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第11章 王都、三度目の春
第278話 気の毒な側近の旅路
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「そうなのね。あなた、相当努力したでしょう。立派だわ。
しかし、あなたのような有望な人材をあの王子のお守りに充てるなんて勿体ないことするわね。
(私にはラッキーだけど。)」
今、最後に小さな声でボソッと何か言いましたよね、聞こえていますよ。
また、引き抜くのですか?
ミルトさんはエフォールさんを賞賛した後に続けて尋ねた。
「ところで、この子のことを知った経緯を詳しく教えてもらえるかしら。
今更シラを切っても無駄よ、さっき王子があんな大きな声で公言したのだから。
別に、間諜を送り込んでいることにとやかく言わないわ、どこの国でもやっていることだし。
私は何処から情報が漏れたのかを追及しないといけない立場なの。
何と言ってもこの子の保護者なんだから。」
あれ、それは変だ、何でミルトさんがそのことを知っているの?
「ねえ、ミルトさん、いったい何時から聞いていたの?」
「ゴメンね、ターニャちゃん。出て行くのが遅くなって。
実は、公使より前に廊下を歩いていたのよ、そうしたら公使が慌てて走って行って私に気付かなかったの。
応接室に着いたら扉が開け放たれて、会話が漏れ聞こえたものだから切が良いところまで聞かせてもらったの。」
それを聞いたエフォールさんは観念したらしい。
「実は、間諜は酒場でクダを巻いていた男から話を聞いたのです。
その男は何でもこの学園の校長をしていたらしいのですが、特定の受験生の成績を操作しようとしたことが発覚して解雇されたそうなんです。
トップ合格した少女の成績を操作して不合格にしようとしたそうなのです。
なんでも、その男の信仰では『色なし』は忌まわしいものらしいですね。
その男が、『色なしの癖に生意気に魔導王国の末裔などと言いおって』と零したらしいのです。
間諜が酒をご馳走して詳しく聞き出したところ、入学手続きに来たその少女が身分証明代わりに王家の指輪を光らしたと言うではありませんか。」
もう二年も前のことが今頃西大陸に伝わったんだ。
あの校長の仕業か…、まったくろくなことをしないな…。
トレナール王子は秘密情報を盗み見るのが好きらしく、その日もエフォールさんの目を盗んで離宮から抜け出して情報部へ忍び込んだらしい。
王子の脱走に気付いて情報部へ探しに行ったエフォールさんもその機密情報を知ったらしい。
トレナール王子は小躍りして言ったそうだ。
「おい見ろ、魔導王国の正統な血筋を引く少女が東大陸で見つかったらしぞ。
この少女を娶れば王権を手にすることができるぞ。」
エフォールさんは王子に言ったそうだ。
「酔っ払いの言うことだし話半分に聞かなくてはダメですよ。
これから、情報部が詳細に検討し情報が正しい可能性が大となれば、公使館に真偽の確認を打診しますよ。」
すると王子は、
「そういう慎重論を言う奴がチャンスを逃すのだ、幸運の女神には前髪しかないと言うであろう。
こういう情報は知ったらすぐに動くに限るのだ。」
と答えたとのこと。その言葉を聞いたエフォールさんはイヤな予感がしたそうだ。
そして、数日後、 エフォールさんが確認すると離宮の維持費として預かっていた大量の金貨が持ち出されていたそうだ。
その金庫を開く鍵は王子とエフォールさんしか持っていないので、すぐに王子を疑ったみたい。
イヤ、あの人に金庫の鍵なんか持たせたらダメでしょう。
王子を追及するために王子の私室へ行ったらもぬけの殻になっていたらしい。
慌てて離宮中を探したものの王子は見つからなかった。
エフォールさんは離宮の侍女に、王子が多額の金貨を持って行方をくらましたことを、王宮へ報告するように指示し、自らは港へ向かったそうだ。
おバカの癖に妙に行動力のある王子の事、本当に東大陸に渡る心算ではないかとエフォールさんはすぐに思い至ったみたい。
港に急行し聞き込みを行ったところ、王子らしい人物が最近新たに営業を始めたポルト行きの大型商船に乗り込んだらしいことを掴んだそうだ。
慌ててその船に向かうと出航間際であり、大型の船であったため王子を探している間に港を離れてしまったらしい。
