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最終章 それぞれの旅路
第475話 お母様、あなたもですか……
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時が経つのは早いもので、私がオストマルク王国の女王になってから十年が過ぎようとしています。
あの時の女王即位は、私には甚だ不本意なものでした。
国王の一人娘、他に兄弟はないためいずれは女王になることは覚悟していました。
そのために精進もしてきたつもりです、しかし、二十五の若さで玉座に就くとは夢にも思わなかったのです。
準備不足もいいところです。
その頃の私は、長女も元気に走り回るようになり、次女も乳離れして、本格的に国政に復帰したところでした。
旦那様?
王の娘ですもの、自分が選んだ方と結ばれるなどとは端から考えていませんでした。
ごめんなさい、嘘です。本当は素敵な出会いに憧れていました。
しかし、貴重な出会いの場である学園時代、私は男嫌いのターニャちゃんを中心とした女の子のグループにいました。
そのため、素敵な出会いの機会を逸してしまったのです。
結局、周囲の決めた殿方を伴侶とすることになりました。
劇的な話はないので、ここでは割愛します。
そうそう、娘が二人いるのですが、二人とも『色なし』で、何と精霊が見えるのです。
これからが楽しみです。
さて、私が若くして女王に即位した経緯ですが、先王である私の父が早逝した訳でありません。
違和感は私が高等部を卒業する頃から感じていたのです。
私は母が十八の時に生まれた子ですので、このときは母は三十三歳になっています。
しかし、どう見ても二十代にしか見えないのです。
その時は、母は若作りで羨ましいくらいにしか思っていませんでした。
そして、私が二十歳のとき父が国王に即位し、母は皇后になりました、この時齢三十八歳です。
違和感は更に強まっています、どう見ても母は二十代にしか見えません。
もう私と姉妹のようです、若作りにしても程があるだろうと思いました。
更に時が流れて、私が女王に即位する前年のことです。
母がバツの悪い顔をして言ったのです、その表情はイタズラがばれた子供のようでした。
「そろそろ隠しきれないみたいだから、正直に話すけど……。
私、もう人じゃないの、ターニャちゃんと同じ、…テヘ。」
いい歳してテヘじゃいないでしょうと思いましたが、突っ込むのはそこではありません。
若作りなのではなく、ここ何年も歳を取っていなかったようです。
いつの間にか母は精霊になっていたようです。
そう簡単になれるものなのでしょうか?
ターニャちゃんが初めてではないかと聞いているのですが……。
「私はね、私達を慈しみの目で見るウンディーネ様が羨ましかったの。
私の愛するフローラやこの国の行く末をずっと見守っていきたいと願ったの。
それにね、何よりこの子達とずっと一緒にいたいと思ったのよ。」
そう言って母は寄り添う三人娘の頭を撫でたのです。
相変わらずこの三人は母にベッタリです、年甲斐もなく嫉妬してしまいそうです。
するとスイが言いました。
「私達がママと一緒にいたいと願ったから。」
次いでミドリが、
「ママが私達と一緒にいたいと思ってくれたから。」
最後にヒカリが言うのです。
「ママは私達と同じ存在になったの、これからはずっと一緒だよ。」
それ、三人で別々に言う必要あったの?
それはともかく、人が精霊になるのは願いが必要なようです。
ターニャちゃんもずっと精霊になりたいと思っていたようですし。
なんという、メルヘンでしょうね……。
母の告白を聞いた父はその時何も言わずに黙り込んでいたのです。
それから数日が過ぎた日のこと、唐突に父が言いました、国王を退位すると。
いきなり何を言うのでしょうか、父はまだ五十歳にもなっていません。
そもそも、国王になってまだ五年しか過ぎていないのです。
「私はミルトが精霊になってしまったと聞いたとき思ったのだ。
ミルトはこれから永劫の時を生きることになる、私に残された時間は長くて四十年だ。
ならば、少しでも長く一緒にいたいと思ったのだ。
勿論、それだけではないぞ、隣の帝国はこれから良くなっていくと思う。
帝国との友好はこれまで以上に大切になるだろう。
あの女帝と幼馴染のおまえに早く王位を譲った方が良いのではと常々思っていたのだ。」
子供の頃から母のことが好きだった父はこのまま共に年老いていくものと信じて疑わなかったようです。普通そうですものね。
自分が母が生きる長い年月の中では刹那の存在になってしまうのが、堪らなく寂しく少しでも母の記憶に留まりたいと言うのです。
いい歳した男が何をセンチメンタルなことをほざくのだとは言えませんでした。
父がどんなに母を愛しているか知っていましたから。
いとこ同士で兄妹のように育ってきたとはいえ、王族には珍しい恋愛結婚ですものね。
結局、私は父の意向をくんで一年の準備期間の後、王位を譲り受けたのです。
