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1歳の誕生日 3
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「あい、にーに!」
「わぁ、ありがとうアレン。」
驚いた顔をした後、花とクッキーを見て嬉しそうに微笑んだ。
詳しく説明したいのに出来ない……。フィーにお願いしよう!
「ひー。」
フィー、これの説明して欲しい。
フィーは分かってくれたようで、頷いて答えた。
「分かりました。私が変わりに説明しますね。まずクッキーはアレン様のファンのメイドからもらいました。美味しかったので、クリス様にも食べて欲しいそうです。次に花ですが、綺麗なマリーゴールドなので、クリス様にプレゼントしたいと、アレン様が選んで摘みました。こんな感じでどうでしょうか?」
「あい!あーと!」
フィーの説明完璧!お兄ちゃんに伝えられて良かった。
クリスは袋からクッキーを1つ取り出し、パクっと食べた。
「うん、これおいしいね。はなはきれいだから、ぼくのへやにかざるね。」
「あい!」
プレゼントを渡せたから、大満足。さて、お兄ちゃんに何して遊んでもらおうかな?
ニヤニヤ顔で考えていたら、お兄ちゃんが僕の手を握った。探検ごっこかな?
「アレン。きょうはね、あそぶよりもっといいことがあるんだ。いっしょにいこう!」
いきなりグイグイ手を引かれて、いつもより早い歩きに必死で小走りで付いていく。
歩くの早すぎ!転んじゃうよー!うわわっ!
絨毯の段差に躓き、倒れそうになり目を瞑った。
「間に合って良かったです。アレン様、大丈夫ですか?」
受ける筈の衝撃が無く、聞こえたダンディーな声にそっと目を開けると、執事のセバスに抱えられていた。
おぉー!サラッと助けてくれるなんて、セバス格好いい!こんな事出来るなんて、きっとただの執事じゃないな。
「せーす、あーと!」
「はい、怪我が無くて良かったです。クリス様も大丈夫ですか?」
お兄ちゃんを見ると、少し泣きそうな目で僕を見ていた。
「アレン、ご、ごめんね。あるくのはやかったから、アレンがころんで……。」
全然気にしてないから、大丈夫って伝えないと……。
セバスが察してくれた。クリスに近づき、丁度良い高さに屈んでくれる。
「にーに、いーこ。」
手を伸ばしてお兄ちゃんの頭を撫で撫でした。
お兄ちゃんは良い子だよ。だから気にしないでね。
クリスはふわっと柔らかく笑った。
「ありがとうアレン。セバスもアレンをたすけてくれてありがとう。」
「はい。皆様お待ちですから、そろそろ行きましょう。」
ご飯かな?でもいつもと違う所だから、何だろう?
「そうだった!はやくいかなきゃ!」
走り出すクリスに、セバスが早歩きで付いていく。セバスの抱っこは揺れが殆ど感じない。腕を触ってみると、細く見えるのに筋肉がカチカチだ。やはりただ者ではない……。感心していると、セバスがニコニコしながら見ていた。
セバスは口に人差し指を当てて、ウインクをした。イケメンがやると様になる。
わかった、筋肉凄いのは秘密にするとコクコク頷いた。しかし、セバスは何者なのだろう?強そうだから騎士とかやってたのかな?
「それはどうでしょう?」
え?もしかして心読めるの?
「それはどうでしょう?」
え!?今まで考えてたこと全部知ってるの!?ええ~!?
慌ててるとクスクス笑われた。
「アレン様の顔に書いてあるだけですよ。」
なんだ~良かった。そういう魔法でも使えるのかと思ったよ。ほっと溜め息をついた。
無理だろうけど、顔にでないように気を付けよう。
『ん?魔法だと?』
セバスがボソッと何か言ったけど良く聞こえなかった。首を傾げて見るとイケメンスマイルをくらった。
「いえ、何でもありませんよ。ああ、着きましたね。」
大きい扉の前にクリスが立つ。セバスにそっと降ろしてもらうと、クリスの隣に行った。
「じゃあ、あけるよ~!」
メイドが左右で扉を開くと同時に、パンパーンという大きな音がいくつも重なった。
「「「アレン様、お誕生日おめでとうございます!!」」」
そこにはお父さん、お母さん、たくさんの使用人達が笑顔で並んでいた。
広い会場は綺麗に飾り付けられ、テーブルには美味しそうな料理がたくさん盛り付けられている。色とりどりの花も飾られ、華やかな空間だった。
そっか、この世界に来てからもう1年経つんだ……。
ボーッとしていたら、お母さんに抱き上げられた。
「アレン、お誕生日おめでとう。」
「あい。」
頭を撫でながら、お母さんが優しく微笑む。はぁー嬉しい。すっごい幸せだ。
幸福感に浸っていたのに、今度はお父さんに抱っこされた。
「可愛い私のアレン、お誕生日おめでとう。」
「あ、あい……。」
嬉しいけど頬スリスリはいらないー!顔を手で押してなんとか離した。まったくもう。
「つれないなー。まっ、そこも可愛いけどね。そうそう、アレンにプレゼントがあるんだ。」
「お父様とお母様からはこれよ。」
「わぁ、ありがとうアレン。」
驚いた顔をした後、花とクッキーを見て嬉しそうに微笑んだ。
詳しく説明したいのに出来ない……。フィーにお願いしよう!