ああ、コルテス王国から接収した大型軍艦を改造した商船ね、あれ営業を開始したんだ。
あの船は本当に大きいから、隠れられたら探すのに一日掛かるよ。
何とか王子を探し当てたエフォールさんが船長に相談したところ、その商船は一週間の間をおいてノルヌーヴォ王国へ戻ることが分かった。
そのため、船室を借り一週間王子をそこに軟禁して上陸させない計画だったらしい。
しかし、ポルトでもエフォールさんがトイレに行っている隙に船に出入りしている荷役の人足に紛れて逃走してしまったそうだ。
エフォールさんも慌てて追いかけたため入国審査を突破する形になってしまい、結果として現在不法入国の状態にあるとのこと。
話を聞いているとエフォールさんが凄く気の毒に思えるよ、あんな王子のお守りになると大変だ。
王子は言動はバカそのものだけどその実頭は非常に良く、王国の地図を完璧に記憶していたようで駅馬車を巧みに乗り継いでエフォールさんの追跡をかわしてきたみたい。
さて、その旅路なのだけれど、エフォールさんは王子の逃走防止のため一度は金貨をすべて取り上げたそうだ。
ところが、王子は逃走する際に再びエフォールさんから金貨をくすねたらしい。
エフォールさんに残されていたのは僅かな金貨だけだったみたい。
何の準備もなく王子を追いかけてきたエフォールさんは着の身着のまま、安宿に泊まりながらここまで追いかけて来たそうだ。
やっと王子を捕まえたのがここ王都の駅馬車のターミナルだったらしい。
エフォールさんは公使館に保護を申し出る心算で公使館へ向かおうとしたが、王子が頑として聞かず王立学園まで来てしまったらしい。
そこまで聞き終わったミルトさんはため息をつきながら言った。
「可哀想に、あなた完全に被害者じゃないの。仕事とはいえ良くあの王子に付き合えるわね。
まあいいわ、あなたの不法入国の件は不問とするわ。
あとで正式な入国許可証を発行しましょう。
最後にトレナール王子について詳しく教えてもらえるかしら、言動はアレな人だけど行動力は並じゃないわね。
それに、あなた同様に王国語を流暢に話していたわ、とても頭の弱い人には思えないわ。」
私もそれは思った、あの王子、もしかするとおバカの振りをしているだけなんじゃ。
でも、どうして?
しかし、あなたのような有望な人材をあの王子のお守りに充てるなんて勿体ないことするわね。
(私にはラッキーだけど。)」
今、最後に小さな声でボソッと何か言いましたよね、聞こえていますよ。
また、引き抜くのですか?
ミルトさんはエフォールさんを賞賛した後に続けて尋ねた。
「ところで、この子のことを知った経緯を詳しく教えてもらえるかしら。
今更シラを切っても無駄よ、さっき王子があんな大きな声で公言したのだから。
別に、間諜を送り込んでいることにとやかく言わないわ、どこの国でもやっていることだし。
私は何処から情報が漏れたのかを追及しないといけない立場なの。
何と言ってもこの子の保護者なんだから。」
あれ、それは変だ、何でミルトさんがそのことを知っているの?
「ねえ、ミルトさん、いったい何時から聞いていたの?」
「ゴメンね、ターニャちゃん。出て行くのが遅くなって。
実は、公使より前に廊下を歩いていたのよ、そうしたら公使が慌てて走って行って私に気付かなかったの。
応接室に着いたら扉が開け放たれて、会話が漏れ聞こえたものだから切が良いところまで聞かせてもらったの。」
それを聞いたエフォールさんは観念したらしい。
「実は、間諜は酒場でクダを巻いていた男から話を聞いたのです。
その男は何でもこの学園の校長をしていたらしいのですが、特定の受験生の成績を操作しようとしたことが発覚して解雇されたそうなんです。
トップ合格した少女の成績を操作して不合格にしようとしたそうなのです。
なんでも、その男の信仰では『色なし』は忌まわしいものらしいですね。
その男が、『色なしの癖に生意気に魔導王国の末裔などと言いおって』と零したらしいのです。
間諜が酒をご馳走して詳しく聞き出したところ、入学手続きに来たその少女が身分証明代わりに王家の指輪を光らしたと言うではありませんか。」
もう二年も前のことが今頃西大陸に伝わったんだ。
あの校長の仕業か…、まったくろくなことをしないな…。