勿論、ハンナちゃんに丸投げして女に走ったどこかの国の先帝のような真似は許しませんでした。
父には暫くの間、私の補佐兼助言役として仕事を手伝ってもらいました。
それでも、公式行事等を私に押し付けた分、母と一緒にいられる時間が増えたと父は喜んでいたのです。
父の退位と同時に、母は病気療養のため公務を離れると公表されました。
**********
さて、二十五歳の若さで女王に即位した私ですが、王国の情勢は安定しており、官僚制度もしっかりしているためさしたる問題もなく概ね平穏な日々を送っていました。
ただ、一つ、毎年冬になるとうちの別荘の塀を壊しにやってくる迷惑なお客さんを除いて。
テーテュスさんのお話では、『艦砲外交』というそうです。
南大陸にある軍事大国が、自分達より軍事的に弱い立場にある国を大砲で脅して有利な外交関係を結ぼうとする手段だそうです。言わば『恫喝外交』ですね、ならず者のようです。
国交を結びたいのなら、軍事力など使わずに穏便に話し合いをすればよいと思うのですが。
どうも南大陸の為政者は北の大陸の国々を見下してるようです。
武力で脅して、あわよくば植民地にと思っているのでしょう。
何でしょうね、その根拠のない自信は。以前、帝国で権勢を誇っていた『黒の使徒』を見ているようです
ターニャちゃんに手玉に取られていることも、そっくりですね。
ターニャちゃんは南大陸の進んだ造船技術や航海技術を無償で提供してくれる奇特な方々だと笑っています。
実際、冬になると嬉々としてポルトに出かけていき、ターニャちゃんは王国に多大な利益をもたらしてくれました。
それは、船という実体のあるものに限りません。
捕縛した者達は人材の宝庫でもあるのです。
船大工や軍医などは言うまでもありませんが、艦長をはじめ士官の者達は士官学校というものを出ており高い教育を受けているのです。
軍の制度は言うに及ばず、南の大陸の法制度、行政制度、歴史などに詳しい者が多いのです。
そういった情報を引き出し、有用と思われるものをこの国に取り込むうえでかなり重宝しています。
捕虜とした者の多くは、最初のうちは国を売ることはしないと、情報を漏らすことを拒絶します。
しかし、収容所内の清潔な個室で満足な食事を与えて十分な待遇をしてあげると、半年もしないうちにこちらが欲する情報を教えてくれるようになるのです。
捕虜の中で従順で優秀な者は拘束を解いて、王国の各部署でアドバイザーとして働いてもらっています。
情報漏えい?大丈夫、彼らに南大陸に帰る手段はないのですから。
士官以外の一般兵士や船乗り達も、テーテュスさんの商会やポルト公爵に雇われて商船の船乗りになるものが多く非常に重宝しています。
ただ、問題は数年前からコルテス王国の艦隊が完全な形で大洋を渡ってくることになったこと。
今までは、ターニャちゃんやテーテュスさんが待ち構えていて無力化してくれたから良いですが、二人が不在の時に到来したらと思うと気が気ではありません。
すると、ターニャちゃんがある提案をしてくれました。
毎年、到来する艦隊の中から旗艦クラスの新鋭艦のみを集めて海軍を作ろうというのです。
初期に航海を乗り切ってポルトへ辿り着いた軍艦は、その時々の最新鋭艦ばかりでした。
しかし、ここ数年は小型の軍艦や少し型落ちの軍艦も混じるようになりました。航海技術の向上でそういう船でも大洋が渡れるようになったのですね。
拿捕した軍艦の中から毎年新鋭の大型艦は軍用艦のまま残して、我が国の軍艦として転用しようと言うのです。
テーテュスさんのお話ですと一艦隊四十隻を新鋭の大型艦のみで揃えるのは南の大陸の軍事大国でも難しいそうです。
そんな、大型艦のみで編成される艦隊があったら、おいそれと手を出す者はいないと言います。
抑止力というものですね。
私はその話に乗ることにしました。
何より軍備に余計なお金が掛からないのが良いです。どうせ見掛け倒しなのですから。
その時、ターニャちゃんはもう一つの提案をしたのです。
「艦隊編成が出来たら、それでコルテス王国へ乗り込もうよ。
その時は、フローラちゃんも一緒に行くよ。
一国の女王が自ら乗り込んでこれるくらい、王国の航海技術は進んでいると見せ付けるの。」
南の大陸でも王族が大洋の航海に同乗する事はないそうです。
大洋を渡る航海は非常に困難で王族にそんなリスクは負わせられないからです。
女王の私が乗り込むことで格の違いを見せつけようというのです。
イカサマもいいところです、どうせテーテュス様の力で大洋を無難に渡るつもりですよね。
一度南の大陸を見分してみたいと思っていた私は、勿論その提案にも是と答えました。
あの時の女王即位は、私には甚だ不本意なものでした。
国王の一人娘、他に兄弟はないためいずれは女王になることは覚悟していました。
そのために精進もしてきたつもりです、しかし、二十五の若さで玉座に就くとは夢にも思わなかったのです。
準備不足もいいところです。
その頃の私は、長女も元気に走り回るようになり、次女も乳離れして、本格的に国政に復帰したところでした。
旦那様?
