理解している。だが、気分で物事を決めた結果、責任が曖昧になるのは避けたい」
「つまり、お前は責任を最優先にしたいってこと?」
「違う。“共有”を最優先にしてる」
その一言で、空気が一瞬止まった。
「文化祭は“全員のもの”だ。誰かが暴走しても、誰かがサボっても、その結果は“全員の責任”として残る。
だからこそ、俺は“先に線引きを明確にしておく”っていうやり方を選んでる」
優作の声は淡々としていたが、その眼差しは、俊介にまっすぐ向けられていた。
ごまかしも、揺らぎもない。
俊介はふいに視線を逸らし、天井の鉄骨を見上げた。
ややあって、肩をすくめる。
「……ま、嫌いじゃないよ。そういう頑固なやつ。俺にはできないから」
そう言って、組んでいた足をほどき、椅子に深く座り直した。
「じゃあ、今日のところはお前のやり方に乗っかってやるよ。
ただし、あんまり締めつけすぎんなよ。高校生なんだからな」
それは、一種の妥協――あるいは、俊介なりの信頼の表現だった。
そのやり取りを、遥輝はどこか楽しそうに眺めていた。
「いいねえ。真逆な二人の会話って感じ」
「……仲良くはないから」
俊介がぶっきらぼうに返すが、遥輝は悪びれずに笑う。
一方、真緒がタイムスケジュールのコピーを眺めながら口を開いた。
「でも、優作くんって意外と頑固だったんだね」
「意外だった?」
「うん、もっと冷静で、マニュアル的な感じかと思ってたけど。ちゃんと“信念”があるっていうか」
「俺はルールを守ることより、ルールを“納得して運用すること”のほうが大事だと思ってる」
「……なるほど」
真緒がぽつりとつぶやいたその声には、わずかに尊敬の色が混じっていた。
資料配布が一通り終わったあと、優作は改めて全員の顔を見渡した。
「全体計画について、今日の段階で疑問や異議がある人は、今、出してくれ」
「質問っていうか……」
志歩が手を挙げる。
「このスケジュール、けっこう細かいけど、これって絶対に守らなきゃいけない? たとえば、個人都合でズレたときは?」
「その場合は、必ず代替案を添えて報告してくれ」
優作は即答した。
「“できません”だけじゃ意味がない。“だからこう動きます”があって初めて協力になる。代替案がないなら、相談すること」
その答えに、志歩は軽く目を丸くしたあと、コクンとうなずいた。
「……うん、わかりやすい。それならできる気がする」
遥輝がふと隣で笑う。
「ね、頼れる委員長がもう一人増えたって感じじゃない?」
「俺は補佐だからな。責任は分散せず、共有する。それが組織原則」
優作はさらりと返す。が、その言葉にはどこかユーモアが混じっていた。
希がそれを聞き、思わずくすっと笑った。
「……なんか、少しだけ文化祭が“楽しみ”って思えてきたかも」
「お、名副委員長発言」
真緒がからかうように言い、希が照れ隠しのように髪をいじる。
その様子を見ていた百合香が、ふと資料の端を指でなぞりながら呟くように言った。
「きちんと考えられたルールって、誰かを守るためにあるんだね。縛るためじゃなくて」
その静かな一言に、優作はわずかに目を見開いた。
そして、少しだけ頬を緩めて――
「ありがとう。その言い方、気に入った」
その場の空気が一層やわらいだ。
やがて、会議は終了の時間を迎える。
資料を回収し、椅子を戻しながら、八人はそれぞれの帰路へと動き始めた。
「優作」
最後に残った遥輝が、声をかけた。
「今日の進行、すごく助かった。ありがとう」
「当然の仕事だ。それに――」
優作は小さく息を整え、遥輝の目を見て言った。
「君が“委員長”でよかった。思ったより遥かに、柔らかくて芯がある」
「……あ、それ俺も自分で時々思う」
「自己評価、高すぎないか?」
二人の笑い声が、静かな体育館裏に響いた。
五月の夕暮れ、ほんのり色づいた空の下――
文化祭へ向けたチームの輪郭が、少しずつ形になり始めていた。
(第5話 完)
夕暮れの体育館ステージ裏では、文化祭実行委員のメンバー八人が、雑然と並べられた椅子に集まっていた。
壁際には、ホワイトボードと簡易なプロジェクター。
視聴覚室が使えなかったため、急遽ここが今日の“作戦会議場”となったのだ。
「じゃあ、時間ぴったりになったんで始めます」
すっくと立ち上がったのは、眼鏡をかけた男子――優作だった。
手元のバインダーには、事前に作成されたA4のタイムスケジュール案が綴じられている。
「文化祭まで、あと五か月弱。今日はまず全体の進行計画を立てて、それを基に各班のタスク分担を整理します」
「お、おう……なんか本格的」
俊介が椅子にだらしなく座ったまま言った。
その横で、亮汰が紙コップをくるくる回しながら苦笑する。
「なあ、俺ら一年で、ここまでガチでやるのって珍しくね?」
「珍しいけど、必要だと思う」
希がきっぱりと言い切った。
「準備って、後回しにすると必ず歪むし、ちゃんと計画立てる人がいるのは助かるよ」
「おっ、副委員長の援護射撃入りましたー」
遥輝が茶々を入れながら優作の資料を覗き込む。
「でも、すごいなこれ。タイムライン、週単位で全部埋まってる」
「当たり前だ」
優作はまっすぐな目で遥輝を見る。
「進行役は、情報と時間の整理が仕事だから。迷わないために、最初の設計が一番大事なんだ」
「へぇ、そっちのタイプか」
遥輝は笑って言う。
「こういう人が一人いると、助かるよね、ほんと」
百合香が横でうなずいた。
「でも、スケジュールに“全員意見提出日”ってあるのがいいと思う。押しつけにならないようにって意図、伝わる」
