異世界でダンジョンと過ごすことになりました

床間信生

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勇者?

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ガイアス様の手続きに沿ってカードを通すと貰ったカードに

所属 
信仰 ライック
氏名 タカヒロ・イダ・ナイト(26 ☆2)

と表示されていた。

「所属はクランの名前が決まったら教えてくれ。クランの名前は街へ旅立つ前に教えてくれよ。一応、手続きがあるからな」
「分かりました。後でお伝えしておきます。って…あれ?そのクランって俺がリーダーなんですか?」

流れに任せて話を聞いていたのだが、いつの間にかクランに所属することになった。
と言うか…クランに所属するのはいいとしても、何も知らない俺がいきなりリーダースタートっていうのは非常に危険な気がするのだが、大丈夫なのだろうか。

ルカあやつは修道士見習いで、なにせ人員がおらんからな」
「んーまーそうでしょうね」

後でコロンとカロリーを勧誘するとして、クランというのは人の文化独特の感じがする。
そうなるとあの二人もあまり詳しくないのだろうか…

不安は募るばかりなんてことを思っていると…

「あれ!!タカヒロさん、凄い!☆2だ!!」

不意にフローラが叫びだした。
今まで普通に話していた彼女の感じからすると、あまりにもすっとんきょうな感じだ。

「えっ!ビックリしたぁ~…」
「あっ…、ごめんなさい。あのその、☆2だったので…」

彼女の声に驚いた俺は、思わず素の表情で彼女を見た。
確か彼女には、俺が(正確にはリンと二人で)ベンケーを倒したのは伝えたはず。
なのでそれほどビックリしなくても良いと思うのだが、一体どういうことなのだろうか。

「あー、はい。☆2です」
「あの…それで…もし宜しければでいいんですけど…その…アビリティーとか見せて貰っても…今後の参考に…」

ビックリしたと思ったら、今度はモジモジとしながら彼女は俺にお願いをしてきた。
その横ではルカも興味ありそうな表情だ。
多分、アビリティーというのは、その人物の詳細データが分かる。
ということは俺が元いた世界では個人情報という形になると思うから、それで彼女も遠慮がちな様子を見せているのだろう。
ただ、このアビリティーの話が今、俺が普通に聞けているのは昨日、彼女がカードを見せてくれながら俺に説明してくれたことが大きいはず。
それであれば、別に1度位は見せた方が良いのかなと思う。

「えーっと…アビリティーオープン!でしたっけ…?」

はじめての言葉だっただけに、若干、不安と緊張をいり交えながら声に出すと、昨日フローラが見せてくれたように、カードの上に情報が浮かんできた。

タカヒロ・イダ・ナイト(26 ☆2)
レベル   40
体力     184
聖力         0
力   184
俊敏     148
器用     110

適性 内政D 戦闘D+ 生産E
スキル 言語(パッシブ)
    いちかばちかデッドオアアライブ…自身の生命危機の度合いによって能力が補正。自動発動

「何これ…スゴ…」

先ず、ルカが驚きを露にする。

えっ…凄いのか?
俺の方としては比較対象がコロン、カロリーだけなのであまり良く分からないと思った直後、昨日見せて貰ったフローラのアビリティーを思い出した。
確か彼女、☆1でレベル9だったハズだ。
それも確か3年位の年月を費やして…

そう思って恐る恐るフローラの方へ顔を向けてみると、彼女は体を小刻みに揺らしていた。

「あの…タカヒロさんって、勇者様ですか?」
「えっ…?勇者?何それ?」

なんか彼女の口から予想だにしない言葉が飛び出す。

「勇者様というのは魔王を倒すために、不定期に神様から送られる異世界からの使者らしいのですが…えっ…違うのですか?」

魔王を倒すため。
魔王という言葉はこの世界では、今日、初めて聞いた。
なので良く分からないので、触れないとして…

不定期に神様から送られる異世界からの使者
この言葉に俺はガイアス様を見ると、俺の顔の動きに合わせて露骨に顔をそらされた。

「違うんじゃないですか?そんな大それた使命みたいなこと、誰からも聞かされたことなんてないんですけど…」
「そうなんですか?それなら違うんですかね…確か私が聞いた話だと、異世界から来た勇者様というのは違う世界から来た人たちなんで、みんなスキルに言語(パッシブ)を持っているって言うのを聞いたことがあるんですけど」

あー…確かに、そんなスキルある…
と言うか、そんなんで勇者かどうかって…
勇者って、そんなもんなのか?

「勇者って、よく分かりませんが、魔王倒すとかなら、言葉がどうとかじゃなくて、強いかどうかなんじゃないですか?」
「確かに魔王を倒すということで、強さも問題だと思うのですが、ただ勇者様というのは、得てして最初から強いというよりも強くなるスピードが早い例の方が多いようです。それにスキルの言語ですが、このスキルを持っているということは、タカヒロさんがこの大陸の言語が通じる地域の出身では無いということですよね?そうなると…」

なるほど…
メニューを直接使用できたり魔石を使ったりできれば、確かにこの世界でお金を搾取されながら強くなるよりはスピードが早いよね。
それに言語の方も確かに最初からこの大陸で生まれていれば、スキルで言語がつく必要もないのだろうな。

って言うか…
フローラって、この人かなり知識人じゃないんですか?
俺の方もそろそろ限界です…

「残念ながら、ソヤツは勇者では無いぞ」
「そうなんですか?」

俺とフローラの話の間に、やや汗ばんだ顔のガイアス様が入ってきた。
そんな顔するなら、もう少し早く入ってくるか、もう少し事前打ち合わせをやっていきましょうよ。

全てが出たとこ勝負感が満載なんですって…
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