世界のためなら何度でも

社長

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第二章、抜け落ちた記憶

#130 打倒天之川

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神殿の外


突然のキスに聖夜は呆然と立っていることしかできなかった。

「マスター?」

ゼロが問いかけても返事はない。

「へんじがない、ただのしかばねのようだ。」

「こらミルド!!何変なこと言ってるんですか!!!!!」

二人が揉めていると正義の体がビクッと震えた。

「は!!川の向こうの花畑でユイが手招きしてた……。」

「ユイさんはご存命でしょう。全くマスターったらキスくらいでそんなうろたえるなんてまだまだお子ちゃまですね。」

「そういうお前は好きな人に告白することもできない小心者だけどな。」

「っ!?べ、べ、べ、別に好きな人なんていませんけど!?ほら私ゴーレムですから!!感情も何もないただのゴーレムですから!!!!」

「その割には顔真っ赤にしてうろたえてるけどな。」

「主人とゼロはさっきからなんの話をしてるんです?」

「ミルドは聞かないでください!!」

ゼロがとっさに放ったビームがミルドに当たり、ばたりと倒れる。

それを玄関で待っていたルミナがペロペロとなめている。

なんかこいつみてると竜じゃなくて犬を思い出すんだよな。

「とにかく!!天之川を倒しにいきましょう!!」

「あぁ、地図ももらったしバッチリだな。ここから行くとまだまだ時間はかかるけどその間に装備とか整えれるし歩いて行くか。」

「そうですね。さ、ミラナも行きますよ。」

「主人……置いて行かないでください…………。」

「置いていかねぇよ。ミラナ、運んでやれ。」

俺がそういう時ミラナはミルドの体の一部を口に加えてずるずると引っ張る。

飛んでいる高さのせいかミルドは地面と擦れてジャリジャリと身が削れている音がする。

「やっぱりこの竜嫌いです。」

「そういうなって、大切な仲間なんだから。」

「その大切な仲間にビーム打たれて倒れたところを別の仲間に地面で削られてるんですけど。」

「……行くか!!」

「無視しないでください!!」

俺の物語はもうすぐで終わりを迎えるかもしれない。

天之川に殺されるか、初代神王にころされるか。

それでも俺は最後の最後までこの大切な仲間たちと一緒にいたい。

それなら悔いは残らないと思うから。

「待ってろよ天之川!!俺が絶対お前を倒して生き残ってやる!!!!」





「?」

「どうしたの会長。」

「いや、何かを感じた気がしたんだよ。」

天之川は椅子に座り直し、沢山のモニターを見る。

「くるのか、グラトニー。」

天之川は静かに笑った。
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