王の娘ですもの、自分が選んだ方と結ばれるなどとは端から考えていませんでした。
ごめんなさい、嘘です。本当は素敵な出会いに憧れていました。
しかし、貴重な出会いの場である学園時代、私は男嫌いのターニャちゃんを中心とした女の子のグループにいました。
そのため、素敵な出会いの機会を逸してしまったのです。
結局、周囲の決めた殿方を伴侶とすることになりました。
劇的な話はないので、ここでは割愛します。
そうそう、娘が二人いるのですが、二人とも『色なし』で、何と精霊が見えるのです。
これからが楽しみです。
さて、私が若くして女王に即位した経緯ですが、先王である私の父が早逝した訳でありません。
違和感は私が高等部を卒業する頃から感じていたのです。
私は母が十八の時に生まれた子ですので、このときは母は三十三歳になっています。
しかし、どう見ても二十代にしか見えないのです。
その時は、母は若作りで羨ましいくらいにしか思っていませんでした。
そして、私が二十歳のとき父が国王に即位し、母は皇后になりました、この時齢三十八歳です。
違和感は更に強まっています、どう見ても母は二十代にしか見えません。
もう私と姉妹のようです、若作りにしても程があるだろうと思いました。
更に時が流れて、私が女王に即位する前年のことです。
母がバツの悪い顔をして言ったのです、その表情はイタズラがばれた子供のようでした。
「そろそろ隠しきれないみたいだから、正直に話すけど……。
私、もう人じゃないの、ターニャちゃんと同じ、…テヘ。」
いい歳してテヘじゃいないでしょうと思いましたが、突っ込むのはそこではありません。
若作りなのではなく、ここ何年も歳を取っていなかったようです。
いつの間にか母は精霊になっていたようです。
そう簡単になれるものなのでしょうか?
ターニャちゃんが初めてではないかと聞いているのですが……。
「私はね、私達を慈しみの目で見るウンディーネ様が羨ましかったの。
私の愛するフローラやこの国の行く末をずっと見守っていきたいと願ったの。
それにね、何よりこの子達とずっと一緒にいたいと思ったのよ。」
そう言って母は寄り添う三人娘の頭を撫でたのです。
相変わらずこの三人は母にベッタリです、年甲斐もなく嫉妬してしまいそうです。
するとスイが言いました。
「私達がママと一緒にいたいと願ったから。」
次いでミドリが、
「ママが私達と一緒にいたいと思ってくれたから。」
最後にヒカリが言うのです。
「ママは私達と同じ存在になったの、これからはずっと一緒だよ。」
それ、三人で別々に言う必要あったの?
それはともかく、人が精霊になるのは願いが必要なようです。
ターニャちゃんもずっと精霊になりたいと思っていたようですし。
なんという、メルヘンでしょうね……。
母の告白を聞いた父はその時何も言わずに黙り込んでいたのです。
それから数日が過ぎた日のこと、唐突に父が言いました、国王を退位すると。
いきなり何を言うのでしょうか、父はまだ五十歳にもなっていません。
そもそも、国王になってまだ五年しか過ぎていないのです。
「私はミルトが精霊になってしまったと聞いたとき思ったのだ。
ミルトはこれから永劫の時を生きることになる、私に残された時間は長くて四十年だ。
ならば、少しでも長く一緒にいたいと思ったのだ。
勿論、それだけではないぞ、隣の帝国はこれから良くなっていくと思う。
帝国との友好はこれまで以上に大切になるだろう。
あの女帝と幼馴染のおまえに早く王位を譲った方が良いのではと常々思っていたのだ。」
子供の頃から母のことが好きだった父はこのまま共に年老いていくものと信じて疑わなかったようです。普通そうですものね。
自分が母が生きる長い年月の中では刹那の存在になってしまうのが、堪らなく寂しく少しでも母の記憶に留まりたいと言うのです。
いい歳した男が何をセンチメンタルなことをほざくのだとは言えませんでした。
父がどんなに母を愛しているか知っていましたから。
いとこ同士で兄妹のように育ってきたとはいえ、王族には珍しい恋愛結婚ですものね。
結局、私は父の意向をくんで一年の準備期間の後、王位を譲り受けたのです。
勿論、ハンナちゃんに丸投げして女に走ったどこかの国の先帝のような真似は許しませんでした。
父には暫くの間、私の補佐兼助言役として仕事を手伝ってもらいました。
それでも、公式行事等を私に押し付けた分、母と一緒にいられる時間が増えたと父は喜んでいたのです。
