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第12章 三度目の夏休み
第321話 この夏の成果を見てもらう
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わたし達は、ハンナちゃんの生まれた村を最後に一旦今回の旅を終えることにした。
いや、もうすぐ夏休みが終るから…。その前にしておくこともあるので。
そう、帝国での拠点作り、これソールさん達が丸々三日掛りで作るからわたし達がいると邪魔になってしまう。
だから、一旦わたし達は帰ってソールさん達が拠点を作り終わるのをジッと待っているの。
場所は決まっている。オストエンデの町から辺境に向かって街道を少し東に進んだところに集落が全く存在しない広大な荒地があったの。
おあつらえ向きな事にそこそこ整備された北に向かう引き込み道路があるの。
その道沿いに精霊の森と帝国における拠点を作ることにしたんだ。
もちろん、ハイジさんの許可はとってあるよ。
「なんで、荒地が勝手に森に変わるのに許可が要るのですか?」
と、ハイジさんは惚けていたけど。あ、それで通すことにしたのですね…。
帝国の拠点が完成するまでの三日間だけど…、
すっかり元気を取り戻したハンナちゃんが、またロッテちゃんと遊びたいと言うのでロッテちゃんを村まで迎えに行き、精霊の森の屋敷でリリちゃんも含めた三人で三日間遊んでいてもらうことにした。
リタさんを三人のお世話係に残したよ、三人にご飯を作ってあげる必要があるから。
そして、わたし、ミーナちゃん、ハイジさんはフェイさんに送られて一旦ヴィーナヴァルトに戻って来た。
ヴィーナヴァルトの王宮、わたし達三人はこの夏に帝国辺境で見たこと、やったことをミルトさんとヴィクトーリアさんに報告し、三日後実際に二人に見てもらうことにした。
そう、ここまで二人を迎えに来たの。皇太子妃のミルトさんが他国に何日も行く訳にはいかないので日帰りで大まかな様子を見てもらうつもり。
**********
そして三日後、フェイさんが拠点の完成を知らせに来るとともに、わたし達は魔導車を停めてあるロッテちゃんの村に飛んだ。
ミルトさんとヴィクトーリアさんには魔導車の車窓から帝国の東部辺境の様子を見てもらう。
だって、二人ともそこらへんをフラフラ歩いていたら拙い人物だから。
わたし達を乗せた魔導車は、ロッテちゃんの村の中を通り抜けてから新しい拠点に向かうのだが。
ロッテちゃんの村の様子を見たミルトさんが言った。
「あら、辺境の村と聞いていたから寂れたところかしらと思っていたら、随分と活気がある村なのね。
隊商の人で賑わうなんて、きっと重要な拠点なんでしょうね。」
まあ、この村の殆どの人が二年前は餓死寸前だったとは想像できないよね。
わたしがミルトさんの感想に頷いているとヴィクトーリアさんが言葉を詰まらせながら言った。
「信じられない……、あの村が…。まるで生き返ったようですわ。」
二年前の様子を知っている人はそう思うだろうね。
ヴィクトーリアさんは、ミルトさんに二年前のこの村の様子を語り、如何に困窮していたかを説明している。そして、わたし達が行ったことの数々を…。
ロッテちゃんの村を出た魔導車は一路目的地を目指して西へ進む。
「帝国の辺境は不毛の大地だと聞いていたのだけど、随分緑があるのね。
だいぶ聞いていたのと印象が違うわ、あそこなんてどこまで森が続いているの。」
わたし達がこの夏最初に作った森を見ながらミルトさんが意外そうに言う。
実際、十日ほど前までは不毛の大地だったからね。
「あの森はこの街道を基点に北に向かって十シュタットほど続いています。
現在も徐々に広がっていて最終的には大陸の北端まで広がる予定です。
瘴気の森に沿って帯状に広げることで瘴気の森から漏れ出てくる瘴気が人の住む西側に入り込むのを減らすのです。」
「へー、あの森を上位精霊の皆様が作ったのですよね?
