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赤き同盟団の計画

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 数時間後

 「そう。騎士の犠牲者は百人以上なのね」

 「ああ、悔しいが相手もすごく強かった」

 「......」

 「アリス。赤き同盟団は何を企んでいるんだ?」

 「人類滅亡計画」

 「えっ!」

 「と言っても赤い目をした人たちは生き残るって算段よ」

 「そのために私たちは多くの人を犠牲にしてきました」

 「ステファニーにいいの⁇」

 「はい。もう逃げていても何も変わりません。逃げても駄目なら私は最後まで戦います」

 「そうだね。逃げるより抗う方がよっぽどマシだね」

 「人類滅亡計画って、具体的に何をするんだ?」

 「ケルベロス」

 「け、ケルベロス⁉︎」

 「ケルベロスって一億年前の最悪の厄災‼︎」

 「そうです。私たちはケルベロスの封印を解くために多くの人の命を供物とし無惨に踏み躙ってきたのです」

 「アリスも協力したのか?」

 「私は何もしてない。ただ地下にある物を全て調べ尽くしただけ」

 「アリスさんが見つけなければ私もなんの計画に加担させられているのかわからないところでした」

 「つまりこの世界の赤い目を持った人以外は殺すってこと?」

 「まぁ、平たく言うとそうだね」

 「でもそれってかなりのリスクがあるよね?」

 「うん。僕もそう思う」

 「ケルベロスか。懐かしい同士だな」

 「えっ......」

 「も、モウ!ケルベロスのこと知ってるの⁉︎」

 「あ、ああ。最悪の厄災になった彼奴は元々は神に等しい存在だった」

 「......」

 「そ、そもそもモウって何者なの⁇」

 「え、えぇえーとね、モウは神様です」

 「か、神様⁉︎」

 「見えねえー」

 「あのガキが神とかありなのか?」

 「ま、まぁ私が血の契約をしたから今は力をほとんど失っているみたいだけどね」

 「いや。以前に比べればかなり戻ってきた」

 「ほんとに‼︎」

 「ああ、街一個分は破壊できるぞ」

 「おいおい。今えげつねーこと言ったぞ」

 「と、とにかく!赤き同盟団はケルベロスを使って世界の破壊みたいな感じだな?」

 「そうですね。でも私たち赤き同盟団は救いを求めた結果は一番大事なものを失うことになったんです」

 「一番大事なもの?」

 「はい。それは良心です」

 「......」

 「赤き同盟団は人を殺すのにもう何の躊躇いもない。それはもう人間と言えるのでしょうか⁇」

 「人の命を無闇に奪うのは私は許せない」

 「ああ。あっちも相当な仲間の数が減ったな」

 「喜べない」

 「スペア。大丈夫⁇さっきから顔色が悪いよ?」

 「俺は赤き同盟団やそのケルベロスを止められるのか?」

 「スペアならできる!だって五年前に比べてすごく強くなったんだから‼︎」

 「......アリスハート」

 「アリスでいいよ」

 「ああ、アリス」

 「あとで消すか?」

 「どこにする?」

 「海?山?いや火山に捨てよう」

 「ちょっとそこ!何物騒な話をしているの⁇」

 「あ、あはは......」

 王宮

 「アリスハート.レイトンよ。よく無事に戻ってきたな!」

 「お褒めのお言葉ありがたき幸せです」

 「お前が調べてきた赤き同盟団の資料実によかった。これからアリスハート.レイトンを冬の騎士団長に任命する」

 「え、ええええええ⁉︎」

 ざわざわ

 「何を言っているのですか?」

 「まだほんの子供ですよ!」

 「はっはっはっ!いいではないか。なぜなら今、冬の騎士団には団長がいない」

 「嘘?」

 死んだの⁇冬の騎士団長が?

 「だからちょうどいい」

 「......」

 「わかりました。私、アリスハート.レイトンは冬の騎士団長として皆を引っ張っていきます」

 「いい心がけだ」

 「はい」

 「ではもう下がって良い」

 「王様に光の栄光がありますように」

 練習場

 ゴンッ

 「くそ!なんであいつが戻って来るんだよ‼︎やっといなくなったって安心してたのに......団長になって戻って来るとか詐欺じゃねぇかよ!」

 「アリスハートを殺したい?」

 「テメェは赤き同盟団の親玉か?」

 「せーかい!」

 「今からお前の首を刎ねる」

 「刎ねてもいいけど、そうしたらアリスハートを殺せないよ?」

 ピタッ

 「殺したいんでしょ⁇だったら協力してあげる」

 「き、協力だと?」

 「うん。東の森に来て。そうしたらケルベロスの供物にできるから」

 「ケルベロスの供物。アリスハートが?」

 「うん。クスクス。あははは」

 このガキの言うことを聞くのか?

 「俺はあいつよりも強い。だからあんなやつが死んでも誰も疑問には思わない」

 「クスクス。キャアハハ‼︎」

 甲高い声で笑うメリヤスなのであった。
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