「そう。それがルールってこと。意見は出す義務がある。黙ってるだけじゃ参加してないのと同じだから」
優作の言葉に、志歩が思わずうなった。
「その考え方、すごく好き。強制じゃなくて、ルールとしての共有。……わかりやすい」
そのとき、不意に真緒が手を挙げた。
「ただ、ちょっとだけ気になったんだけど……」
「どうぞ」
「“最終確認締切”って項目、かなり早めに設定されてるよね? 本番の三週間前だったけど、それって修正余裕あるの?」
「もちろんある」
優作は即答する。
「でも、余裕を取るために、締切は前倒ししておくべき。ギリギリまで引き延ばせば、失敗率は上がる」
「うん、納得」
真緒が小さく笑ってうなずくと、その場の空気がぐっと前向きになった。
だが――その雰囲気に、水を差すような声が響く。
「なあ、こんな感じでずっとガチガチ進めてくの?」
椅子にふんぞり返った俊介が、不満げに言った。
優作は一瞬、言葉を止めた。
俊介の視線には挑むような光がある。
「ずっとガチガチってのも、息詰まると思うけどな」
俊介は、片足を椅子の上に引き上げ、肘を膝に乗せたまま目を細めた。
「高校の文化祭だぜ? もう少し遊び心あってもよくね?」
その言葉に、優作の眉がわずかに動いた。
「遊び心は、ルールの中にあるべきだ」
淡々と返すその声には、芯の通った静けさがあった。
「全員が同じルールを理解しているからこそ、自由が成立する。逆はない」
「……堅いな」
俊介は鼻で笑ったが、その目つきには試すような色が混ざっていた。
「俺が言ってるのは、“やり方の話”じゃない。“気分の話”」
「それは理解している。だが、気分で物事を決めた結果、責任が曖昧になるのは避けたい」
「つまり、お前は責任を最優先にしたいってこと?」
「違う。“共有”を最優先にしてる」
その一言で、空気が一瞬止まった。
「文化祭は“全員のもの”だ。誰かが暴走しても、誰かがサボっても、その結果は“全員の責任”として残る。
だからこそ、俺は“先に線引きを明確にしておく”っていうやり方を選んでる」
優作の声は淡々としていたが、その眼差しは、俊介にまっすぐ向けられていた。
ごまかしも、揺らぎもない。
俊介はふいに視線を逸らし、天井の鉄骨を見上げた。
ややあって、肩をすくめる。
「……ま、嫌いじゃないよ。そういう頑固なやつ。俺にはできないから」
そう言って、組んでいた足をほどき、椅子に深く座り直した。
「じゃあ、今日のところはお前のやり方に乗っかってやるよ。
ただし、あんまり締めつけすぎんなよ。高校生なんだからな」
それは、一種の妥協――あるいは、俊介なりの信頼の表現だった。
そのやり取りを、遥輝はどこか楽しそうに眺めていた。
「いいねえ。真逆な二人の会話って感じ」
「……仲良くはないから」
俊介がぶっきらぼうに返すが、遥輝は悪びれずに笑う。
一方、真緒がタイムスケジュールのコピーを眺めながら口を開いた。
「でも、優作くんって意外と頑固だったんだね」
「意外だった?」
「うん、もっと冷静で、マニュアル的な感じかと思ってたけど。ちゃんと“信念”があるっていうか」
「俺はルールを守ることより、ルールを“納得して運用すること”のほうが大事だと思ってる」
「……なるほど」
真緒がぽつりとつぶやいたその声には、わずかに尊敬の色が混じっていた。
資料配布が一通り終わったあと、優作は改めて全員の顔を見渡した。
「全体計画について、今日の段階で疑問や異議がある人は、今、出してくれ」
「質問っていうか……」
志歩が手を挙げる。
「このスケジュール、けっこう細かいけど、これって絶対に守らなきゃいけない? たとえば、個人都合でズレたときは?」
「その場合は、必ず代替案を添えて報告してくれ」
優作は即答した。
「“できません”だけじゃ意味がない。“だからこう動きます”があって初めて協力になる。代替案がないなら、相談すること」
その答えに、志歩は軽く目を丸くしたあと、コクンとうなずいた。
「……うん、わかりやすい。それならできる気がする」
遥輝がふと隣で笑う。
「ね、頼れる委員長がもう一人増えたって感じじゃない?」
「俺は補佐だからな。責任は分散せず、共有する。それが組織原則」
優作はさらりと返す。が、その言葉にはどこかユーモアが混じっていた。
希がそれを聞き、思わずくすっと笑った。
「……なんか、少しだけ文化祭が“楽しみ”って思えてきたかも」
「お、名副委員長発言」
真緒がからかうように言い、希が照れ隠しのように髪をいじる。
その様子を見ていた百合香が、ふと資料の端を指でなぞりながら呟くように言った。
「きちんと考えられたルールって、誰かを守るためにあるんだね。縛るためじゃなくて」
その静かな一言に、優作はわずかに目を見開いた。
そして、少しだけ頬を緩めて――
「ありがとう。その言い方、気に入った」
その場の空気が一層やわらいだ。
やがて、会議は終了の時間を迎える。
資料を回収し、椅子を戻しながら、八人はそれぞれの帰路へと動き始めた。
「優作」
最後に残った遥輝が、声をかけた。
「今日の進行、すごく助かった。ありがとう」
「当然の仕事だ。それに――」
優作は小さく息を整え、遥輝の目を見て言った。
「君が“委員長”でよかった。思ったより遥かに、柔らかくて芯がある」
「……あ、それ俺も自分で時々思う」
「自己評価、高すぎないか?」
二人の笑い声が、静かな体育館裏に響いた。
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