上位精霊の方々のお力というのは凄いわね。」
わたしが森の説明をすると、ミルトさんは上位精霊の力を再認識したみたいで感心している。
そういうけど、ミドリだって本気になればこのくらい出来ちゃうよ、きっと。
「ママ、わたしもあのくらいできるよ。ママが望むならあのくらいの森は作ってあげるよ。」
ほら、ミドリが対抗意識をだした。
「ミドリちゃん、有り難う、良い子ね。でも、今はいいわ、必要なときはちゃんとお願いするからね。」
ミルトさんはそう言いながら、ミドリの頭を撫でている。頭を撫でてもらったミドリはご機嫌だ。
その後も、新たな拠点がある森までほぼ一日かけて、東部の辺境に魔導車を走らせた。
点在する村を守るように広がる森を見てヴィクトーリアさんが涙を流していた。
あ、なんか一言も発しないと思ったら…。
**********
そして、まだ日が高いうちにわたし達は新たに作った拠点に到着した。
「ソールさん、シュケーさん、フェイさん、とっても素敵なお屋敷を造ってくれて有り難う。
お疲れ様でした。」
わたしは、真新しいお屋敷を目の前にしてお屋敷を作ってくれたみんなにお礼を言って、労をねぎらった。
目の前には、王国の西部に造ったお屋敷とそっくりな屋敷が鎮座している。本当に三日で作っちゃうんだもな……。
屋敷のリビングに場所を移して、わたしはミルトさんとヴィクトーリアさんに今後の予定を説明することにしたの。
「今日見てもらったように、東部の辺境地域から帝都に向かって森を広げていく予定なの。
目標はハイジさんが学園を卒業して帝国へ戻る一年半後までに森を帝都まで広げること。
そのくらいすれば、帝都の瘴気もだいぶ薄くなると思うの。
ヴィクトーリアさんもハイジさんと一緒に帝都へ帰れますよ。
この場所は、わたしの魔導車ならオストエンデまで一時間かかりません。帝都までは約三日の距離です。
帝国に来るときは、今までどおりハイジさんに付いて来てもらいますが、これからは時々ヴィクトーリアさんにも来てもらおうと思います。
変わっていく帝国の様子を知っておいてもらいたいので。」
わたしの説明が終るとヴィクトーリアさんが言った。
「二年前とあまりにも様子が変わっているので驚いたわ。
ターニャちゃん、帝国の大地を生き返らせてくれて有り難う。
最初の村、あそこの農地はターニャちゃんの魔法で成長促進をしているのではないのでしょう。
村人の手で耕作をしても実りがあるようにターニャちゃんが土を生き返らせたのよね。
これからは辺境でも作物が実るようになる、民が飢えなくても良くなるのですね。
本当に有り難う。」
喜んでもらったところ水を差すようで悪いけど、わたし達の忠告を聞かないで安易にジャガイモばっかり作ったらまた数年で土地がダメになるよ。
ちゃんと連作障害に気をつけて真面目に耕作すればずっと使えると思うけどね。
そうそう、今年の夏はそういう忠告をすると共に、魔法による農耕を指導してきたの。
指導と言っても難しいことではなく、王国では初等部の最初に教えること。
そう、畑を耕すことと畑の水遣りを魔法を使って行うやり方、だって帝国では農作業に魔法を使わないというのだもの。便利なのに…。
最初は、神聖な魔法を農業に使うなんてと、誰かさんみたいなことを言ってみんな難色を示していたの。でも、ハイジさんが率先してやって見せるとみんなも渋々真似したの。
すると、魔法を使った方が、鍬で耕すより楽だと気付いたみたいで、みんな一所懸命練習していた。
フェイさんが村々に泉を作ってくれたけど、畑まで運ぶの大変だものね。株もとに少量ずつ水を撒くコツさえ掴んでしまえばそんなに魔力を使わなくても水遣りが出来るの。
飲み水はフェイさんが作った泉に頼り、魔法で作る水は畑の水遣りに使う方が楽だと分かったみたいで良かった。
わたし達が回った村々では『神聖な魔法を農業に使うなどけしからん』などと戯言を言う人はいなくなったと思う。『黒の使徒』の悪質な洗脳が一つ解けたかな?
