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こっくりさん
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こんなはずじゃなかった。こんなことをしたかったわけじゃない。
ただ先輩たちが卒業する前に最後の思い出を作っておきたかっただけなのに......。
こんばんは。滝澤心です。私たちは今、深夜の学校に忍び込んでこっくりさんを呼び出す準備をしている真っ最中です。
「ほ、本当にやるの?」
「心?もしかしてびびった⁇」
「び、びびってないもん‼︎」
「大丈夫だよ。少しだけこっくりさんを呼び出して質問するだけよ」
「だが、こっくりさんをやるにあったってしてはいけないこともある。そこは重々承知の上でやれよ?」
「もーう!今野先輩はお堅い!」
「あはは......」
「これで私たち最後の部活動だから悔いを残したくない」
「浅科先輩」
「そう。オカルト部の最後の活動になる!」
「私たち後輩たちはまだまだオカルト部にいますよ⁇」
「まぁいいじゃね?」
「もう!金城くんは素気ないな?」
「別に興味ねぇーし帰って寝てーよ」
「あっ!心がここにいるからあんたもここにいんだもんね?」
「うっせよ!」
「翔?」
翔というのは私の幼なじみの金城翔だ。他にも私たちオカルト部には八人の部員がいる。もちろん私を含めてだ。
まずは私、滝澤心です。高等部二年生です。同じ二年があと二人。金城翔と藍原優花です。一年が二人。通先大輔くんと桃園華織さんです。そして三年生が四人。今野篤樹先輩と浅科寧々子先輩と薬局泰雅先輩と月島帆奈先輩です。
女子五人と男子三人で部活動していたのですが、今年先輩方が卒業していまうので私たちは思い出作りのためこっそりと先野川学園に忍び込んで来ちゃいました。
「えーと今何時?」
「今は午前二時です」
「えー!早くやっちゃおう!」
「うん!」
「その前にやってはいけないことを話すよ」
「はーい」
やってはいけないこと。
その一「こっくりさんに質問してはいけない」
その二「こっくりさんの質問中ややっている最中にコインから手を離してはいけない」
その三「こっくりさんに敬意を忘れない」
その四「コインを無理やり動かさない」
その五「ふざけてはいけない」
その六「途中でやめない」
その七「帰ってくれるまで何度もお願いする」
「このルールーを破れば何が起きてもおかしくはないんだ」
「......」
「や、やっぱりやめて帰らない?」
「駄目よ!」
「怖いからって逃げるのはオカルト部の恥になる」
「うぅ......」
「じゃあ呼び出すよ」
「......こっくりさん」
「帆奈先輩⁇」
「いえ。少し心配なのです。わたしくたちは遊び半分でやっているのならやめた方がいいと思います」
「何を言っているんだ!遊びだと⁉︎ふざけているのか!」
「いいえ。ですが、こうゆーものには呪いが付き物です」
「平気平気!やろう」
「うん」
こっくりさんを呼び出すのにはまず五十文字 数 はい いいえの書かれた文字盤が必要になる。そして十円玉のコインが必要だ。それらを揃えこっくりさんを呼び出す。
「こっくりさん。こっくりさんお入りください」
私たちの人生がこのこっくりさんで永遠に狂わされてしまうなんて誰も予想していなかった。
ただ先輩たちが卒業する前に最後の思い出を作っておきたかっただけなのに......。
こんばんは。滝澤心です。私たちは今、深夜の学校に忍び込んでこっくりさんを呼び出す準備をしている真っ最中です。
「ほ、本当にやるの?」
「心?もしかしてびびった⁇」
「び、びびってないもん‼︎」
「大丈夫だよ。少しだけこっくりさんを呼び出して質問するだけよ」
「だが、こっくりさんをやるにあったってしてはいけないこともある。そこは重々承知の上でやれよ?」
「もーう!今野先輩はお堅い!」
「あはは......」
「これで私たち最後の部活動だから悔いを残したくない」
「浅科先輩」
「そう。オカルト部の最後の活動になる!」
「私たち後輩たちはまだまだオカルト部にいますよ⁇」
「まぁいいじゃね?」
「もう!金城くんは素気ないな?」
「別に興味ねぇーし帰って寝てーよ」
「あっ!心がここにいるからあんたもここにいんだもんね?」
「うっせよ!」
「翔?」
翔というのは私の幼なじみの金城翔だ。他にも私たちオカルト部には八人の部員がいる。もちろん私を含めてだ。
まずは私、滝澤心です。高等部二年生です。同じ二年があと二人。金城翔と藍原優花です。一年が二人。通先大輔くんと桃園華織さんです。そして三年生が四人。今野篤樹先輩と浅科寧々子先輩と薬局泰雅先輩と月島帆奈先輩です。
女子五人と男子三人で部活動していたのですが、今年先輩方が卒業していまうので私たちは思い出作りのためこっそりと先野川学園に忍び込んで来ちゃいました。
「えーと今何時?」
「今は午前二時です」
「えー!早くやっちゃおう!」
「うん!」
「その前にやってはいけないことを話すよ」
「はーい」
やってはいけないこと。
その一「こっくりさんに質問してはいけない」
その二「こっくりさんの質問中ややっている最中にコインから手を離してはいけない」
その三「こっくりさんに敬意を忘れない」
その四「コインを無理やり動かさない」
その五「ふざけてはいけない」
その六「途中でやめない」
その七「帰ってくれるまで何度もお願いする」
「このルールーを破れば何が起きてもおかしくはないんだ」
「......」
「や、やっぱりやめて帰らない?」
「駄目よ!」
「怖いからって逃げるのはオカルト部の恥になる」
「うぅ......」
「じゃあ呼び出すよ」
「......こっくりさん」
「帆奈先輩⁇」
「いえ。少し心配なのです。わたしくたちは遊び半分でやっているのならやめた方がいいと思います」
「何を言っているんだ!遊びだと⁉︎ふざけているのか!」
「いいえ。ですが、こうゆーものには呪いが付き物です」
「平気平気!やろう」
「うん」
こっくりさんを呼び出すのにはまず五十文字 数 はい いいえの書かれた文字盤が必要になる。そして十円玉のコインが必要だ。それらを揃えこっくりさんを呼び出す。
「こっくりさん。こっくりさんお入りください」
私たちの人生がこのこっくりさんで永遠に狂わされてしまうなんて誰も予想していなかった。
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