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第2章
2-24・海へ向かう、旅路⑧
しおりを挟む必然的に国家間転移施設の主な利用者は、俺たちのような冒険者か、外交もあり、他国へ行く用事が平民より多い貴族、あるいは金に困らない商人に限られた。
とは言え、さっきも言ったように、別に利用者そのものに制限などはない。最悪スラムの住人にだって利用だけなら可能だった。
ただし、国家間転移施設の周囲には結界が張られていて、それを通り抜けられることこそが資格となるのだけれども。
なお、この結界は、おおよそ外からの物理的な圧力、つまり攻撃などと同時に利用する者の害意や悪意にも反応する。
つまり誰かに壊されたりしないように設置されているのである。
それは国家間転移施設を設置するに当たり、ほぼ必須とされている結界だった。
勿論、特に何もなければ弾かれることはないし、魔力の問題も、ルーシーはおそらくは貴族か、もしかしたら王族かもしれないと思う程度には多いし、俺自身も何故か、平民としては少し多い程度で、それほど多くはないはずなのに、困ったりしないだろうとそう思えた。
普段、魔法魔術を使う時に困ったりしないからこその、根拠のない自信なのだけれども。
そもそもルーシーと一緒なので心配もしてない。
国家間転移施設は大きく、それなりの大きさの馬車でさえ、馬車ごとの転移が可能なので、二人が一緒に転移するのに当然、何も問題など起きなかった。
庶民が何人かお金を出し合って、と言うのは、この一度に転移できる人数や量が多いことから来ている。
必要となる魔力は回数によって固定で、一回に何人で利用しても、魔力の量は変わらない為だった。
勿論、上限はあるのだけれども。精々が大きめの馬車一台分程度である。否、小さければ2台や3台も可能だろうか。なにせ王侯貴族の馬車であっても、馬ごと転移できるのだから。同じように商人の幌馬車も余程規格外の大きさでもなければ可能である。
それは人間だけに換算すると数十人に及ぶほどだった。
そういった諸々も踏まえ、国家間転移施設の設置されている国や都市は限られている。何処にでもあるわけではないのだった。
それにそもそも、もし魔石が必要となっても、購入できる程度のお金も持っていた。
もっとも、流石にそれで使ってしまうと、懐が心もとなくなってしまうので、早急に何か薬を作るなり、依頼を受けるなり、金策が必要とはなるのだけれど。
いずれにせよなんとかなるだろう、そう思っている。
だったら後はもう海が楽しみなだけだ。
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