家政婦さんは同級生のメイド女子高生

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やっと準備を終えた彩香たちは、物音を立てないように気を付けながらリビングへ戻ってきた。
「ゆず、大和くんありがとう」
「さ、さいちゃん!」
「お、お帰り!」
なぜかホッした表情の二人。
「どうしたの?」
「いや、なんでもないよ・・・なあ明衣、後何やればいい?」
彩香との会話もなんとなく気まずくなってしまい、大和は明衣の方に行ってしまった。
「ねえゆず、大和くんと何かあった?」
「べべべ・・・ななな・・・」
ゆずが真っ赤になって俯いてしまった。
「そう・・・ケーキ出してくれたのね」
「う、うん・・・」どうもぎこちない。
「あ、彩香ちゃん、エプロンエプロン」
「え?こっちにありますけど?」
「今日の彩奈は特別仕様なの、ね、ゆずちゃん」
と和泉はゆずに微笑みかけた。
「あっ・・・家政婦彩奈!」
ゆずの表情がパッと明るくなった。
彩香のエプロンはいつものとは違い、所々にハートがデコられていた。
「さすがゆずちゃん、ちゃんと読んでるわね」
「はい、もちろんです!この時の彩奈、とってもドキドキしました」
ゆずが饒舌になっていく。
「そうよねぇ。あ、そういえばぁ、漫画もサプライズバースデーだったっけ?」
「はい!彩奈の大好きだった同級生の男の子に・・・ってあれ?なんかさいちゃんと鷹文くんと同じですね」
「ふふ、ふふふふふ・・・」
和泉は口に手をあてながらちらっと彩香を見て、カメラの設置に行ってしまった。
「ね、ねえ、その話って?」
恐る恐るゆずに尋ねる彩香。
「あのね、中学生だった彩奈が昔から好きだった男の子の家で1日だけ家政婦のアルバイトすることになってね、その日がちょうど男の子の誕生日だったの」
流暢に語るゆず。
「それで、雇ったお父さんにもその男の子にも気づかれないように、誕生日パーティーの準備をしてね・・・」
ゆずの顔が次第に赤く染まっていった。
「ゆず、どうしたの?」
「う、うん・・・その晩ね、お父さんが急な出張になっちゃってね、彩奈と男の子、二人だけでパーティーすることになっちゃうの」
「そ、そう・・・」
彩香が不安そうにゆずを見つめた。
「・・・でね、彩奈が告白しそうになって・・・」
ゆずが止まった。
「どうなったの?」
気になった彩香が尋ねた。
「来月号までわからないの・・・」
はぁっと二人はぐったりした。
「でもね、その時の彩奈、すっごく可愛かったんだよ。恥ずかしそうに男の子のこと見たり、顔真っ赤にしちゃったり、読んでる間ずっとドキドキだったの。さいちゃん、告白、するの?」
マンガと現実の境が曖昧になったゆずが、ほおを染めながら彩香に聞いた。
「そ、そんなわけないでしょ!告白するの、彩奈でしょ?」
「・・・あれ?そうだった。なんか、さいちゃんが告白するみたいに思っちゃった」
「も、もう!」
彩香も真っ赤な顔になった。
「ご、ごめんね、さいちゃん」
申し訳なさそうな顔のゆず。
「ううん。ゆず、準備進めよ」
二人は気を取り直して、準備を再開した。
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