トレナール王子は秘密情報を盗み見るのが好きらしく、その日もエフォールさんの目を盗んで離宮から抜け出して情報部へ忍び込んだらしい。
王子の脱走に気付いて情報部へ探しに行ったエフォールさんもその機密情報を知ったらしい。
トレナール王子は小躍りして言ったそうだ。
「おい見ろ、魔導王国の正統な血筋を引く少女が東大陸で見つかったらしぞ。
この少女を娶れば王権を手にすることができるぞ。」
エフォールさんは王子に言ったそうだ。
「酔っ払いの言うことだし話半分に聞かなくてはダメですよ。
これから、情報部が詳細に検討し情報が正しい可能性が大となれば、公使館に真偽の確認を打診しますよ。」
すると王子は、
「そういう慎重論を言う奴がチャンスを逃すのだ、幸運の女神には前髪しかないと言うであろう。
こういう情報は知ったらすぐに動くに限るのだ。」
と答えたとのこと。その言葉を聞いたエフォールさんはイヤな予感がしたそうだ。
そして、数日後、 エフォールさんが確認すると離宮の維持費として預かっていた大量の金貨が持ち出されていたそうだ。
その金庫を開く鍵は王子とエフォールさんしか持っていないので、すぐに王子を疑ったみたい。
イヤ、あの人に金庫の鍵なんか持たせたらダメでしょう。
王子を追及するために王子の私室へ行ったらもぬけの殻になっていたらしい。
慌てて離宮中を探したものの王子は見つからなかった。
エフォールさんは離宮の侍女に、王子が多額の金貨を持って行方をくらましたことを、王宮へ報告するように指示し、自らは港へ向かったそうだ。
おバカの癖に妙に行動力のある王子の事、本当に東大陸に渡る心算ではないかとエフォールさんはすぐに思い至ったみたい。
港に急行し聞き込みを行ったところ、王子らしい人物が最近新たに営業を始めたポルト行きの大型商船に乗り込んだらしいことを掴んだそうだ。
慌ててその船に向かうと出航間際であり、大型の船であったため王子を探している間に港を離れてしまったらしい。
ああ、コルテス王国から接収した大型軍艦を改造した商船ね、あれ営業を開始したんだ。
あの船は本当に大きいから、隠れられたら探すのに一日掛かるよ。
何とか王子を探し当てたエフォールさんが船長に相談したところ、その商船は一週間の間をおいてノルヌーヴォ王国へ戻ることが分かった。
そのため、船室を借り一週間王子をそこに軟禁して上陸させない計画だったらしい。
しかし、ポルトでもエフォールさんがトイレに行っている隙に船に出入りしている荷役の人足に紛れて逃走してしまったそうだ。
エフォールさんも慌てて追いかけたため入国審査を突破する形になってしまい、結果として現在不法入国の状態にあるとのこと。
話を聞いているとエフォールさんが凄く気の毒に思えるよ、あんな王子のお守りになると大変だ。
王子は言動はバカそのものだけどその実頭は非常に良く、王国の地図を完璧に記憶していたようで駅馬車を巧みに乗り継いでエフォールさんの追跡をかわしてきたみたい。
さて、その旅路なのだけれど、エフォールさんは王子の逃走防止のため一度は金貨をすべて取り上げたそうだ。
ところが、王子は逃走する際に再びエフォールさんから金貨をくすねたらしい。
エフォールさんに残されていたのは僅かな金貨だけだったみたい。
何の準備もなく王子を追いかけてきたエフォールさんは着の身着のまま、安宿に泊まりながらここまで追いかけて来たそうだ。
やっと王子を捕まえたのがここ王都の駅馬車のターミナルだったらしい。
エフォールさんは公使館に保護を申し出る心算で公使館へ向かおうとしたが、王子が頑として聞かず王立学園まで来てしまったらしい。
そこまで聞き終わったミルトさんはため息をつきながら言った。
「可哀想に、あなた完全に被害者じゃないの。仕事とはいえ良くあの王子に付き合えるわね。
まあいいわ、あなたの不法入国の件は不問とするわ。
あとで正式な入国許可証を発行しましょう。
最後にトレナール王子について詳しく教えてもらえるかしら、言動はアレな人だけど行動力は並じゃないわね。
それに、あなた同様に王国語を流暢に話していたわ、とても頭の弱い人には思えないわ。」
私もそれは思った、あの王子、もしかするとおバカの振りをしているだけなんじゃ。
でも、どうして?
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