死亡確定の敵キャラに転生したので全力で回避します

上野佐栁

文字の大きさ
6 / 41

勇者の子孫登場

しおりを挟む
 「リーリエ?な、なんで......」
 ドサッ
 「キーラ⁉︎リーリエ何やってるんだよ‼︎」 
 「......」
 やばい。意識が飛ぶ。
 ブスッ
 「え......」
 「リーリエ⁉︎」
 「おいおい。こんなところに獲物がたくさん居るじゃないかよ。俺の腕もなるぜ!」
 「誰?」
 「......」
 あれはクリフ.ファーファーム⁉︎勇者の子孫だと言われる一人娘だったはず?確か、リリアと一度決闘を申し込んでリリアがギリギリで勝った相手。魔法も剣術も何もかも使え、その才能はどんな人よりも優れているって言われてたはず?そんな人がどうして此処に?
 「チッ!キーラとリーリエは戦える状況じゃない。二人を連れて一旦引くしか......」
 ガシッダッ
 「エース走って!」
 「はあ⁉︎リーリエを返せ!」
 「何を言っているの?リーリエは私の妹なんだから返してもらうのは私の方!」
 「くそ!」
 隣町
 「はぁはぁ......エース怪我とかしてない?」
 「あ、ああ......」
 「おい。お前ら何でそいつを連れて来るんだよ⁇どう見てもそいつシルクロードの手下じゃん」
 「リーリエは私の妹なの!貴方こそなんなの?いきなり現れてリーリエを傷付けるなんて、貴方こそ何様のつもり?」
 「は?そいつはシルクロードの手下だ。だから攻撃をしただけだ。文句あるのかよ?」
 「あるわ!」
 「二人とも落ち着け!まずはリーリエの手当が先だ」
 「......そうね」
 「まぁ、お前らが責任取るなら俺は何も言わない」
 「女の子のくせにその口調......男になりたかったの?」
 「俺は勇者の子孫だから男じゃない俺は継げないとか言い出す奴もいるんだよ。だからそいつらを蹴散らすためにもこの口調なんだ。まぁこっちの方が俺らしいって思うからな」
 「......そう」
 「リリアすまない。リーリエを手当した後拘束されてもらう」
 「どうして⁉︎」
 「リーリエは精神支配されている。だから拘束しなきゃ何をしでかすかわからない。だから此処は折れてくれ」
 「......わかった」
 「......またこの場所⁇」
 「また意識を失ったの?」
 「ねぇ?貴方はなんで此処に居るの⁇」
 「......」
 「どうして私が近付くと逃げるの?」
 「そんなの貴方には関係ない」
 「関係ない?そんなわけないでしょ⁇何か言いたいの?」
 「今はまだにも教えない。でもひとつだけ。リリアを守れるのはリーリエしかいない。それだけだよ」
 「どうゆーことなの?」
 「......もう起きる時間だよ」
 「待って⁉︎まだ私、貴方話したいことが......」
 「次はいつ此処に来るのかなぁ⁇」
 「待って⁉︎」
 「リーリエ!」
 「リリア。リーリエ起きたか?」
 「うん!起きたよ」
 「......リリア」
 ガチャリ
 「⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」
 「ごめんね。リーリエを少しの間拘束するね?」
 「......」
 拘束?まぁこの状態なら意識が飛ぶことも攻撃をすることもなさそう。
 「シルクロード様。申し訳ございません。リーリエを敵に奪われました」
 「は?リーリエが?お前達幹部の中でトップ二に入るあいつが負けたのか?」
 「はい。何者かがいきなりリーリエを攻撃をし......リーリエは負傷しました」
 「......俺のものに手を出したことを後悔されてやる」
 そう冷たく笑うシルクロードなのであった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

老女召喚〜聖女はまさかの80歳?!〜城を追い出されちゃったけど、何か若返ってるし、元気に異世界で生き抜きます!〜

二階堂吉乃
ファンタジー
 瘴気に脅かされる王国があった。それを祓うことが出来るのは異世界人の乙女だけ。王国の幹部は伝説の『聖女召喚』の儀を行う。だが現れたのは1人の老婆だった。「召喚は失敗だ!」聖女を娶るつもりだった王子は激怒した。そこら辺の平民だと思われた老女は金貨1枚を与えられると、城から追い出されてしまう。実はこの老婆こそが召喚された女性だった。  白石きよ子・80歳。寝ていた布団の中から異世界に連れてこられてしまった。始めは「ドッキリじゃないかしら」と疑っていた。頼れる知り合いも家族もいない。持病の関節痛と高血圧の薬もない。しかし生来の逞しさで異世界で生き抜いていく。  後日、召喚が成功していたと分かる。王や重臣たちは慌てて老女の行方を探し始めるが、一向に見つからない。それもそのはず、きよ子はどんどん若返っていた。行方不明の老聖女を探す副団長は、黒髪黒目の不思議な美女と出会うが…。  人の名前が何故か映画スターの名になっちゃう天然系若返り聖女の冒険。全14話+間話8話。

悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる

竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。 評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。 身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。

俺に王太子の側近なんて無理です!

クレハ
ファンタジー
5歳の時公爵家の家の庭にある木から落ちて前世の記憶を思い出した俺。 そう、ここは剣と魔法の世界! 友達の呪いを解くために悪魔召喚をしたりその友達の側近になったりして大忙し。 ハイスペックなちゃらんぽらんな人間を演じる俺の奮闘記、ここに開幕。

3歳で捨てられた件

玲羅
恋愛
前世の記憶を持つ者が1000人に1人は居る時代。 それゆえに変わった子供扱いをされ、疎まれて捨てられた少女、キャプシーヌ。拾ったのは宰相を務めるフェルナー侯爵。 キャプシーヌの運命が再度変わったのは貴族学院入学後だった。

幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない

しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。

貴族令嬢、転生十秒で家出します。目指せ、おひとり様スローライフ

ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞にて奨励賞を頂きました。ありがとうございます! 貴族令嬢に転生したリルは、前世の記憶に混乱しつつも今世で恵まれていない環境なことに気が付き、突発で家出してしまう。 前世の社畜生活で疲れていたため、山奥で魔法の才能を生かしスローライフを目指すことにした。しかししょっぱなから魔物に襲われ、元王宮魔法士と出会ったり、はては皇子までやってきてと、なんだかスローライフとは違う毎日で……?

最愛の番に殺された獣王妃

望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。 彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。 手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。 聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。 哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて―― 突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……? 「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」 謎の人物の言葉に、私が選択したのは――

転生してモブだったから安心してたら最恐王太子に溺愛されました。

琥珀
恋愛
ある日突然小説の世界に転生した事に気づいた主人公、スレイ。 ただのモブだと安心しきって人生を満喫しようとしたら…最恐の王太子が離してくれません!! スレイの兄は重度のシスコンで、スレイに執着するルルドは兄の友人でもあり、王太子でもある。 ヒロインを取り合う筈の物語が何故かモブの私がヒロインポジに!? 氷の様に無表情で周囲に怖がられている王太子ルルドと親しくなってきた時、小説の物語の中である事件が起こる事を思い出す。ルルドの為に必死にフラグを折りに行く主人公スレイ。 このお話は目立ちたくないモブがヒロインになるまでの物語ーーーー。

処理中です...