転生したら森の主人になりました

上野佐栁

文字の大きさ
127 / 140
転生したら森の主人になりました4

転生したら森の主人になりました歪んだ復讐

しおりを挟む
 「......情け無い」
 「兄様。こんな奴ら早く消しらそう」
 「焦るな。他の奴らはともかく......ラフォーレは厄介だ」
 「私はタロットの妹を倒す」
 「言ってくれるじゃない。私は兄様と同じで強いわよ」
 「貴方は何か勘違いをしている」
 「は?」
 「私達二人じゃないのよ?」
 「だからなに?」
 「別の世界を繋げたことを後悔するがいいわ。だって、私達が二人も居るんだから」
 「......っ」
 「ようやく気付いたのね?たとえ力の差があっても同じ力を持った自分。だから負けるつもりなんてないんだよね?」
 「あ、ありえない。自分が二人同時に攻撃するのは出来るはずない。だって、神の掟で禁止されているはず......」
 「別の世界の私達は神様じゃないよ?」
 「......っ!?」
 「私達は神様だけど、別の世界の私達は神様でもなんでもない。ただの主人」
 「じ、じゃあ、あんた達が攻撃することは出来ない‼︎だって神......」
 「此処は私達の世界だよ?」
 「だ、だからなによ......まさか!?」
 「そう。私達は皆んなを守る義務がある。だから攻撃出来るんだよね」
 「う、嘘だ!」
 「そう思いたいなら思っていればいいよ。でも私達は戦うよ」
 「うわああ‼︎」
 「わっ!?」
 「ラフォーレ!?」
 「大丈夫だからね。別の世界の私、タロットは任せた」
 「う、うん」
 「あんたは危険!だから今此処で殺す‼︎」
 「神様に勝てるなんて思ってるの?」
 「神と同等の力を持った私ならいけるわ!」
 「じゃあ女神様には勝てるの?」
 「は?無理に決まって......」
 ドンッ
 「きゃあ!?」
 「ごめんね。私、女神様の力も持っているんだよね」
 「嘘......でしょ?こんなの勝てるわけない。反則だ」
 「先に戦いを持ちかけて来たのはそっちよ。悪いけど、貴方達を許せるほど、私も人間が出来てないのよ」
 「......」
 「貴方達の世界で大人しく暮らせばよかったね?そうすればこんなことにもならなかったのに......」
 「うるさい!私は神に殺されたんだ‼︎」
 「......え」
 「神が私を殺した!何にもしてないのに殺された。だから私は復讐を誓ったんだ。別の世界の神ですら存在しているのが許せない。だから殺してやる!」
 「悪いけど殺される気はないよ」
 「とっとと死ねよ!」
 「どんな理由があろうと誰かを巻き込んでいい理由にはならない」
 「私の気持ちがわかるって言うの?」
 「わからないよ。でも誰かを傷付けるのは駄目なことだよ」
 「うるさいうるさい!」
 「そんなこと言ったらタロットも神よ?」
 「兄様は私を認めてくれた!たとえ本当の兄じゃなくても!」
 「え?本当の兄じゃない!?」
 当然の告白に驚きを隠せなかったのであった。
 次に続く
 
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

『急所』を突いてドロップ率100%。魔物から奪ったSSRスキルと最強装備で、俺だけが規格外の冒険者になる

仙道
ファンタジー
 気がつくと、俺は森の中に立っていた。目の前には実体化した女神がいて、ここがステータスやスキルの存在する異世界だと告げてくる。女神は俺に特典として【鑑定】と、魔物の『ドロップ急所』が見える眼を与えて消えた。  この世界では、魔物は倒した際に稀にアイテムやスキルを落とす。俺の眼には、魔物の体に赤い光の点が見えた。そこを攻撃して倒せば、【鑑定】で表示されたレアアイテムが確実に手に入るのだ。  俺は実験のために、森でオークに襲われているエルフの少女を見つける。オークのドロップリストには『剛力の腕輪(攻撃力+500)』があった。俺はエルフを助けるというよりも、その腕輪が欲しくてオークの急所を剣で貫く。  オークは光となって消え、俺の手には強力な腕輪が残った。  腰を抜かしていたエルフの少女、リーナは俺の圧倒的な一撃と、伝説級の装備を平然と手に入れる姿を見て、俺に同行を申し出る。  俺は効率よく強くなるために、彼女を前衛の盾役として採用した。  こうして、欲しいドロップ品を狙って魔物を狩り続ける、俺の異世界冒険が始まる。 12/23 HOT男性向け1位

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

おばちゃんダイバーは浅い層で頑張ります

きむらきむこ
ファンタジー
ダンジョンができて十年。年金の足しにダンジョンに通ってます。田中優子61歳

ダンジョンに行くことができるようになったが、職業が強すぎた

ひまなひと
ファンタジー
主人公がダンジョンに潜り、ステータスを強化し、強くなることを目指す物語である。 今の所、170話近くあります。 (修正していないものは1600です)

悪徳領主の息子に転生しました

アルト
ファンタジー
 悪徳領主。その息子として現代っ子であった一人の青年が転生を果たす。  領民からは嫌われ、私腹を肥やす為にと過分過ぎる税を搾り取った結果、家の外に出た瞬間にその息子である『ナガレ』が領民にデカイ石を投げつけられ、意識不明の重体に。  そんな折に転生を果たすという不遇っぷり。 「ちょ、ま、死亡フラグ立ち過ぎだろおおおおお?!」  こんな状態ではいつ死ぬか分かったもんじゃない。  一刻も早い改善を……!と四苦八苦するも、転生前の人格からは末期過ぎる口調だけは受け継いでる始末。  これなんて無理ゲー??

冷遇王妃はときめかない

あんど もあ
ファンタジー
幼いころから婚約していた彼と結婚して王妃になった私。 だが、陛下は側妃だけを溺愛し、私は白い結婚のまま離宮へ追いやられる…って何てラッキー! 国の事は陛下と側妃様に任せて、私はこのまま離宮で何の責任も無い楽な生活を!…と思っていたのに…。

幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない

しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。

ウルティメイド〜クビになった『元』究極メイドは、素材があれば何でも作れるクラフト系スキルで魔物の大陸を生き抜いていく〜

西館亮太
ファンタジー
「お前は今日でクビだ。」 主に突然そう宣告された究極と称されるメイドの『アミナ』。 生まれてこの方、主人の世話しかした事の無かった彼女はクビを言い渡された後、自分を陥れたメイドに魔物の巣食う島に転送されてしまう。 その大陸は、街の外に出れば魔物に襲われる危険性を伴う非常に危険な土地だった。 だがそのまま死ぬ訳にもいかず、彼女は己の必要のないスキルだと思い込んでいた、素材と知識とイメージがあればどんな物でも作れる『究極創造』を使い、『物作り屋』として冒険者や街の住人相手に商売することにした。 しかし街に到着するなり、外の世界を知らない彼女のコミュ障が露呈したり、意外と知らない事もあったりと、悩みながら自身は究極なんかでは無かったと自覚する。 そこから始まる、依頼者達とのいざこざや、素材収集の中で起こる騒動に彼女は次々と巻き込まれていく事になる。 これは、彼女が本当の究極になるまでのお話である。 ※かなり冗長です。 説明口調も多いのでそれを加味した上でお楽しみ頂けたら幸いです

処理中です...