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生け贄
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ガーゴイルの事を調べ終わった後もそのまま奥へ続くようにダンジョンの各部屋を回っていると、B1Fへと続く階段を見つける事ができた。
「1Fの部屋って全部見たっけ?」
「んだ。間違いねえべ」
コロンがマップを確認しながら首を縦に振る。
時間にすると恐らくではあるが、2~3時間ほどが経過しているはずだ。
初見で打ち合わせをしながら、間にガーゴイルとの戦闘を挟み数時間で1Fの最奥まで来た。
ちょっと他のダンジョンを試したことがないので、なんとも言えないのだが、何となく物足りない気がする。
とは言っても、これからは俺たちが管理する側になるので、後からどうとでもなるのだが…
なんてことを考えながら、俺たちはB1Fへと続く階段を降りていった。
階段を降りたら先ずはコロンが地面にタッチをして周囲の様子と地図を見比べる。
確か俺の記憶だとトラップらしいものは無かったはずだが、そんな俺の知識もいまだにダンジョンの機能を全て網羅しているわけではない。
抜け穴的な物とかあると困るので、このくらいの用心は仕方がないだろう。
「んー…、あっちなんかありそうだべ…」
スキルを使用したコロンが立ち上がり、ふと一点を指差す。
「えっ…なんかって、トラップとかってこと?」
「罠の類いではなさそうだで、ただあれはいるがもなぁ?でもその手前にもなんかありそ…ん…いそうだど…」
上を指差すコロン。
恐らく彼女の言うあれと言うのは、ガーゴイルのことだろう。
確かこの階に☆1と☆2がそれぞれ1体ずついるはずだ。
なので、彼女の前半の言葉は理解できるのだが、後半部分、「ありそう」から「いそう」に言い直したところで思い出した。
「あー…そう言えばなんか3つ位、数字書いた印みたいのがあったよね。ゴブリン、お前たち以外にここに誰かいる?」
ここに来る前に見たマップではB1Fに、『もしかしたら侵入者かもしれない』と考えられる数字があった。
その数字は確か70と15と1だったはず。
「ソレハイケニエノコトデショウカ」
「生け贄…?」
今、一瞬だけだが不穏な言葉が聞こえた気がしたので、俺はとりあえずコロンが察知した場所に向かうことにした。
★☆★☆
ゴブリンとコロンの案内に従ってダンジョンのB1Fを歩いた俺たちは、とある部屋の前までたどり着く。
地図でみる限り奥から二番目にある部屋で、今までみてきた部屋に比べると扉もしっかりしていて何だか重々しい感じがする。
「ここにその生け贄ってのがいるの?」
「ハイイマス」
「多分、ここ中にもう一つと更に奥の部屋が一つあるど」
軽く扉を叩いたり扉に耳を当てたりしてみたが、中の様子は分からない。
分からないのだが、どうやらコロンにはどういった部屋になっているのかは想像できているようだ。
「とりあえず開けるね……って…」
そう言いながら俺には扉を開け中に進むと、そこには三人の女性が気絶した状態で縛られていた。
「おい、コレお前!」
とっさの出来事に思わず感情的になってしまった。
「ハイ……」
「はい、じゃねーよ!コロン、とりあえず何とかなりそうか?」
「ちょっと待っててくんろ」
いち早く俺の感情を察知してくれたようで、コロンが素早く少女のロープをほどく。
そうしたら女性が崩れ落ちないように、俺が支え先ずは三人の女性を床に寝かせる。
息があるのは確認できた。
「おい、ゴブリン。ちょっと詳しく話聞きたいからお前ちょっと隣の部屋に移動してろよ」
ゴブリンの口から生け贄なんて聞こえる言葉があっただけに、なんとなくこんな感じだろうなと言うのは想像はしていた。
想像はしていたのだが、現実に目の当たりにするとなんとも怒りの感情が押し寄せてくるものだ。
本当なら生むも言わさずにぶん殴ってやりたい気持ちはあるのだが、そうは言っても一度仲間にすると決めただけに、先ずは彼らの言い分だけでも聞いてみた方がいいのだろう。
