私を勝手に皇后にしないでください

上野佐栁

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思い出の中

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 「おいおい‼︎待て待て待て‼︎」
 「うるさい‼︎」
 「思い出水晶をぶっ壊す奴があるか‼︎イブが戻れなくなったらどう責任を取るんだよ‼︎」
 「黙れよ‼︎何で、イブは目を覚まさないんだよ‼︎」
 「まだ、早朝だぞ‼︎目を覚さなくて当然だろ⁇」
 「そんなはずがない‼︎俺は、イブが心配なんだよ‼︎お願いだ、イブ。目を開けてくれよ」
 「プロキオン、お前、イブに死ねって言っているもんだぞ⁇」
 「お前が死ねええええええええ‼︎」
 「ぎゃああああ‼︎」
 「此処は、私の部屋⁇」
 「きゃっ‼︎」
 「お前は出来損ないだ‼︎不吉な子のくせに調子を乗るなよ⁇」
 「ご、ごめんなぁちゃい‼︎」
 「チッ。不愉快だ‼︎今日の飯は無しだ‼︎」
 「ご、ごめんなぁちゃい‼︎ゆるしぇちぇくだちゃい‼︎」
 「黙れ‼︎」
 パチーン
 「うっ。うわーん‼︎うわあああん‼︎」
 「泣き叫ぶな‼︎この声さえ、耳障りだって、なぜ気づかない⁇お前は何にも出来ないのか?あぁん⁇」
 まだ、たったの二歳の子供に何言ってるのだろう⁇今、私は更に過去を遡り、二歳の頃の記憶を、イブを見ている。
 「ごめんなぁちゃい‼︎」
 「ふん‼︎そこで泣き喚いて居ろ‼︎お前の顔は当分の間見たくない‼︎」
 こんな小さな時から、イブを私をいじめて楽しい⁇心の底から憎悪が走る‼︎
 「あ、あの本当にごめんなさい」
 あっまた、違う過去だ。
 「良いんだ。君の名前を教えてくれたら許すよ」
 「私は、イブ.ティ.ミイティアです。あの、プロキオン殿下はどうしてこんな辺鄙なところに居るのてすか⁇」
 「遊びに来ただけ‼︎」
 「そうですか」
 「イブ、僕と遊んでくれる⁇」
 「いいですよ」
 「敬語はいらないよ‼︎」
 「うん‼︎あっ、頬が汚れてる。」
 「えっ?」
 フキフキ
 「これでよしっと、綺麗になったよ‼︎」
 ニコッ
 「あ、ありがとう」
 カァー
 「プロキオン⁇顔赤いよ?」
 「イブって綺麗な顔してるね⁇」
 「えっ!?あ、あのその、ありがとう。嬉しいです」
 「イブの顔も赤くなった‼︎イブの笑顔は皆んなを幸せに出来る素敵な笑顔だ‼︎」
 「......うん」
 「イブが、王宮に居てくれたら、僕も頑張れるのにな」
 「プロキオン‼︎私ね、大きくなったら、プロキオンのお嫁さんになりたい‼︎」
 「えっ、それって、僕の事が好きってこと⁇」
 「うん‼︎初めて会ったのに、優しいプロキオンが好き‼︎私は、プロキオンだけを見てるよ‼︎」
 「僕も‼︎僕も、イブのことだけを見てるよ‼︎約束する‼︎」
 「私も約束するよ‼︎」
 ドクンドクン。心臓の音がうるさい。小さい頃の私は大胆だなって思った。それに......。
 「プロキオン‼︎こっち向いて‼︎」
 「何⁇」
 「誓いの印‼︎」
 チュッ
 「なっ!?」
 ぎゃあああああ!?見たくなかった‼︎こんなにも恥ずかしいんだ‼︎コンラン卿の言ってた事が今ならわかる‼︎恥ずかし過ぎるよ‼︎穴があったら入りたい‼︎
 「私の愛印です‼︎この愛は永遠です‼︎だから、他の子を好きにならないで⁇お願い」
 「も、もちろんだよ‼︎僕は、イブ以外は好きにならないよ‼︎約束するよ‼︎大好きな、イブを悲しませたく無いから‼︎」
 「プロキオンありがとう‼︎」
 「うん‼︎」
 触れたい。小さい頃の、プロキオンに触れたい。私はここに居るよって言いたい。
 「これ以上は駄目‼︎」
 ビクッ
 パキーン
 「思い出の世界が崩れていく⁇」
 「これ以上、この世界に干渉すれば、貴方は戻れなくなる‼︎プロキオン殿下を悲しませないで‼︎」
 「......あ。この声は、きっと、私の......」
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