父の退位と同時に、母は病気療養のため公務を離れると公表されました。
**********
さて、二十五歳の若さで女王に即位した私ですが、王国の情勢は安定しており、官僚制度もしっかりしているためさしたる問題もなく概ね平穏な日々を送っていました。
ただ、一つ、毎年冬になるとうちの別荘の塀を壊しにやってくる迷惑なお客さんを除いて。
テーテュスさんのお話では、『艦砲外交』というそうです。
南大陸にある軍事大国が、自分達より軍事的に弱い立場にある国を大砲で脅して有利な外交関係を結ぼうとする手段だそうです。言わば『恫喝外交』ですね、ならず者のようです。
国交を結びたいのなら、軍事力など使わずに穏便に話し合いをすればよいと思うのですが。
どうも南大陸の為政者は北の大陸の国々を見下してるようです。
武力で脅して、あわよくば植民地にと思っているのでしょう。
何でしょうね、その根拠のない自信は。以前、帝国で権勢を誇っていた『黒の使徒』を見ているようです
ターニャちゃんに手玉に取られていることも、そっくりですね。
ターニャちゃんは南大陸の進んだ造船技術や航海技術を無償で提供してくれる奇特な方々だと笑っています。
実際、冬になると嬉々としてポルトに出かけていき、ターニャちゃんは王国に多大な利益をもたらしてくれました。
それは、船という実体のあるものに限りません。
捕縛した者達は人材の宝庫でもあるのです。
船大工や軍医などは言うまでもありませんが、艦長をはじめ士官の者達は士官学校というものを出ており高い教育を受けているのです。
軍の制度は言うに及ばず、南の大陸の法制度、行政制度、歴史などに詳しい者が多いのです。
そういった情報を引き出し、有用と思われるものをこの国に取り込むうえでかなり重宝しています。
捕虜とした者の多くは、最初のうちは国を売ることはしないと、情報を漏らすことを拒絶します。
しかし、収容所内の清潔な個室で満足な食事を与えて十分な待遇をしてあげると、半年もしないうちにこちらが欲する情報を教えてくれるようになるのです。
捕虜の中で従順で優秀な者は拘束を解いて、王国の各部署でアドバイザーとして働いてもらっています。
情報漏えい?大丈夫、彼らに南大陸に帰る手段はないのですから。
士官以外の一般兵士や船乗り達も、テーテュスさんの商会やポルト公爵に雇われて商船の船乗りになるものが多く非常に重宝しています。
ただ、問題は数年前からコルテス王国の艦隊が完全な形で大洋を渡ってくることになったこと。
今までは、ターニャちゃんやテーテュスさんが待ち構えていて無力化してくれたから良いですが、二人が不在の時に到来したらと思うと気が気ではありません。
すると、ターニャちゃんがある提案をしてくれました。
毎年、到来する艦隊の中から旗艦クラスの新鋭艦のみを集めて海軍を作ろうというのです。
初期に航海を乗り切ってポルトへ辿り着いた軍艦は、その時々の最新鋭艦ばかりでした。
しかし、ここ数年は小型の軍艦や少し型落ちの軍艦も混じるようになりました。航海技術の向上でそういう船でも大洋が渡れるようになったのですね。
拿捕した軍艦の中から毎年新鋭の大型艦は軍用艦のまま残して、我が国の軍艦として転用しようと言うのです。
テーテュスさんのお話ですと一艦隊四十隻を新鋭の大型艦のみで揃えるのは南の大陸の軍事大国でも難しいそうです。
そんな、大型艦のみで編成される艦隊があったら、おいそれと手を出す者はいないと言います。
抑止力というものですね。
私はその話に乗ることにしました。
何より軍備に余計なお金が掛からないのが良いです。どうせ見掛け倒しなのですから。
その時、ターニャちゃんはもう一つの提案をしたのです。
「艦隊編成が出来たら、それでコルテス王国へ乗り込もうよ。
その時は、フローラちゃんも一緒に行くよ。
一国の女王が自ら乗り込んでこれるくらい、王国の航海技術は進んでいると見せ付けるの。」
南の大陸でも王族が大洋の航海に同乗する事はないそうです。
大洋を渡る航海は非常に困難で王族にそんなリスクは負わせられないからです。
女王の私が乗り込むことで格の違いを見せつけようというのです。
イカサマもいいところです、どうせテーテュス様の力で大洋を無難に渡るつもりですよね。
一度南の大陸を見分してみたいと思っていた私は、勿論その提案にも是と答えました。
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