「コロン。とりあえず俺はゴブリンに何でこんなことをしたのか聞いてくる。その間に彼女たちが目覚めたら普通の水と食料じゃなくて、カロリーのスキルで作った方をあげてくれないか?あっちは少しなら体力も回復するし、状態異常も回復するらしいから」
「ええど。まかせてくんろ」
俺はコロンに後のことを任せてゴブリンから話を聞くために隣の部屋に移動した。
「アッ…アッ…オオヨ」
「よるな」
隣の部屋に入った瞬間、ゴブリンが土下座の姿勢で俺にすり寄ってくる。
だが今の俺の精神状態は、そんなことに気にかけている余裕などない。
先ずはゴブリンの言い分の方を聞かせてほしい。
「なんでお前らあんなことしてんだよ」
「シュノホゾンノタメ」
「ん?種の保存?どういうことだ?」
「ワレワレモイキモノデス。イキルケンリトシテコヲノコサネバナリマセン」
ゴブリンの話をまとめると以下のようなものだった。
このダンジョンには、2ヶ所ほどゴブリンのコロニーが存在している。
今回仲間となったゴブリンたちは、当然だがそのダンジョンの機能であるコロニーにより定期的に召喚されたゴブリンたちだ。
本来であればダンジョンの中に俺やリンのような存在がいて、ゴブリンたちに色々と教えるというのが通常の流れなのだが、いつからかは分からないがこのダンジョンにはそういった管理する存在と言うのがいない。
となると誰も教えてくれない状況の中で、なぜ自分達が生まれたのかと言うのを彼らなりに考える必要がある。
その結果、紆余曲折の果てにあのコロニーはストーンゴブリンたちと繋がっているのだと結論に至ったそうだ。
ストーンゴブリンがコロニーを管理する存在で自分たちの父である存在。
ということは母なる存在もまた必要なわけで、母なる存在ということで人間の女性を拐い生け贄にしていたらしい。
この話を聞いたとき、「お前ら変な宗教かよ!」と突っ込みそうになったが、前にゴブリンたちは雄しかいないというのをカロリーから聞いた。
雄しかいない中で、苗床がなんとかという話を聞いたときに俺はてっきり自分達で増やす方法をとっているのだとばかり思ったのだが…
どうやらゴブリンたちの頭の中はコウノトリが運んでくると同じようなレベルだったらしい。
とりあえず変な知識は今の段階で与えたくない俺は、生け贄は今後必要ないというのだけを強めに教えることにした。
「1Fの部屋って全部見たっけ?」
「んだ。間違いねえべ」
コロンがマップを確認しながら首を縦に振る。
時間にすると恐らくではあるが、2~3時間ほどが経過しているはずだ。
初見で打ち合わせをしながら、間にガーゴイルとの戦闘を挟み数時間で1Fの最奥まで来た。
ちょっと他のダンジョンを試したことがないので、なんとも言えないのだが、何となく物足りない気がする。
とは言っても、これからは俺たちが管理する側になるので、後からどうとでもなるのだが…
なんてことを考えながら、俺たちはB1Fへと続く階段を降りていった。
階段を降りたら先ずはコロンが地面にタッチをして周囲の様子と地図を見比べる。
確か俺の記憶だとトラップらしいものは無かったはずだが、そんな俺の知識もいまだにダンジョンの機能を全て網羅しているわけではない。
抜け穴的な物とかあると困るので、このくらいの用心は仕方がないだろう。
「んー…、あっちなんかありそうだべ…」
スキルを使用したコロンが立ち上がり、ふと一点を指差す。
「えっ…なんかって、トラップとかってこと?」
「罠の類いではなさそうだで、ただあれはいるがもなぁ?でもその手前にもなんかありそ…ん…いそうだど…」
上を指差すコロン。
恐らく彼女の言うあれと言うのは、ガーゴイルのことだろう。
確かこの階に☆1と☆2がそれぞれ1体ずついるはずだ。
なので、彼女の前半の言葉は理解できるのだが、後半部分、「ありそう」から「いそう」に言い直したところで思い出した。
「あー…そう言えばなんか3つ位、数字書いた印みたいのがあったよね。ゴブリン、お前たち以外にここに誰かいる?」
ここに来る前に見たマップではB1Fに、『もしかしたら侵入者かもしれない』と考えられる数字があった。
その数字は確か70と15と1だったはず。