「ひー。」
フィー、これの説明して欲しい。
フィーは分かってくれたようで、頷いて答えた。
「分かりました。私が変わりに説明しますね。まずクッキーはアレン様のファンのメイドからもらいました。美味しかったので、クリス様にも食べて欲しいそうです。次に花ですが、綺麗なマリーゴールドなので、クリス様にプレゼントしたいと、アレン様が選んで摘みました。こんな感じでどうでしょうか?」
「あい!あーと!」
フィーの説明完璧!お兄ちゃんに伝えられて良かった。
クリスは袋からクッキーを1つ取り出し、パクっと食べた。
「うん、これおいしいね。はなはきれいだから、ぼくのへやにかざるね。」
「あい!」
プレゼントを渡せたから、大満足。さて、お兄ちゃんに何して遊んでもらおうかな?
ニヤニヤ顔で考えていたら、お兄ちゃんが僕の手を握った。探検ごっこかな?
「アレン。きょうはね、あそぶよりもっといいことがあるんだ。いっしょにいこう!」
いきなりグイグイ手を引かれて、いつもより早い歩きに必死で小走りで付いていく。
歩くの早すぎ!転んじゃうよー!うわわっ!
絨毯の段差に躓き、倒れそうになり目を瞑った。
「間に合って良かったです。アレン様、大丈夫ですか?」
受ける筈の衝撃が無く、聞こえたダンディーな声にそっと目を開けると、執事のセバスに抱えられていた。
おぉー!サラッと助けてくれるなんて、セバス格好いい!こんな事出来るなんて、きっとただの執事じゃないな。
「せーす、あーと!」
「はい、怪我が無くて良かったです。クリス様も大丈夫ですか?」
お兄ちゃんを見ると、少し泣きそうな目で僕を見ていた。
「アレン、ご、ごめんね。あるくのはやかったから、アレンがころんで……。」
全然気にしてないから、大丈夫って伝えないと……。
セバスが察してくれた。クリスに近づき、丁度良い高さに屈んでくれる。
「にーに、いーこ。」
手を伸ばしてお兄ちゃんの頭を撫で撫でした。
お兄ちゃんは良い子だよ。だから気にしないでね。
クリスはふわっと柔らかく笑った。
「ありがとうアレン。セバスもアレンをたすけてくれてありがとう。」
「はい。皆様お待ちですから、そろそろ行きましょう。」
ご飯かな?でもいつもと違う所だから、何だろう?
「そうだった!はやくいかなきゃ!」
走り出すクリスに、セバスが早歩きで付いていく。セバスの抱っこは揺れが殆ど感じない。腕を触ってみると、細く見えるのに筋肉がカチカチだ。やはりただ者ではない……。感心していると、セバスがニコニコしながら見ていた。
セバスは口に人差し指を当てて、ウインクをした。イケメンがやると様になる。
わかった、筋肉凄いのは秘密にするとコクコク頷いた。しかし、セバスは何者なのだろう?強そうだから騎士とかやってたのかな?
「それはどうでしょう?」
え?もしかして心読めるの?
「それはどうでしょう?」
え!?今まで考えてたこと全部知ってるの!?ええ~!?
慌ててるとクスクス笑われた。
「アレン様の顔に書いてあるだけですよ。」
なんだ~良かった。そういう魔法でも使えるのかと思ったよ。ほっと溜め息をついた。
無理だろうけど、顔にでないように気を付けよう。
『ん?魔法だと?』
セバスがボソッと何か言ったけど良く聞こえなかった。首を傾げて見るとイケメンスマイルをくらった。
「いえ、何でもありませんよ。ああ、着きましたね。」
大きい扉の前にクリスが立つ。セバスにそっと降ろしてもらうと、クリスの隣に行った。
「じゃあ、あけるよ~!」
メイドが左右で扉を開くと同時に、パンパーンという大きな音がいくつも重なった。
「「「アレン様、お誕生日おめでとうございます!!」」」
そこにはお父さん、お母さん、たくさんの使用人達が笑顔で並んでいた。
広い会場は綺麗に飾り付けられ、テーブルには美味しそうな料理がたくさん盛り付けられている。色とりどりの花も飾られ、華やかな空間だった。
そっか、この世界に来てからもう1年経つんだ……。
ボーッとしていたら、お母さんに抱き上げられた。
「アレン、お誕生日おめでとう。」
「あい。」
頭を撫でながら、お母さんが優しく微笑む。はぁー嬉しい。すっごい幸せだ。
幸福感に浸っていたのに、今度はお父さんに抱っこされた。
「可愛い私のアレン、お誕生日おめでとう。」
「あ、あい……。」
嬉しいけど頬スリスリはいらないー!顔を手で押してなんとか離した。まったくもう。
「つれないなー。まっ、そこも可愛いけどね。そうそう、アレンにプレゼントがあるんだ。」
「お父様とお母様からはこれよ。」
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