食の雑学

床間信生

文字の大きさ
上 下
24 / 63

24-人間好きな食べ物があるのは良いことだ!どうせなら叫ぶほどに好きな食べ物を見つけましょうという話

しおりを挟む
同じ料理でも関東と関西では微妙に違いがあるということはよくあるもので、昔から親しまれている「ぜんざい」もそんな料理の一つです。

一般的に関西では潰しあんの汁粉のことを指し、関東なんかだと関西とは違い汁気なしの状態でだされ、お餅や栗などと一緒に出されたりもします。

ちなみに関西では小豆を潰していて多少形の残っているものを「ぜんざい」と言い完璧に濾してある状態を「おしるこ」と呼ぶように小豆の状態によって呼び方を分けているようですが、関東では潰しでも濾しでもどちらでも構わないようです。

語源についてはいくつかあるようですが元々、漢字では「善哉」と書きます。

通常の「ぜんざい」の他にも「よきかな」と読んだりすることもあるようです。

ちなみに所以としては仏教用語で一番最初に食べた人が、あまりの美味しさに「善哉」と叫んだことが切っ掛けと言われます。

(元々、小豆餡は羊羮からきていて羊羮はお坊さんが考えた料理というのが有力とされているので、「善哉」=仏教用語説も結構、信憑性が高いと思います。)

叫んだ人はキチンと周囲に人がいないことを確認してから叫んだんでしょうかね。

もし人がいたとしたら、絶対に後から後ろ指をさされていたはずです。

(私なら誰かに聞かれて理由を問われたら、タンスの角に足の小指をぶつけてしまったと嘘をつくと思います。)

ちなみに普通、「善哉」と言うのは仏様が弟子を褒めるときの言葉で「素晴らしい」を意味する言葉なんだとか…

食べ物なのに弟子と間違えるとか…

その人の弟子はどのような顔をしていたのでしょうか…

そのまんま餡子のような顔と想像すると…とんでもない顔を想像してしまいそうです。

作り方としては小豆を煮て砂糖を入れて

(当時、砂糖がたくさん用意できたのかは定かではありません)

という簡単なものだとは思いますが、昔の人にとっては甘い物…

特に砂糖というのは貴重品とされていたようです。

なのでもしかすると食べた時に叫びたくなるというのもあるのかもしれません。

ちなみにこの「善哉」の説なのですが、関西と関東と話の内容を分けながら関西と関東のどちらに由来する説なのかもハッキリしていません。

恐らく叫んだお坊さんも関東も関西も両方に聞こえるほどの声で叫んでいたのではないでしょうか。

(そんなわけあるかw)

ということで今日の一言!!

「人間好きな食べ物があるのは良いことだ!どうせなら叫ぶほどに好きな食べ物を見つけましょうという話」です。
しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

おバカな婚約破棄のあれやこれや

恋愛 / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:123

悪役令嬢はやめて、侯爵子息になります

恋愛 / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:1,589

愚教師の懺悔

エッセイ・ノンフィクション / 連載中 24h.ポイント:0pt お気に入り:0

バツイチの恋

恋愛 / 完結 24h.ポイント:7pt お気に入り:257

断罪なんて嘘でしょ!?

恋愛 / 完結 24h.ポイント:21pt お気に入り:912

日本国 アメリカと一緒に世界征服だー!

歴史・時代 / 完結 24h.ポイント:0pt お気に入り:4

趣味を極めて自由に生きろ! ただし、神々は愛し子に異世界改革をお望みです

ファンタジー / 連載中 24h.ポイント:28,904pt お気に入り:12,276

処理中です...