「ソレハイケニエノコトデショウカ」
「生け贄…?」
今、一瞬だけだが不穏な言葉が聞こえた気がしたので、俺はとりあえずコロンが察知した場所に向かうことにした。
★☆★☆
ゴブリンとコロンの案内に従ってダンジョンのB1Fを歩いた俺たちは、とある部屋の前までたどり着く。
地図でみる限り奥から二番目にある部屋で、今までみてきた部屋に比べると扉もしっかりしていて何だか重々しい感じがする。
「ここにその生け贄ってのがいるの?」
「ハイイマス」
「多分、ここ中にもう一つと更に奥の部屋が一つあるど」
軽く扉を叩いたり扉に耳を当てたりしてみたが、中の様子は分からない。
分からないのだが、どうやらコロンにはどういった部屋になっているのかは想像できているようだ。
「とりあえず開けるね……って…」
そう言いながら俺には扉を開け中に進むと、そこには三人の女性が気絶した状態で縛られていた。
「おい、コレお前!」
とっさの出来事に思わず感情的になってしまった。
「ハイ……」
「はい、じゃねーよ!コロン、とりあえず何とかなりそうか?」
「ちょっと待っててくんろ」
いち早く俺の感情を察知してくれたようで、コロンが素早く少女のロープをほどく。
そうしたら女性が崩れ落ちないように、俺が支え先ずは三人の女性を床に寝かせる。
息があるのは確認できた。
「おい、ゴブリン。ちょっと詳しく話聞きたいからお前ちょっと隣の部屋に移動してろよ」
ゴブリンの口から生け贄なんて聞こえる言葉があっただけに、なんとなくこんな感じだろうなと言うのは想像はしていた。
想像はしていたのだが、現実に目の当たりにするとなんとも怒りの感情が押し寄せてくるものだ。
本当なら生むも言わさずにぶん殴ってやりたい気持ちはあるのだが、そうは言っても一度仲間にすると決めただけに、先ずは彼らの言い分だけでも聞いてみた方がいいのだろう。
「コロン。とりあえず俺はゴブリンに何でこんなことをしたのか聞いてくる。その間に彼女たちが目覚めたら普通の水と食料じゃなくて、カロリーのスキルで作った方をあげてくれないか?あっちは少しなら体力も回復するし、状態異常も回復するらしいから」
「ええど。まかせてくんろ」
俺はコロンに後のことを任せてゴブリンから話を聞くために隣の部屋に移動した。
「アッ…アッ…オオヨ」
「よるな」
隣の部屋に入った瞬間、ゴブリンが土下座の姿勢で俺にすり寄ってくる。
だが今の俺の精神状態は、そんなことに気にかけている余裕などない。
先ずはゴブリンの言い分の方を聞かせてほしい。
「なんでお前らあんなことしてんだよ」
「シュノホゾンノタメ」
「ん?種の保存?どういうことだ?」
「ワレワレモイキモノデス。イキルケンリトシテコヲノコサネバナリマセン」
ゴブリンの話をまとめると以下のようなものだった。
このダンジョンには、2ヶ所ほどゴブリンのコロニーが存在している。
今回仲間となったゴブリンたちは、当然だがそのダンジョンの機能であるコロニーにより定期的に召喚されたゴブリンたちだ。
本来であればダンジョンの中に俺やリンのような存在がいて、ゴブリンたちに色々と教えるというのが通常の流れなのだが、いつからかは分からないがこのダンジョンにはそういった管理する存在と言うのがいない。
となると誰も教えてくれない状況の中で、なぜ自分達が生まれたのかと言うのを彼らなりに考える必要がある。
その結果、紆余曲折の果てにあのコロニーはストーンゴブリンたちと繋がっているのだと結論に至ったそうだ。
ストーンゴブリンがコロニーを管理する存在で自分たちの父である存在。
ということは母なる存在もまた必要なわけで、母なる存在ということで人間の女性を拐い生け贄にしていたらしい。
この話を聞いたとき、「お前ら変な宗教かよ!」と突っ込みそうになったが、前にゴブリンたちは雄しかいないというのをカロリーから聞いた。
雄しかいない中で、苗床がなんとかという話を聞いたときに俺はてっきり自分達で増やす方法をとっているのだとばかり思ったのだが…
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