モフモフと骸骨と!貴族令息になりました。

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魔法発現? 3

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 魔法の本はダメだったから、とりあえず絵本を読んでみよう。何か分かるかもしれないし。
 5冊持って来た内3冊は、魔法使いが仲間と冒険する話。魔法で攻撃したり、仲間を回復させたりして敵を倒すみたいな内容。
 もう1冊は悪い魔法使いを良い魔法使いが倒す話。
 最後の1冊は、優しい魔法使いが動物や魔物を魔法で癒す。最後は大きなドラゴンの呪いを解いて、家族になる話だった。
 絵本から分かったのは、魔法には色々な属性があって、使い方によって様々な事が出来る。
 絵本を読むのも無駄じゃなかったな。これをふまえて、明日ユリウス先生に聞いてみよう!

「せんせー、まほう、おしえて、ほしー!」
「魔法ですか?」

 勉強部屋に来たユリウス先生に、いきなり質問したもんだから、困惑させてしまった。
 説明足りないのはご愛嬌、ここでフィーの出番です。

「昨日魔法使いの出てくる絵本を読まれて、魔法に興味を持たれた様で。少しでも良いので、魔法について聞きたいのだと思います。どうですか、アレン様。」
「ありがと、ふぃー!せんせー、おねがしましゅ!」
「そうですか、何でも興味を持つことは良い事ですよ。しかし、まだ2人とも魔法について学ぶのは早いので、少しだけお話する程度にしましょう。」
「「はい!」」

 やったー!嬉しくて元気良く右手を上げて返事をした。
 クリスは可愛いアレンの行動を微笑ましく見ている。

「まず、魔法というのはいくつかある力を使います。体の中の魔力、自然界にある魔力、妖精や精霊等から借りて使う魔力です。」

 どれも前世で聞いたことあるものだ。僕にも魔力があるだろうし、可愛い妖精さんには是非とも会ってみたい。

「呪文を使って発動させますが、イメージが大切です。それが出来ないと、発動しません。やってみますね。」

 ユリウスが右手の人差し指を立て、『ライト』と唱える。小さな光が指先に浮いている。

「「わぁー!」」

 魔法だ!知っていても実際に見ると、やっぱり興奮してしまう。
 ユリウスは光を消し、再度『ライト』と唱えた。注目した指先には、何の変化も無い。

「1度目はイメージをして、2度目はイメージをしませんでした。実際にやる時になれば良く分かると思います。」

 僕もやりたい!右手の人差し指を立て『ライト』と唱えようとする。

「アレン君!ダメです!!」

 ユリウスは慌ててアレンの手を掴み、魔法を発動させるのを防いだ。

「あ、危なかった……。良いですかアレン君。魔法を使うには、時間を掛けて魔力をコントロールする事から始めるんです。いきなり魔法を使えば暴発して、アレン君も周りの人も怪我をしますから、気を付けてください。本格的に学ぶ時まで、魔法の使用は禁止ですからね。」
「ごめしゃい……。」

 お兄様に怪我させちゃうところだった……。シューンとしてしまったアレンの頭をクリスは優しく撫でた。

「アレン、おおきくなったら、ぼくとまほうやろう。たのしみだね!」
「うん!」

 お兄様とやれるなら、それまで楽しみにしておこう!

「ちょっと年齢差が……。まぁ、アレン君なら出来ちゃいそうですね。分かりました、クリス君が魔法を学ぶ時には、一緒にアレン君もやりましょう。一応、公爵様に許可は取りますけどね。」

 わぁー!ユリウス先生、最高です!

「せんせー、ありがとー!」
「はいはい。折角ですから、他の属性魔法もお見せします。」
 
 ユリウスは『ファイヤ』と唱え、手のひらに小さな炎を出現させた。手を握り炎を消すと、今度は手のひらを子ども達に向け、『ウインド』と唱える。フワッと柔らかい風が顔に吹いた。
 次は『ウォーター』と唱え、指先から出した水をグラスに注ぐ。
 近くの花瓶からまだ蕾の薔薇を1本取り、『グロウアップ』と唱えると、蕾が一気に花開いた。
 ショーでも見ているかのような、流れる魔法の披露に、興奮せずにはいられなかった。
 す、すごい!さすが先生、格好いい!

「全ての属性ではありませんが、初級の魔法をお見せしました。どうでしたか?」
「せんせいすごかった!ほかにはなにがありますか?」

 お兄様も興奮して前のめりになっている。

「使える人が少ない特殊な属性がありますね。ただ注意が必要なものも中には存在します。それは、光と闇です。」
「どうしてですか?」

 それは僕も気になる。前世の知識からすると、光は聖女、闇は魔族かな?

「光は、中級までなら良いのですが、上級を使えると治せないものはありませんから、国に報告され、管理対象になります。自由に外出も出来ず、王族や貴族に使われ、望まぬ結婚を強いられるでしょう。」

 聖女の良くある話だ。どんな怪我、病気も治せるなら、手元に置きたいと考えるのは当然だろう。
 ユリウスは言い辛そうな表情を浮かべた。

「そして闇ですが……。かつて魔王と呼ばれる存在が使っていた属性です。その事があって差別、迫害の対象とされ、処分されてきました。今は差別禁止令が出ているものの、実際効果はあまり無いです。私が知る限り、闇魔法が使えるのは王弟殿下1人だけですね。」
「ひかりとやみはなりたくないなぁ。ね、アレン。」
「う、うん……。」

 影の収納が使えたから、闇なのかな……?
 今のところ確認する方法は無いし、誰かに聞くことも出来ない。
 もし本当に闇だったら……。家族に嫌われたくないから、一生秘密にしたまま生きていくしかない。

「判定をすれば、使える属性と得意分野が分かりますから、安心してください。私は闇以外が使えて、風が得意です。」

 判定があるなんて……。僕の幸せはその時に終わってしまうかもしれない。
 落ち込んだ僕は、その後の記憶が全く無かった。
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