いや、もうすぐ夏休みが終るから…。その前にしておくこともあるので。
そう、帝国での拠点作り、これソールさん達が丸々三日掛りで作るからわたし達がいると邪魔になってしまう。
だから、一旦わたし達は帰ってソールさん達が拠点を作り終わるのをジッと待っているの。
場所は決まっている。オストエンデの町から辺境に向かって街道を少し東に進んだところに集落が全く存在しない広大な荒地があったの。
おあつらえ向きな事にそこそこ整備された北に向かう引き込み道路があるの。
その道沿いに精霊の森と帝国における拠点を作ることにしたんだ。
もちろん、ハイジさんの許可はとってあるよ。
「なんで、荒地が勝手に森に変わるのに許可が要るのですか?」
と、ハイジさんは惚けていたけど。あ、それで通すことにしたのですね…。
帝国の拠点が完成するまでの三日間だけど…、
すっかり元気を取り戻したハンナちゃんが、またロッテちゃんと遊びたいと言うのでロッテちゃんを村まで迎えに行き、精霊の森の屋敷でリリちゃんも含めた三人で三日間遊んでいてもらうことにした。
リタさんを三人のお世話係に残したよ、三人にご飯を作ってあげる必要があるから。
そして、わたし、ミーナちゃん、ハイジさんはフェイさんに送られて一旦ヴィーナヴァルトに戻って来た。
ヴィーナヴァルトの王宮、わたし達三人はこの夏に帝国辺境で見たこと、やったことをミルトさんとヴィクトーリアさんに報告し、三日後実際に二人に見てもらうことにした。
そう、ここまで二人を迎えに来たの。皇太子妃のミルトさんが他国に何日も行く訳にはいかないので日帰りで大まかな様子を見てもらうつもり。
**********
そして三日後、フェイさんが拠点の完成を知らせに来るとともに、わたし達は魔導車を停めてあるロッテちゃんの村に飛んだ。
ミルトさんとヴィクトーリアさんには魔導車の車窓から帝国の東部辺境の様子を見てもらう。
だって、二人ともそこらへんをフラフラ歩いていたら拙い人物だから。
わたし達を乗せた魔導車は、ロッテちゃんの村の中を通り抜けてから新しい拠点に向かうのだが。
ロッテちゃんの村の様子を見たミルトさんが言った。
「あら、辺境の村と聞いていたから寂れたところかしらと思っていたら、随分と活気がある村なのね。
隊商の人で賑わうなんて、きっと重要な拠点なんでしょうね。」
まあ、この村の殆どの人が二年前は餓死寸前だったとは想像できないよね。
わたしがミルトさんの感想に頷いているとヴィクトーリアさんが言葉を詰まらせながら言った。
「信じられない……、あの村が…。まるで生き返ったようですわ。」
二年前の様子を知っている人はそう思うだろうね。
ヴィクトーリアさんは、ミルトさんに二年前のこの村の様子を語り、如何に困窮していたかを説明している。そして、わたし達が行ったことの数々を…。
ロッテちゃんの村を出た魔導車は一路目的地を目指して西へ進む。
「帝国の辺境は不毛の大地だと聞いていたのだけど、随分緑があるのね。
だいぶ聞いていたのと印象が違うわ、あそこなんてどこまで森が続いているの。」
わたし達がこの夏最初に作った森を見ながらミルトさんが意外そうに言う。
実際、十日ほど前までは不毛の大地だったからね。
「あの森はこの街道を基点に北に向かって十シュタットほど続いています。
現在も徐々に広がっていて最終的には大陸の北端まで広がる予定です。
瘴気の森に沿って帯状に広げることで瘴気の森から漏れ出てくる瘴気が人の住む西側に入り込むのを減らすのです。」
「へー、あの森を上位精霊の皆様が作ったのですよね?
