氷の艶やかな青年

はなおくら

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 我ながら大胆な行動だったかもしれない。

 しかしセジャからくる真の愛情を前にして愛を返したくなってしまった。

 セジャの足の上にまたがり彼の瞳を見つめる。

 先程まで恥ずかしくてどうしようもなかったが、愛おしい気持ちを隠すことができなかった。

「セジャ…あなたのことが本当に好き…。」

「僕もだよ。」

 彼の迷いのない返答に、ハンナは笑んで返した。

 そして自分の秘所にゆっくりと手を持っていき、セジャの瞳から目を逸らさず自分のいいところへと、手を動かす。

 興奮したセジャが、何かを堪えるような表情を見る度にハンナは興奮していた。

「セジャ…セジャっ…。」

「あぁ…ハンナ…もうダメだっ…!」

 その瞬間、セジャはハンナの手の上から自分の手を重ねて、激しく動かしていた。

「ハンナ…いやらしいよ…。」

「あっ…あぁ…あっ…!」

 甘い刺激に、どうしようもなくなりながらハンナはそのまま果てていった。

 息を吐いて、セジャの胸の中で休んでいたが、それも束の間で彼がハンナのお尻を持ち上げると、自分の中へと熱を入れていった。

「ああああっ…セジャ…だめっ…!」

 全部入り終わると、セジャは意地の悪い顔をしながらいった。

「動いて…。」

「えっ…?」

 恥ずかしさがよぎったが、ハンナは言われた通りセジャの上で腰を動かしていた。

 彼の反応を見ながら、相手のいいところを攻めていく、するとセジャが声を堪えて反応したのでそこを攻めていった。

 自分自身彼の感じる顔でより興奮していた。

「セジャ、気持ちいい?」

「いいよ…ハンナ…。」

 青色の瞳が、ハンナを見逃さないというように見つめられる。

 腰を動かして快楽に身を任せているその時、身体は動いたままで頭だけが、違う次元にいる感覚がした。

 目の前のセジャと見つめ合う、愛おしさが膨らみ相手の事を第一に考えてしまう。

 セジャの青い瞳を見つめていたその瞬間、自分の身体から大きな光が差し込んだ。

 その瞬間、体が軽くワクワクする感覚を覚えた。

 そしてそれは、聖女であった時の感覚と似ていた。

 しばらくするとその光が収まり、彼の顔が見えてきた。

 セジャにも見えていたようで、お互い考えてる事は、同じだと確信した。

 しかし体は正直で、セジャの熱くなったものは、急かすようにハンナの中で反応していた。

 セジャは照れながら目を背けた。

 ハンナはそんな彼が愛おしく可愛く見えた。

 彼の願いを叶えたくて、腰を動かして彼と共に果てた。

 ことが終わって、2人で椅子に寄り添い合う。

 そしてハンナはセジャを見つめて、口を開いた。

 セジャはハンナの話に笑って頷いた。
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