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25 お湯の使い方っていろいろ ※

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 ウォルさんの人型の体を洗うのは初めてだった。

「俺としては、獣化も人型も同じなんだよ。いかに今まで恥ずかしいことをしていたか、思い知れよ」

 下着一枚で、ウォルさんの体を洗ってる。唯一、髪を洗う感触だけが、毛皮を洗うのと似ていた。

 けど! けどだよ!
 獣化の時は普通に体の下側に手を入れて、わしゃわしゃ洗ってたよ? でも人型はオレと同じで、逞しさが違うっていうのと、性器の大きさが違うっていうのを、はっきりわからされてしまった。

 筋肉がすごい。
 見たことはあったよ?
 でも遠目だったし、獣化を期待してたから、見ても気になってなかったんだ。

 手もさ、大きくて、ほどよく柔らかくて、でもマメが出来てる。剣の練習とかしてたのかな? もしかして葡萄作りの作業でマメができてるだけ?

 オレの体、ウォルさんの大きな手で洗われてる。

 いつも獣化したウォルさんの前で、自分の体を洗っていた。それがこんなに恥ずかしいことだなんて、気づいてもいなかったよ?

 ホント、恥ずかしい。
 体のぜんぶ、手で洗われてる。
 しかも! しかもだよ?
 自分で触ったこともない、アソコの奥まで洗われたよ?

 うつ伏せにさせられて、ヌルヌルなの入れられて、トイレ何度も行って、クタクタになったよ。

 大人になるって大変なんだね?

 お湯がぬるくなったとかで、お湯を替えに部屋から出て行ったウォルさんを、ベッドでグッタリして見てた。

 時計を見たら成人まで1時間を切っていたよ。

 信じられない。
 夢が叶うみたい。
 もう諦めていたのに。
 不思議だね。
 すごいね。
 本当のことなんだよ?

「どうした? 怖いのか?」

 新しいお湯を持って来たウォルさんが、泣いてたオレに駆け寄って、涙を拭ってくれた。

 ううんって首を振る。

「すごく幸せ」

 そう言ってウォルさんを見ると、優しく笑んでくれている。手を持ち上げて、ウォルさんを呼ぶ。

「抱いて?」

 って、笑って見せた。

「可愛いな、ユート」

 覆い被さって来たウォルさんに、キスされる。チュッてされて、唇ゆるく噛まれて、徐々に深くなった。

 部屋の電気を消してくれて、窓から差し込む月明かりだけになって、ウォルさんの肌がほんのり見えて。なんだろう、すごく泣けるよ。

 涙を唇で吸われて、しょっぱいって言われて、笑った。

 シャツ一枚を羽織っただけだったから、前をはだけられて、見下ろされている。

「恥ずかしいよ」

 って言ったら、フッて笑われた。

「いつもポンポン脱いで、俺の前でゴシゴシ体洗ってたのに?」

 かあっと頬が熱くなる。

「だって獣化してたから……」

「俺の視界は一緒だ」

 性器に触れられる。

「俺の前で、ここも丁寧に洗っていただろ? あれは刺激が強かったよ」

「んっ、もう、ごめんなさい、もうしないから」

「しても良いよ、でも、覚悟をするんだよ? 俺を煽ったバツだ」

「ん、あ、やだ———」

 キスされながら、触れられて、頭の中が痺れてる。

 もう、よくわからないよ。
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