上位精霊の方々のお力というのは凄いわね。」
わたしが森の説明をすると、ミルトさんは上位精霊の力を再認識したみたいで感心している。
そういうけど、ミドリだって本気になればこのくらい出来ちゃうよ、きっと。
「ママ、わたしもあのくらいできるよ。ママが望むならあのくらいの森は作ってあげるよ。」
ほら、ミドリが対抗意識をだした。
「ミドリちゃん、有り難う、良い子ね。でも、今はいいわ、必要なときはちゃんとお願いするからね。」
ミルトさんはそう言いながら、ミドリの頭を撫でている。頭を撫でてもらったミドリはご機嫌だ。
その後も、新たな拠点がある森までほぼ一日かけて、東部の辺境に魔導車を走らせた。
点在する村を守るように広がる森を見てヴィクトーリアさんが涙を流していた。
あ、なんか一言も発しないと思ったら…。
**********
そして、まだ日が高いうちにわたし達は新たに作った拠点に到着した。
「ソールさん、シュケーさん、フェイさん、とっても素敵なお屋敷を造ってくれて有り難う。
お疲れ様でした。」
わたしは、真新しいお屋敷を目の前にしてお屋敷を作ってくれたみんなにお礼を言って、労をねぎらった。
目の前には、王国の西部に造ったお屋敷とそっくりな屋敷が鎮座している。本当に三日で作っちゃうんだもな……。
屋敷のリビングに場所を移して、わたしはミルトさんとヴィクトーリアさんに今後の予定を説明することにしたの。
「今日見てもらったように、東部の辺境地域から帝都に向かって森を広げていく予定なの。
目標はハイジさんが学園を卒業して帝国へ戻る一年半後までに森を帝都まで広げること。
そのくらいすれば、帝都の瘴気もだいぶ薄くなると思うの。
ヴィクトーリアさんもハイジさんと一緒に帝都へ帰れますよ。
この場所は、わたしの魔導車ならオストエンデまで一時間かかりません。帝都までは約三日の距離です。
帝国に来るときは、今までどおりハイジさんに付いて来てもらいますが、これからは時々ヴィクトーリアさんにも来てもらおうと思います。
変わっていく帝国の様子を知っておいてもらいたいので。」
わたしの説明が終るとヴィクトーリアさんが言った。
「二年前とあまりにも様子が変わっているので驚いたわ。
ターニャちゃん、帝国の大地を生き返らせてくれて有り難う。
最初の村、あそこの農地はターニャちゃんの魔法で成長促進をしているのではないのでしょう。
村人の手で耕作をしても実りがあるようにターニャちゃんが土を生き返らせたのよね。
これからは辺境でも作物が実るようになる、民が飢えなくても良くなるのですね。
本当に有り難う。」
喜んでもらったところ水を差すようで悪いけど、わたし達の忠告を聞かないで安易にジャガイモばっかり作ったらまた数年で土地がダメになるよ。
ちゃんと連作障害に気をつけて真面目に耕作すればずっと使えると思うけどね。
そうそう、今年の夏はそういう忠告をすると共に、魔法による農耕を指導してきたの。
指導と言っても難しいことではなく、王国では初等部の最初に教えること。
そう、畑を耕すことと畑の水遣りを魔法を使って行うやり方、だって帝国では農作業に魔法を使わないというのだもの。便利なのに…。
最初は、神聖な魔法を農業に使うなんてと、誰かさんみたいなことを言ってみんな難色を示していたの。でも、ハイジさんが率先してやって見せるとみんなも渋々真似したの。
すると、魔法を使った方が、鍬で耕すより楽だと気付いたみたいで、みんな一所懸命練習していた。
フェイさんが村々に泉を作ってくれたけど、畑まで運ぶの大変だものね。株もとに少量ずつ水を撒くコツさえ掴んでしまえばそんなに魔力を使わなくても水遣りが出来るの。
飲み水はフェイさんが作った泉に頼り、魔法で作る水は畑の水遣りに使う方が楽だと分かったみたいで良かった。
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